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special interview  koreeda director そして、家族になる。是枝裕和の『海街diary』。

special interview koreeda director そして、家族になる。是枝裕和の『海街diary』。

父は家族を捨て家を出て、母は再婚して音信不通、母親代わりの長女・幸(綾瀬はるか)と奔放な次女・佳乃(長澤まさみ)、マイペースな三女・千佳(夏帆)の三姉妹が古都・鎌倉に暮らしている。そこに、父の訃報とともに、腹違いの妹・すず(広瀬すず)がいたことがわかり----。『カリフォルニア物語』『BANANA FISH』などの名作で知られる漫画家・吉田秋生が2006年から女性向け漫画誌『月刊フラワーズ』で連載中の人気コミック『海街diary』を『誰も知らない』『そして父になる』の是枝裕和監督が映画化した。原作は、登場人物一人一人の心情を丁寧にすくい取り、小さな家族の物語の中に時間や空間、光と影、笑いと涙、生と死などが織りなす豊潤な世界を築き、年齢性別を問わず数多くの人々を魅了し続けている。原作に惚れ込んだ是枝監督は、現在、単行本が6巻まで刊行され、まだ連載継続中の息の長い物語を1年間に限定し、四姉妹が本当の家族になるまでの道のりを活写した。そして、それまで過ぎた時間とこれから来る未来、そこにいる人間とすでにいなくなった人間とを同じ時間の中に同居させることで街の輪郭を浮かび上がらせる。原作とどこがどう違うのかという目線で観る前に、まずは一本の映画に定着されたある美しい季節の光と風と街の匂いを感じてほしい。

取材・文:さくらい 伸
編集:小牟田 亮

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