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FEATURE|ティンバーランドと人。MURO編

ティンバーランドと人。MURO編

ティンバーランドと人。MURO編

堅牢でありながら端正。いまやファッションや音楽などのカルチャーシーンにおいても欠かせない存在として知られる〈ティンバーランド〉。その最新コレクションとして創業当時のアーカイブの雰囲気を現代的な機能とデザインでアップデートした「ヴィンテージコレクション」が登場。そこでフイナムでは、かねてから〈ティンバーランド〉を愛用しているクリエイターと〈ティンバーランド〉の関係に焦点を当て、改めて「ヴィンテージコレクション」の魅力に迫ります。

  • edit_Hiroshi Yamamoto
  • photo_Yuichi Akagi
  • text_Maruro Yamashita
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MURO

日本が世界に誇る”King of Diggin’”。DJは勿論のこと、MC、プロデューサーとしても活躍し、最新作は”和音”と題した和モノカバーアルバムをプロデュース。ファッションや音楽を始め、様々なアメリカのブラックカルチャーを日本に根付かせた。

形も色も全てがストリートにおいて新しかった。

ー〈ティンバーランド〉は1973年創業のブランドなので、実はその歴史の大きな部分をヒップホップ的なカルチャーと結びついた側面を持っています。最近だったらKANDYTOWNを起用したキャンペーンもありますし。日本においては、MUROさんの存在こそが大きかったのかなと。

MURO:僕が若かった当時は、まだ渋谷のファイヤー通りに〈ティンバーランド〉のオンリーショップもなくて(注:現在は閉店)、それこそ「DJ’s Choice」とかでインポートとして買い付けて来ていたやつを買ったりするしか手に入れる方法がなかったんですよ。アウトドア屋さんに行っても無かったし。僕がファイヤー通りの「STARRICH」というお店で働き始めたときには、〈ティンバーランド〉のお店は出来てたんですけど、ウェアのサイズはXLが入荷していなかったり、ブーツもストリート寄りのモデルが少なかったんです。なので、その頃はかなり買い付けしてましたね(笑)。僕が働いているときに買ってくれたっていう子も多いんで、そういうイメージもあるのかなって思います。

ーMUROさんが初めて〈ティンバーランド〉のブーツを履いたのはいつ頃なんですか?

MURO:90年代の前半ですね。アメカジ的な感じじゃないブーツで、形も色も全てがストリートにおいて新しかったんですよ。当時のUSのヒップホップのアーティスト的な、土っぽい格好、中間色を多用するスタイルも凄い新鮮だったんですけど、そことの相性が抜群に良くて。ミリタリーともワークとも合わせられるし。

ーその頃のMUROさんのファッションの嗜好は当然ヒップホップ的なスタイルですよね?

MURO:そうですね。好きでしたね。取っ替え引っ替え色んなものを着てましたね。しかも、USと環境が一緒で、買えるお金もないし、有りモノで工夫してみたいなところだったので、一番面白かったというか、ファッションに対して一番情熱がみなぎっていた時期なのかなって思います(笑)。その頃がピークですね。リリックとかにも〈ティンバーランド〉のことが出て来ちゃうくらいで。私生活の中に溶け込んでいるっていうか、そういう感じでしたね。

いかに〈ティンバーランド〉を見せるかを考えていた。

ーMUROさんが〈ティンバーランド〉をブランドとして認知したのはいつですか?

MURO:やっぱりJungle Brothersですかね。「What “U” Waitin’ “4”?」という12インチの裏ジャケで、DJのSammy Bが真っ黒な格好に〈ティンバーランド〉の「Super Boot」を合わせている写真があるんですけど、それが凄い格好良くて。当時は〈ティンバーランド〉というブランドのことは知らなくて、ECDから聞いたんですよね。ミロスガレージで。日本ではECDが一番最初に〈ティンバーランド〉のブーツを履いていた気がしますね。

ー当時の〈ティンバーランド〉のファッションの取り入れ方として、印象深いスタイルを教えてください。

MURO:〈ゲス〉の凄いオーバーサイズのデニムパンツを腰で落として穿いて、もう落ちるんじゃないかってくらい(笑)。で、〈ティンバーランド〉のブーツに裾をインしてっていうスタイルですね。みんなそれでしたね、本当に。そのときも、〈ティンバーランド〉を見せたいがために、靴下にパンツを一度インしてたるませるのが重要で。そうすると、靴下選びも大変だったんですよ(笑)。それぐらい見せたかったアイテムなんですよ。

ー一番思い入れのあるモデルは「6” Boot」ですか?

MURO:そうですね。一番履いたと思いますし、一番磨いたし、思い入れはあります。けど、僕にとっての一番となると「Field Boot」ですね。皆が「6” Boot」のイエローヌバックを履く様になってからは、僕はこれにしようみたいな感じで。ミッドカットで脱ぎ履きも楽だし、チノパンに合うんですよ。

ー今日履いてもらった「1978 Hiker」は、〈ティンバーランド〉としてイメージするブーツではないですよね。

MURO:履き心地もこれまでに自分が履いてきたティンバーのブーツより良い感じがします。けど、ティンバーっぽくないというところがまた良いですよね。やっぱり他人と違う方が良いなっていうマインドは未だに変わりなく引きずってしまっていて(笑)。皆がPCでDJをするようになったから、自分はレコードでDJをするっていうのと一緒なんですけど。

ーなるほど。

MURO:昔ながらのものも好きですけど、フレッシュにアップデートされているものも好きなので、今回の「ヴィンテージコレクション」もそうですが、これからの〈ティンバーランド〉にも色々期待したいですね。

アッパーにはLWGシルバータンナリーの高品質ウォータープルーフレザーを使用。1978年に発売されたハイキング用ブーツを復刻させたクラシカルな見た目が、今だからこそ新鮮な一足。「1978 Hiker」¥35,000 + tax

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