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ロンドン発のブランド、TENDERの作り込みに注目です。

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2011.09.27 23:00

tender1.JPG

各¥23,940


〈テンダー(TENDER)〉というブランドを知ってますか? 素材にフォーカスし、染色や革の鞣しなどに、素晴らしいこだわりを見せるロンドン発の新鋭です。イギリスの蒸気機関車が走っていた時代の、機械や作業着をルーツとしています。日本ではまだまだ馴染みが薄いブランドですが、いち早くフイナムでご紹介したいと思います。


まず、上の写真のシャツ。左はウォードと呼ばれるヨーロッパで栽培されていたアブラナ科のアイで染められています。葉を乾燥させた後、醗酵させて藍玉を作るのですが、その醗酵過程でひどい悪臭がするので、エリザベス1世は全ての自分の宮殿から半径8km以内では染料の製造を禁止したと言われています。


そして右は、西インドと南アメリカに生息するブラッドウッドと呼ばれるログウッド。媒染剤に何を混ぜるかによって染め上がりの色が変わります。今回は鉄を混ぜる事によりほんの少しパープリッシュなグレイ・ブラックに染めています。〈テンダー〉の服作りの重要な要素として、洋服の中に自然を取り入れるという命題があるので、こうした染色にも積極的に取り組んでいるのです。


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¥12,390


お次は、ヴィンテージのスポーツウェアや下着をモチーフにしたシェイプのTシャツで、しなやかでキメの細かい生地感が特徴。肩には縫い目がない、丸編みなので、肌触りも抜群です。プリントの絵は、「Christoph Brunner (1696-1733)」というスイスの画家によって描かれたもので、1729年に描かれた"to the glory of God"に刻まれていたイラストです。


tender3.JPG

¥55,650


最後はこれまたログウッドで後染めされたジャケットです。初めはかなりごわごわしており、身体に馴染んでからとてもよい表情を見せるといったタイプのアイテムなのではないでしょうか。実に育て甲斐があります。


駆け足で紹介してきましたが、およそ英国っぽくないというか、どちらかというと日本人っぽいう細かいこだわりが散見されるブランドです。ワークをベースにして、染め物などを取り扱いながら、そこまで泥臭くない印象のアイテム。こうした立ち位置のブランドってなかなかないと思うので、これからの動向にも目を配って置いた方がよいのではないでしょうか。

Text_Ryo Komuta


ネストローブ 表参道
住所:東京都渋谷区神宮前4-4-8
電話:03-6438-0717


ネストローブ 茶屋町
住所:大阪府大阪市北区茶屋町10-2
電話:06-6374-1130


http://nestrobe.com/cf/

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