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FEATURE| アークテリクスがやるべきこと。

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Arc’teryx Nagoya

アークテリクスがやるべきこと。

カナダ発のプレミアムなアウトドアメーカー〈アークテリクス〉が、国内では3店舗目となる路面店のブランドストアを名古屋・栄にオープン。オープン記念のノベルティはアーティストの神山隆二がデザインを担当し、前日に行われたレセプションではライブペインティングまで披露するなど、これまでの〈アークテリクス〉とは異なるアプローチした狙いとは。コマーシャルマネージャーを務める高木賢さんと神山さんにお話を伺いました。

  • Photo_Keita Tamamura
  • Edit_Hiroshi Yamamoto

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高木賢(アークテリクス コマーシャルマネージャー)

背景を伝える場所、それがブランドストア。

東京、神戸に次いでの3店舗目となる路面店のブランドストアが名古屋にオープンしました。〈アークテリクス〉としてこの店舗に期待していることを教えてください。

高木我々はハーネスという命を守る道具から始まり、いまなおコレクションの中心はパフォーマンスであり、クラフトマンシップをもとに徹底的にこだわったものづくりをしています。ブランドストアは、そういったブランドの背景を伝える場所だと捉えています。

当初から、原宿を皮切りに日本の7大都市にこだわって出店する計画を進めてきたんです。ここ名古屋・栄という場所は、銀座と原宿がミックスされたような街並みなので、原宿のブランドストアのように、アウトドアスポーツのみならず、ラグジュアリーからストリートまで、あらゆる層の方々に〈アークテリクス〉の魅力をリーチできればいいですね。

周辺には〈アークテリクス〉を取り扱っているショップもあると思うのですが、路面店を出店することで取引先との関係に変化はありますか?

高木セレクトショップやアウトドアのプロショップなど、さまざまな店舗で扱っていただいています。そういった取引先の方々は、ブランドの価値を理解している方ばかりなので、お互いが共存、共栄しながらいい変化を作り出せればと思っています。

それぞれがタッチポイントになることで、ファッションを深く知っていただくこともできるし、アウトドアアクティビティに触れる機会も作れますし、我々のようにブランドのクラフトマンシップを伝えることもできる。

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アークテリクス名古屋ブランドストアの特徴を教えてください。

高木2フロアで約70坪という広大なフロア面積に、直営店ならではの豊富な品揃えは特徴の1つだと思います。「エッセンシャルズ」に「24」、「バックパック」、「フットウエア」、「ヴェイランス」など、あらゆるカテゴリーがフルラインナップでご覧いただけます。

名古屋城をモチーフにした壁もある。

高木そうなんですよ。店舗デザインの基本は、グローバルチームが担当するのですが、そこに必ずローカルのインスパイアを入れるようにしています。原宿では日本の伝統的な技法である版築をモチーフにしていますし、神戸は建物そのものがローカライズされている。

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神山隆二
1972年東京生まれ。1990年代にはストリートブランド〈フェイマス(FAMOUZ)〉として10年間活動。現在はシルクスクリーンアーティスト、ペインター、イラストレーターとして活躍。「ULTRA HEAVY」の主要メンバーとしても知られる。

オープニングレセプションではアーティストの神山隆二さんがライブペインティングを行いました。

高木オープニングを通じて、先ほどお話したようなアウトドア、ラグジュアリー、ストリートといった要素を融合した催しができないかと考えたんです。そこで神山さんの名前が挙がってきて。

ぼく自身、〈フェイマス〉時代から神山さんのものづくりを目にしていたんですよ。当時からストリートのエッセンスはありながらシックな雰囲気も併せ持っていたので、これは適任かなと思いまして。

神山ありがとうございます。それでぼくのアトリエに来ていただいて、ディスカッションしながら、何をしていくのか詰めていった感じですね。

高木ブランドとしては山をモチーフにすること、それとデザイン、クラフトマンシップ、パフォーマンスという3つのコンセプトを伝えて、進めてもらいました。

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プロダクトから見えてくる、ブランドとしての意思の強さ。

神山さん自身は〈アークテリクス〉に対して、どんなイメージをお持ちでしたか

神山なによりもハイスペックですよね。ぼく自身、アウトドアは好きで、キャンプとかはするんですけど、それでは使いこなせないレベルにあるじゃないですか。だから、正直言うとそんなに手を出していなかったんですよ。

ただ、改めて手に取って見てみると、デザインやパターンの作り込みに圧倒されますね。そして袖を通してみると美しい。バックパックにしても、製品化する時点での完成度がめちゃくちゃ高い。だからこそ長く愛されるプロダクトが生まれているんだなと。そういった部分から、ブランドとしての意思の強さを感じられるんですよね。

実際にデザインを手がけるうえで苦労した点はありますか?

神山山をどう描くかを早めにイメージできたので、意外とスムーズに完成しました。しいて上げるなら、デザイン、クラフトマンシップ、パフォーマンスの文字列のニュアンスが難しかったですね。結局は、最初にラフスケッチで描いた落書きみたいものを採用しています。

あと、300枚を手刷りするのには骨が折れました。デザインが決まってから、ぎりぎりまで寝かしていましたからね(笑)

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〈アークテリクス〉の代名詞であるアルファ SV ジャケットにもペイントを施しています。

高木これはグローバルで見ても初めての試みだと思います。せっかく神山さんにお願いするのだったら、最高峰のプロダクトと向き合ってもらいたいなと。

神山そういったプレッシャーが楽しみに変わる瞬間ってあるじゃないですか。価格的にも決して安くはない製品ですし。だからこそ思い切ってペイントしていきました。ただ、いま展示しているのはプロトタイプとはまったく違う仕上がりではあるんですが(笑)

高木一瞬、目を疑いましたからね(笑)。でも、ぼくたちにとっても満足のできる仕上がりになっていると自負しています。〈アークテリクス〉ならではのソリッドなデザインに、ストリートのエッセンスも感じられて、それでいてアーティスティック。

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弱みとは、伸びしろとも言える。

こういったアートやストリートといった要素を、〈アークテリクス〉としてはどのように考えているのでしょうか?

高木正直に言ってしまうと〈アークテリクス〉の弱い部分ではあるんですよね。実際のコレクションにはグラフィックも極端に少ないし、柄だってほとんど使わない。だからこそ、今後の伸びしろであると言い換えることができる。

実際にグローバルチームには、よくこういったお話はしているんです。ただ、彼らは根っからの職人なので、理解はあるもののどうしてもプロダクトファーストになってしまうところがあるんです。

でも、個人的にもやった方がいいとは思っているので、今回のようにいいマッチングができるのであれば、積極的に提案していこうと思っています。アートやファッションをきっかけに、いずれはハーネスを付ける日が来るかもしれませんからね。

だからこそブランドストアの役割が重要になってくる、ということですね。今後、アークテリクス名古屋ブランドストアをどのように育てていきたいですか?

高木近隣のプロショップと連携してイベントを開催したりしながら、きちんとこの地域に根ざして、コミュニティを作り、近隣のショップやお客様とともに長い目で成長させていきたい。

と言っても、まだオープンしたばかりなので、まずは興味本位でもいいので足を運んでいただきたいですね。よろしくお願いします。

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アークテリクス 名古屋ブランドストア
住所:愛知県名古屋市中区栄3-27-22 kuze BLD
電話:052-263-3955
arcteryx.com

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