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松村宗亮茶人 SHUHALLY代表伝統を重んじながらも“茶の湯をもっと自由に!もっと楽しく!”というコンセプトによる活動が共感を呼び、全国の百貨店やギャラリーまた海外からも招かれ多数の茶会を開催。伝統文化によるチャリティイベントを主催するなど、日本文化の新たな伝統の開拓・発信に努め幅広く活動中。shuhally.jp

ERO-Tea-CISM

松村宗亮
茶人 SHUHALLY代表
伝統を重んじながらも“茶の湯をもっと自由に!もっと楽しく!”というコンセプトによる活動が共感を呼び、全国の百貨店やギャラリーまた海外からも招かれ多数の茶会を開催。伝統文化によるチャリティイベントを主催するなど、日本文化の新たな伝統の開拓・発信に努め幅広く活動中。

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よく視えないからみえてくる

2013.07.16

茶の湯を現代的視点で解釈し直し 様々な活動をされている

一品更屋さんキュリエーションの企画


がhpgrp GALLERY TOKYO

にて開催されているのですが

先日、そちらの会場にて茶会を開催させて頂きました!

今回の展示のテーマが茶の湯と現代美術の対比 融合とのことなので

展示の現代美術品を使っての茶会。

あえての茶の湯の手法を沢山使いました。

まずは水。

茶の湯において 水は特別重要ですが あえて 名水 ご神水といわれる
水を使ってのお点前を

名水点

と云います。

京都には
醒ヶ井 利休井戸といった名水が取れる場があります。

今回汲みにいった場所は ここ

目黒不動!

比較的近所で歴史ある名水の場

行ったことなかったので 不動前駅から歩いて行ったのですが
案外遠い!

不動前、ではないですね あの駅。

hudoumae.jpg
いい水は汲んできました!

お水を入れる水指には注連縄と御幣を。

DSC07448.jpg

水指は箕浦徹哉さん作。
茶杓 秋濱克大さん作。

さて現代美術のGalleryをどう茶室にするのか。

現代美術作品は然るべき場所に展示され スポットを浴びて 勿論鑑賞しやすいようになっている。

DSC07395.jpg

床脇 村山まりささん作
DSC07397.jpg
対して 茶の湯は 時代にもよりますが 茶室は大概 薄暗く 夜は行灯や燭台の灯りを頼りに

道具を拝見します。

煌々とした明るさに慣れた自分としては当初 困惑したですが 視覚に依存しない 世界は

なんとも五感が冴え 茶の湯の時間と主客の交わりに濃さを与えてくれました。

この手法を使おう!

と持ってきたのは和蝋燭と蝋燭の数々。

ライトを消して 蝋燭たちをライトアップ!

こんな空間が出現しました!

DSC07455.jpg
床は川久保ジョイさんの作品

DSC07406.jpg
大中和典さん作

DSC07454.jpg

なんとも幽幻的な空間が!

茶室にも和蝋燭を灯し準備完了!
DSC07466.jpg

一階の腰掛けでお待ちのお客様をお迎えに行き

主客で燭台の交換です。

DSC07462.jpg

燭台は二階堂明弘さん作。

席入り頂き この空間の中でまずは 場を清める香を焚きます。

香合は井上絵美子さん作。なのともいえないこの丸みが素敵です!

Image (8).jpg

香りが空間を満たしていきます。

そしてこの日の為に作ったお菓子

DSC07444.jpg

和菓子作家 坂本紫穂さん作

「灯り」蝋燭の灯りがモチーフです。

菓子器は谷峻さん作「ゆるやかな活動」

お菓子のご説明です。

DSC07476.jpg

レモンの香りがアクセントです。 美味しい!とお言葉頂きました!

そして一服差し上げます。

DSC07482.jpg

お点前は先日のブログでも紹介した 洗い茶巾。
音で涼を演出します。

一服頂いた後は 暑い身体を冷ます 氷キンキンのお水からの
冷水点て。

DSC07491.jpg

同じお茶でも味のあたりが全く変わるのが面白いですね。

限られた視覚の中で熱心にお道具を拝見して頂きました。

DSC07498.jpg

人は視覚からの情報が多い為 目に頼りがちですがそれを制限すると

かえって引き立つ 香り 味 感触 音。

そして普段では気付かない 作品の見え方。 

ゆうならば目隠しプレイ、でしょうか?←違いますね。

たまにはこんな時間があってもいいもんですね!

茶会を終わって ハイポーズ!

DSC07500.jpg

ありがとうございました!