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BEDWIN & THE HEARTBREAKERS
2012.08.06
I'll be your mirror
色に溢れた春夏を経て、季節は寒く長い冬を迎える。2012年秋冬のテーマに〈BEDWIN&THE HEARTBREAKERS〉が選んだのは60年代のニューヨークに漆黒の音を成らしたヴェルヴェット・アンダーグラウンド。アンディ・ウォーホルのスタジオ兼ヒップスターの溜まり場だった“ファクトリー”に集まった個性豊かなメンバーは、アヴァンギャルドを体現する音と歌詞で街のカルトヒーローとなった。細身のシルエットと黒い服、色彩は絵や音でのみ表現された。
〈BEDWIN〉が追求したのは、そんな彼らが持っていたシンプルながら奥行きのある黒。様々な素材を用いられた黒が表情を変えながらレイヤードの中に深い立体感を表現し、ブランドのアイデンティティである体のラインをきれいに見せるタイトなシルエットと合わさることで独自の世界観を作り上げる。グラフィックもウォーホルの時代に合わせ、手刷りのシルクスクリーンやハンドドローイングのチョークを用いたものに一新された。
全ての色を会わせれば最期にそれは黒になる。その黒を身にまとうとき、人はどう自分を表現するか? ヴェルヴェッツの名曲である”I’ll Be Your Mirror”から取られたコレクションは、その意味の通り「あなたを映す鏡」となることを目指して名付けられた。