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LUNARGRAND COMPILE 〜ルナグランドにまつわる4つのこと〜

2014.08.01

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2012年、〈コールハーン(COLE HAAN)〉が満を持して世に送り出した名作「ルナグランド(LUNARGRAND)」。革靴にスニーカーのソールを組み合わせるという、発想の転換から生まれた近未来的なルックスで瞬く間に人気は急上昇。そして広く知られることとなった今、「ルナグランド」のポテンシャルを再認識するべく、トレンド・スニーカー・デザイン・バイイングの目線から検証していきます。

Photo_Shimpo Kimura(vol.01-03)、Satomi Yamauchi(vol.04)
Edit_Jun Nakada

検証04_バイイング目線で見たルナグランド

伊勢丹一筋、シューズのバイイングは3年目、バイヤーとしては9年目を迎えるベテラン選手。休日は5歳に になる息子と一緒にサッカーをするのが楽しみ。7月末より〈FOOTSTOCK ORIGINALS〉のPOP UP SHOPを3週間限定で開催予定。
www.facebook.com/isetanmens

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ルナグランドはまさに時代が求めていたモノ

-伊勢丹でルナグランドの取り扱いが始まったのはいつからですか?

2012年5月ですね。ルナグランドが日本に初上陸することが決まって、その最初のローンチを伊勢丹がやらせていただきました。

-反響はどうでした?

それはものすごかったですよ。前年にニューヨークでも販売されていたこともあって、"いつ日本に入ってくるんだ!?"みたいな高揚感もあったし、藤原ヒロシさんがリコメンドしていたという後押しもあって、かなり話題になってましたからね。で、販売するときは、シューズエリアの中の"ラボステージ"っていう大理石で作られたプロモーションスペースで大々的に打ち出したんです。そしたら伊勢丹で取り扱っている靴の中で初めてと言っていいぐらい開店前から行列ができて、整理券の配布も追いつかないぐらいでした。

-ニューヨークでのローンチもかなり盛り上がってたみたいですね。

かなり並んだみたいですね。僕も欲しくて、ニューヨークへ出張に行く人に買って来てもらったりしてました(笑)。 なので、日本でもファッションに敏感な人にはすぐに浸透していて、持っていない人からすれば、ある種の枯渇感というか欲しい気持ちがどんどん高まってきて、最高潮に達するときに日本上陸。タイミングとしては完璧ですね。

-ルナグランドを手に取った感想は?

とにかく軽さに衝撃を受けました。デザイン性と軽さの両方が備わっていて、とにかく快適。見た目はクラシックなんだけどちゃんとラグジュアリー感もあるというか、ビジネスユースからカジュアルユースまで使える部分に魅力を感じました。

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-爆発的に人気が出た要因をどう捉えていますか?

2012年ってちょうどファッションにおけるビジネススタイルが大きく変わって来ている時期で。それこそ"クールビズ"が広まってカジュアル化が進んだことはひとつの要因として挙げられると思います。ただ、そのカジュアル感にもお客様はすぐに飽きて来ていて、良い意味でさらにくずすというか。ただ半袖シャツにジーンズやコットンパンツを穿いていればいいという話ではなく、どこか新しくてスマートなワークシューズみたいなものを求めているタイミングだったんです。当時はクラシックなデザインのアッパーにスニーカーソールをくっ付けて、しかもそれが快適なだけではなくデザインとしても非常に優れているシューズがなかったので、ルナグランドはまさに時代が求めていたモノと言えます。あとはフィッティングもそうですね。20代〜30代の層を昔と今で比べてみると、ずっと革靴を履いて来た世代からスニーカーで育って来た世代に変わって来ている気がします。そうなるとフィッティングの好みも変わってくるわけです。カチッと履いて痛いって思いながらも馴染ませていくことがセオリーとされていた時代から、最初から柔らかな履き心地を求めるようになってきていますね。

-発売当初はカラーソールで最近はアッパーとソールが同色のモデルが多いようですが......

ちょうど男性のカラーに対する感心が一気に高まり、よりファッションが自由になってきたタイミングでのルナグランドのローンチ。しかもファッション性の高いカラーソールから発売して、アッパーもソールも同じカラーリングの、いわゆるベーシックなものにシフトしてきているので、アプローチの仕方が上手だなって思います。

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-ちなみに伊勢丹ではルナグランド以外のモデルも取り扱いが?

はい。ルナグランドを含め約50種類ほどお取り扱いしています。ルナグランドみたいなファッションよりのものと、元々〈コールハーン〉で展開しているオーセンティックなライン、結構リピーターが多いんですよ。なので、この両方があるから良い意味で差が付くというか、お客様からして見ても選ぶ楽しさがあるのかなと。

-バイイングの基準は?

価格と価値のバランス、それが今の時代に合っているかどうかですね。あとは、ブランドの持つキャラクター性をある程度ソリッド化させることをいつも考えています。伊勢丹の場合、そうしないと何百というブランドがある中で"個"が活きてこないんですよ。伊勢丹・ブランド・お客様の三者にちゃんとメリットがあり、それでいて一番楽しくなるように日頃から色んなブランドを見るようにしています。なので、仮にルナグランドを例に挙げるなら、時代性や話題性、快適性、そのすべてがバランス良く備わっているので、"個"が強いと言えますね。

-日本でのローンチから約2年。シューズのトレンドも変わってきていますが......

今はやはり圧倒的にスニーカーですね。それはアイテムとしてのスニーカーというのもありますが、やはりスニーカーが持つ自由度の高いクリエーションはドレスシューズにも勝るというか。実際に素材選びやフィット感など、スニーカーの要素を取り入れたドレスシューズが増えていることからも、靴全体の方向性が変わってきている気がします。そう考えると、ルナグランドの完成度はものすごく高いし、時代性を上手く捉えた革新的なシューズだと思います。

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シューズ:LUNARGRAND WINGTIP ¥38,000+TAX
その他本人私物

コール ハーン ジャパン
電話:0120-56-0979
COLE HAAN Official Site
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