モンクレールW - 代官山通信（蔡 俊行）

　一度サボり始めるとサボるのがデフォルトになってしまい、キーボードを打つルーティンをすっかり失してしまっていた。これではまずいので、もう少しきちんとやろうと思う。

　サボっている合間、いろんなことがあった。でも取り立てて人に話し聞かせる類の話はない。刺激のない暮らしを送っているなあ。

　ところでこの欄の今年のはじめに話せないニュースみたいな話を書いたと思うが、それが先に発表されたモンクレールWの話だった。ホワイトマウンテニアリングの相澤が、モンクレールのデザインをするという話を聞いた時、それはそれは興奮したものである。最初に聞いたのはもう随分前。何度も打合せを重ね、ついにサンプルが完成し見ることができたのが、今年のピッティの後。その展示会の日程にあわせてミラノに行ったのに、まだ準備中というイタリアらしさ全開の仕打ちを受けた。サンプルがしっかり見られたのでまあ良しとする。

　その後、この情報を広めたいと思っていたが、日本国内での正式なリリースが出る前に流すのは多方面に迷惑がかかるので、当然緘口令ということで今日まで黙ってた。

　商品であるが、ホワイトマウンテニアリングのデザインなのでそのテイストを残しているのだが、やはり仕上がり、というより顔つきと行ったほうがいいかな、が違う。不思議なもんである。工場の手、とでもいうのだろうか。そういうのを突き詰めていくと服作りは面白いなと思う。

　販売は今秋。店頭にはたぶん7月末頃には並ぶのかな。暑さ盛んな折、ダウンを買って帰るなんて想像しただけでの暑苦しいが、そういうスケジュールで世の中は動いているのだ。