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『Are you enjoying the time of Eve』(2010)

2010.11.22

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jedi_are_you_enjoying_the_time_of_eve_iTunes.jpgイヴの時間
スタジオ・リッカ
監督:吉浦康裕
制作:長江努
声の出演:福山潤野島健児田中理恵

ロボット倫理委員会の影響で、人々はアンドロイドを"家電"として扱う事が社会常識となっていた時代。頭上にあるリング以外は人間と全く変わらない外見。高校生のリクオも幼少の頃からの教育によってアンドロイドを人間視することなく、便利な道具として利用していた。ある時、リクオは自家用アンドロイドのサミィの行動記録に「** Are you enjoying the time of EVE? **」という不審な文字列が含まれている事に気付く。行動記録を頼りに親友のマサキとともにたどり着いた先は、「当店内では、人間とロボットの区別をしません」というルールを掲げる喫茶店「イヴの時間」だった。やってきたアンドロイドたちは、超ロボット法違反にも関わらず、この店独特のルールに従い、リングを外し、人間さながらの行動をしていた。そこで知り合った常連客のアキコにとっては、人間もアンドロイドも、皆、家族だという。家族だからこそ、もっとわかってあげたいというアキコの言葉を聞き、リクオの心は揺れ動く......

アンドロイドに感情移入し、依存してしまう人々も続出して"ドリ系"と蔑視・社会問題となっている背景の中、ただの家電と思っていた自宅のロボット・サミーがマスター・自分の知らない感情を内に秘めていることに気付いていく葛藤と感情の変化(進化?)を丁寧に描いていて非常に面白く、深い!

派手な展開は皆無だけどコミカルなパートあり、ハラハラドキドキあり、そして意味深な張り巡らされた伏線あり、と非常に良くできたオハナシ。『ブレードランナー』から、もしくは原作の「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」から(もっともアイザック・アシモフのロボット三原則の頃からあるんだろうけど)続いている古典的なテーマ"ロボットに人間性はあるのか・裏返して人間の人間性の定義って何?"という哲学的な内容を家庭、学校と喫茶店というとっても普遍的な限られた背景で展開して見せてくれる。


これだけのドラマでも十分面白いけど、ロボットへの社会の依存を食い止めようと勢力を伸ばす倫理委員会の存在とその暗躍、APC人工知能研究所の芦森博士との対立、ナギと謎の潮月という人物、そして潮月の置き土産と芦森に表現されたサミーの過去、などなど劇中ではほんのちょっとしか語られないけど、まだまだ何かがある思わせぶりな描写が今後にも期待させる。

Blu-Rayで買ってもいいかも...と思っちゃった。


[Nameless]のパートには笑えて、ハラハラして、しんみりする...( ^ω^)ターミネーター風の視覚と音楽、目まぐるしく動くカメラワーク...その演出のうまいこと。

jedi_are_you_enjoying_the_time_of_eve_iTunes - 2.jpg

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