バットマンシューティング - 代官山通信（蔡 俊行）

　銃乱射事件の報を聞くたびに戦慄する。日本では刃物を持った人物が通り魔的に人を襲って多くの死傷者を出した事件もあるが、やはり銃はその威力というかそれが作り出す犠牲者数が比ではない。先の北欧であった極右青年の乱射事件もそうだったが、今度はまたアメリカ・コロラド州である。

　コロラドと言えば、担当編集のIくんが先日ハードロック100というウルトラトレイルランニングレースが開催された地。彼がその場に居合わせなくて良かった。

　そのせいでダークナイト・ライジングのプロモーションが全面的に自粛となった。ヒース・レジャーの死といい、なにか恵まれない作品なのかもしれない。できれば初日、金曜の先行ショーに行きたいと思っていたのだが、なにか事件があるかも知れないので、自粛しようと思う。たぶんなにもないと思うけど。

　それでも銃規制という方向にいかないのがアメリカという国。向こうへ出張などで行ってもぼくらはいつも油断全開で街をぶらついているけど、ジャケットやクルマのシートの下に銃を忍ばせている人たちがいることをもう一度思い出したほうがいいかも知れない。