俳優 高良健吾 week3

WEEK_3 MOVIE「SORANIN」
映画「ソラニン」について。

際立つ演技力と、繊細な表現力で近年特に目立った活躍を見せる俳優、高良健吾。青春漫画の傑作「ソラニン」が映画化されるにあたりその強い想いの丈を訊いた。

現場で監督とは、どのようなお話しをされたのでしょうか。

高良:監督は僕がやったことに対して、あぁそういうアプローチもあるんだと、一つ一つすごく大事にしてくれました。僕自身も、やる前からあそこはこうですかね、こういう気持ちですかねっていちいち聞くのが好きじゃないっていうか、得意じゃないんですね。聞いても得られるものって安心感だけだと思うし、それだったら僕はびびりながら、自信ないままやった方が、種田なんじゃないかなって。

そんな不安を抱えながらも、今回は桐谷さんと近藤さんのお二人とバンドを組んで、初めて音を出した時にすごい一体感、グルーブ感を感じたと仰ってましたね。

高良:ああいう一体感って、一朝一夕でできあがるものではないんですよね。みんなで練習しながら、築いていった関係性があってこそだと思うんです。僕らが醸し出したこのノリが、みんなにとって絶対正しいって言うつもりはないんですけど、僕らにとってはこれは正解というか、たどり着いた答えと言えるものだったと思います。

最後の芽衣子が演奏するライブシーンでは、高良さんも実はお客さんの中にいて観ていたということでしたが、どんな感想を持たれましたか?

高良:そうですね...。もうロッチは芽衣子さんのものなんだなっていう風に思いました。そこにはもちろん嫉妬という感情もあったと思います。僕がそこにいられない悲しさもあるし。でも、3人の中には種田がいて、僕もあのステージにいたんだろうし、そういう思いを抱えてやったライブだと思うんですよね。...とにかくあのシーンはすごいです。

涙を流された方もいたとか。

高良:あの歌は嘘っぽくないんですよ。人が一生懸命何かに打ち込んでいる姿って、ぐっときますよね。

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映画<br/> ソラニン

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映画
ソラニン
自由を求めて会社を辞めた芽衣子と、フリーターをしながらバンドを続ける種田。未来に確信が持てず、寄り添いながら東京の片隅で暮らす二人。だが、芽衣子の一言で、種田はあきらめかけた想いを繋ぐ。種田はバンド“ロッチ”の仲間たちと新曲「ソラニン」を完成させ、レコード会社に持ち込むが、反応のないまま日々は過ぎていく。そんなある日、種田がバイクで事故にあってしまう。遺された芽衣子は……。原作:浅野いにお「ソラニン」(小学館ヤングサンデーコミックス)、監督:三木孝浩(第1回監督作品)、脚本:高橋泉、出演:宮崎あおい 高良健吾 桐谷健太 近藤洋一(サンボマスター) 伊藤歩、(C)浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会 写真:太田好治、4月3日(土)新宿ピカデリー、渋谷シネクイントほか全国ロードショー