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vol.51

セレクトショップ『エリミネイター』を徹底解剖

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UK×TOKYO
これぞ東京セレクトショップ『エリミネイター』徹底解剖

他のショップとは一線を画すエッジのきいたセレクトで人気の「エリミネイター」。歴史あるトラディショナルなブランドからモードブランド・新進気鋭のデザイナーまで世界中から選りすぐられたラインアップはどことも似ていない個性を感じさせてくれます。今回は、そんな「エリミネイター」の歴史、魅力を改めて探っていこうと思います。
また今季注目のブランドとコーディネートも提案していただいたので、こちらも見逃せません。今季の最先端トレンドがわかるはずです。

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エリミネイターとは??

ー今回は、エリミネイターの人気の秘密を検証していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

野澤圭介氏(以下、野澤。敬称略):よろしくお願いします。

ーまだエリミネイターを知らない方にもお店の雰囲気を知ってもらいたいと思っているので、歴史から伺っていこうと思います。本当に初歩的な質問ですが、ショップのオープン時期を教えて下さい。

野澤:2000年の5月20日です。エリミネイターとして永遠に追い続ける人物像の一人である、"IAN CURTIS"(マンチェスター出身のバンド"JOY DIVISION"のボーカル。1980年5月18日没)の命日にしたかったのですが、木曜日と半端だったので、同じ週の土曜日をオープン日に設定しました。

ーちゃんと意味のある日なんですね。創業者の方は、元々スタイリストをやっていらっしゃったというのを聞いたことがあるんですが、エリミネイターをやろうと思ったきっかけは何だったんでしょう?

野澤:もともとUKスタイルが好きで、アメリカンカジュアル色が強い日本で、英国的ファッションを普通に思えるものとして定着させたいという想いがあったそうです。

ー具体的にはどういったスタイルですか?

野澤:UKスタイルは、とかくパンクスやモッズなどが代表的なので過激なものと思われがちですが、実は英国が培ってきたトラディショナルスタイルを基に、ストリートスタイル(普段着)が成立しています。その時代の流行に対応しつつも、基本的に長く愛されているものを取り入れているスタイルなので、日本人も自然に受け入れられるものだと思うんですよね。ですので、「英国を愛するショップ」というサブタイトルをエリミネイターではよく使いますが、これは英国の日常に存在する普段着のスタイル、音楽、アート、生活様式、考え方など全てを愛するという意味であり、それを皆に知って頂き真のUKスタイルを伝えていきたいという事でもあります。

ー今でもそのスタイルを貫いていらっしゃいますよね。

野澤:基本的には変わらないです。エリミネイターのベーシックなスタンスは「From MANCHESTER and LONDON to TOKYO」としていて、ロンドンファッションのクールさとマンチェスターの力強い男らしさをミックスし、そこに東京的なエッジ感を加えたスタイル提案をしています。そしてこれは東京にあるエリミネイターだからこそ出来る事だとも思っています。

ー確かに。東京のファッションは、世界的に見ても幅が広いですよね。色々な人がいますし、そういう中でも、どんな人にお店に来てもらいたいですか?

野澤:UKスタイルが好きな方はもちろんですが、洋服やスタイルの特定はしていません。しかし洋服やファッションが好きなのと同じレベルで音楽、アート、映画などのカルチャーも好きでアーティスティックな事柄を自然に楽しめる方にご来店頂きたいと日々努力しています。

ー(スタッフの)皆さん本当にファッションだけじゃなく、歴史とか音楽とか色々なことに詳しいですよね?その知識は、お店に入る前からのものなんですか?

野澤:入る前からもあったと思いますが、ショップに入ってから更に深めていった感じですかね。UKスタイルの基本はカルチャーとファッションの結び付きですから、この部分を皆さんに伝えていく事は非常に重要視しています。ただし皆さんに伝える際には感覚だけではなく理由や根拠が伴っていないと説得力もないですから。日々勉強です!

ー洋服を買いたい方はもちろんですが、カルチャー話に花を咲かせに行くっていうのもエリミネイターに行く楽しみの1つですね。

野澤:そうですね。人と人が絡む以上は「物」を得るという事以外の要素も必ず生じますし、必要な事だと思うんです。店に行くまでの道中のワクワク感だったり、店での意外な発見だったり。時にそういったプロセスの方が物を買うという事よりも満足感を得られる事もあるじゃないですか。無駄な事を楽しめる人間ぽい所は無くしちゃいけないと思うんです。

ー色々と伺わせていただきましたが、野澤さんが考えるエリミネイターの1番の魅力はなんですか?

野澤:「英国的」である事です。かといってUKブランドだけに固執する事はしません。世界中のブランドから、エリミネイターが考えるUKスタイルを構築するのに相応しい物をセレクトしています。「トラディショナル」、「ハイエンドなモード」、「気鋭のニュージェネレーション」これらをミックスした"ハイストリートスタイル"の提案を常に意識しています。メンズファッションは歴史の上に成り立っているので、それらを理解しつつ新しい提案をする事で、お客様に驚きや、商品のディテールだけではなくそれが意味する事、その基本的なアイテムが歩んできた歴史なども提供させて頂けると思うので、一度に二度おいしいそんなお得感を感じる事が出来るのもエリミネイターの魅力だと思います。そういった中から、お客様一人一人のアイデンティティー、軸となるスタイルを見つけるお手伝いが出来ればいいですね。僕達は、ブランドやデザイナーと直接コミュニケーションを取って常に何か新しい事が出来ないか模索しているので、今後も目が離せませんよ!エリミネイターに行けば新しい発見があって毎回何らかの影響を受け、それぞれの人が頑張れるような場所・存在である事が魅力で、また同時に僕達スタッフもお客様から多くの事を学び、日々勉強しながら常に目指して行くべき所だと思っています。

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プロフィール
野澤圭介(Keisuke Nozawa)
バイヤー兼ショップチーフ。某老舗古着店バイヤーを経てELIMINATORへ。JOHN LAWRENCE SULLIVANブランドのアクセサリーデザインに加え、自身のブランド"KUBRICK"を展開。UKファッションはもちろん、多くのブランド、アイテムがもつ時代背景や製作意図だけでなく、音楽、アートなど幅広いカルチャーの知識をもつ。

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■1F
英国スタイルの中でも特にトラディショナルな部分に拘りセレクトしたフロア。往年の英国らしさを持ったアイテムから老舗ブランドの新しいレンジなど、UKユースカルチャー的な視点からセレクトしたトラディショナルアイテムがメインになっている。

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■2F
ジェネラルブランドのアイテムからデザイナーズブランドまで、UKストリートスタイルをベースにセレクトしたエリミネイターのベーシックな部分を最も感じさせるフロア。

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■3F EDGE OF THE LOOKING GLASS
元々は英国デザイナー"KIM JONES"のオンリースペースとしてオープン。現在は、様々なブランドとのコラボレートによるエキジビションなどを行う実験的なフロアとして稼働。近々にはUKのカッティングエッジなデザイナー〈アイター スロープ〉のインスタレーションを予定。

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■WEB STORE BUILDING
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