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蔡俊行フイナム発行人ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

代官山通信

蔡俊行
フイナム発行人

ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

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黄金の中盤

2010.03.30

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 貧乏人にはヒマはない。そんな感じ。朝から晩までフル回転。

 さて。今朝の日経新聞のスポーツ欄に気になる記事が。リバプール大のテーラー教授によると「遊びでサッカーをしようということになってポジションを決める時、イングランドでは一番うまい選手をフォワードにする。(中略)イタリアでは違う。才能があって、何でもうまい選手はディフェンダーにする。この考え方の違いが両者のサッカーに表れている」とある。なるほど。

 いまの日本の子供たちにサッカーをやらせたら間違いなく一番うまい選手はミッドフィールダーを選ぶだろう。

 これは朝、ツイッターでつぶやいたことである。その時にバンクーバー・ホワイトキャップスで活躍している元日本代表の平野孝選手から聞いた話も付け加えた。

「欧米で子供たちにボールを与えるとシュート遊びを始める。一方、日本の子供たちは鳥かご(中央に鬼を置き、他の選手がその周りを輪になって鬼に取られないようボール廻しする遊び)をする」。

 すると本人から「南米の子供たちは相手の股を抜き合う1対1が始まる」とリツイートがあった。

 まさに文化の違い。プレーの本質を言い表しているではないか。イングランドの攻撃性、イタリアのカテナチオ、南米(ずいぶんざっくり!)の個人技。

 日本代表の得点力不足について識者やいろんな人が雑誌や新書などでいろいろ書いているが、もっとも腑に落ちた理由がこれ。

 いまから6月のワールドカップには間に合わないが、サッカーの指導者全員に参考までに知らせてあげたいような気がする。しかし一方で、中盤の強みは強みであるのでそこを強化しまくるという日本独自の方法もあっていいような気がする。国それぞれにスタイルがあるように、日本のサッカーは中盤が強いんだ、でもいいと思う。しかしそれには条件がひとつ。

 世界でもとびっきりの中盤の強さを持つチームになること。ジーコ、ソクラテス、ファルカン、トニーニョ・セレーゾの黄金の中盤以上。

 無理は承知。でもワールドカップベスト4という目標より、子供たちが真剣に耳を傾けてくれそうな気がする。

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