27歳 - 代官山通信（蔡 俊行）

　27歳かあ。
自分が27歳の時は何してたかな？　仕事にちょっと限界のようなものを感じ、プライベートでも傷心することがあって、アパートの家賃を6ヶ月分前払いしてアメリカに行った頃だ。ボストンの大学の英語学校にすこし通い、デルタ航空の一ヶ月スタンドバイパスを買って、アメリカ中を飛行機とレンタカーでひとり、時には友人と走り回っていた。まったく仕事せず、寄った土地のジーンズやでヴィンテージのジーンズを漁ったり、ジョーダンのスニーカーを捜してみたり。毎週末マンハッタンへ遊びに行き、ぶらぶらしていたころだ。
その後、アメリカに住み着こうと思ったが、諸諸の事情でそれを諦め、帰国。もう有り金すべて使い果たして呆然となっていた頃また人に誘われ請われるがまま仕事に戻り、そして気がついてみると現在に至る。つまりまったく役立たずのフリーターだったわけだ。27歳。

まあ今日はどこでもこの話題だろうけど、アフリカ系初のアメリカ大統領の就任式。あのスピーチを書いたの人物が27歳と聞いて驚いた。チームの中にひとり27歳がいるのではなく、オバマと27歳がふたりで書いたという。どんだけすごいのかと思う。
なんかアメリカってやっぱりいいというか、底力があるというか、可能性があるというか何というか。
日本とは社会構造からしてまるっきり違う。いまさら気づくことでもないんだが。