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FEATURE|-’47 – New Standard of Baseball Cap ベースボールキャップの新しいスタンダード、キーマンたちがフォーティセブンを選んだ理由。Vol.1 小木”POGGY”基史

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-’47 – New Standard of Baseball Cap

ベースボールキャップの新しいスタンダード、キーマンたちがフォーティセブンを選んだ理由。Vol.1 小木”POGGY”基史

アメリカのボストン発祥したMLB(メジャーリーグ・ベースボール)の公認ライセンスブランドである〈フォーティセブン(’47)〉。1947年創業で、現在も各MLBの球場内にショップを設けるほど野球と深いかかわりを持つ老舗が2015年、満を持して、日本に初上陸しました。そんな老舗ながらも日本ではニューカマーである〈フォーティセブン〉の魅力を伝えるべく、全2回で「TEAM ’47」がゲストを迎え、その魅力を引き出していきます。ゲストとも息の合ったコンビネーションを見せるテンポの良いトークセッションは必見です。

  • Photo_Toyoaki Masuda
  • Text_Yasuyuki Ushijima(NO-TECH)
  • Edit_Yosuke Ishii

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TEAM ’47

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チーム’47
日本における〈フォーティセブン(’47)〉の仕掛け人。デザイナー、スタイリスト、PRという日本のファッション業界を熟知したそれぞれの立ち位置から、〈フォーティセブン〉の魅力を伝え、日本に向けてその認知度を拡大のために尽力する、ブランド拡散の請負人。
中室太輔 / muroffice ディレクター(写真左)
国内外の様々なブランドのプランニングやPRを手掛けるムロフィスのディレクター。今回は〈フォーティセブン〉の日本での認知度拡大のために、ローンチイベントの企画などを考えるなど、チームのムードメーカー的存在。ニューヨーク ヤンキース推し。
平野淳(DKJ)/ BALABUSHKA REMNANTS デザイナー(写真中央)
自身のブランドのほか、〈ファーイースト ワンダラーズ(FAR EAST WONDERERS)〉 、そして今回の主役である〈フォーティセブン〉のディレクションも手掛ける。また業界人も多数所属するランニングチーム「AFE」も主宰するなどマルチな才能の持ち主。サンフランシスコ ジャンアインツ推し。
荒木大輔 / スタイリスト(写真右)
いわずと知れた敏腕スタイリスト。日本人的センスにフィットした独自のバランス感覚のあるスタイリングで主に、ルックブックのスタイリングなどのヴィジュアルなどを担当する。プライベートでは草野球チーム“益田実業”を主宰する。ロサンゼルス ドジャーズ推し。

SPECIAL GUEST

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小木”Poggy”基史
ユナイテッドアローズの販売スタッフを経てプレスになり、2006年には伝説のショップ「リカー、ウーマン&ティアーズ」をオープン。2010年には新コンセプトブランド「ユナイテッドアローズ&サンズ」を立ち上げ、ディレクターに就任。日本のみならず、海外のファッションシーンからもアツイ注目を浴びています。ピッツバーグ パイレーツ推し。

すべては神宮球場からはじまった。「TEAM ’47」結成秘話。

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―皆さんが〈フォーティセブン(’47)〉と出会ったきっかけは?

DKJ:きっかけは、〈フォーティセブン〉が日本に入ってくることになって、歴史あるブランドですけどファッションのほうで広めていきたいという意向があったので、僕にお声がけいただいたのがはじまりです。そこからお手伝いするようになったんですが、今までは某有名ブランドしかライセンスを持っていなかったのが、MLBが日本でのライセンスを他のブランドにも与えて、もっと認知度を広めたいということがあったので、そこで〈フォーティセブン〉が日本に入ってきたんです。

―DKJさんはどういう携わり方をされているのですか?

DKJ:僕はディレクション兼、コンサルタントという位置づけです。元々、日本の市場ではニューエラが成功を収めているので、そこを上手くベンチマークにしようと思ったんです。元々、〈フォーティセブン〉はガチの野球という市場でビジネスをしていたので、ファッションでの認知度拡大となると、やはりストリートなど日本独自のファッションの市場を見ながらの展開になります。日本のファッションシーンで認知度を高めるにはまず、別注などをして話題性を高めることが大事だと思ったので、そのディレクションを手掛けつつ、このお二人にも色々と協力してもらおうと思ったんです。

荒木:僕のほうではなんとなくの発信性とビジュアルを相談しながら、やっていますね。ただ、打ち出していくのに、プロダクトもあって、PRとか総合的に展開していかないとすごい時間がかかるし、なかなか上手く拡散していかないので、PRで発信力のある中室さんと協力していったほうが面白い方向にいくと思って、中室さんにお声がけしたんです。

中室:急に荒木さんから連絡があって、「〈フォーティセブン〉ってブランドの展示会行かない?」って誘われて、展示会に行きました。それが〈フォーティセブン〉との出会いでした。やはり実際にプロダクトを見ないとどうPRしていくかもイメージがわかないので。その場で〈フォーティセブン〉を日本でどう展開していくか、フラッシュアイデア的な構想を話したんです。そこでひとまず、ローンチイベントをやりましょうという流れになって。はじめて3人で打ち合わせしたんです。

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DKJ:それでまず日本でイベントやるために、どこでやるかって話になって、最初のローンチイベントを“神宮球場”でやったんですよ!

中室:日本におけるクラシックな球場といえば、甲子園か神宮球場。で、東京でやるならやっぱ神宮だよねみたいなノリでしたね。

荒木:神宮球場でイベントなんて聞いたことなかったし、来てくれた人たちなんて少年のようにグラウンドを走り回ってましたよね。

中室:みんな、キャッチャーを座らせて、マウンドから投げてましたよね。〈フォーティセブン〉のロゴもずっとバックスクリーンの画面に出してもらったりしました。音楽も、あのMLBの試合でよくかかっているオルガンの音を流したり。

DKJ:ニッチロー’さん(編注:MLBでも活躍するイチロー選手のものまねをする芸人さん)をゲストに呼んで、遠くの方でずっとウォーミングアップしてもらったり(笑)

荒木:特別登場とかさせないで、いつのまにかいる…「えっ!?」みたいな。あれは面白かったですね。

DKJ:インスタグラムなどSNSでも賑やかしで盛り上がりを見せたので、認知度を拡大するという意味ではいいイベントになりましたね。

荒木:その日は、いろんなパーティやイベントと日程がかぶっていたんですが、かなりたくさんのお客さんに来ていただけました。神宮球場のグラウンドに立てる機会もなかなかないので、みなさん嬉しそうでしたね。

中室:結局やっているほうが楽しくないと伝わるものも伝わらないので、すごくいいチームが組めたと思いますね。それがすべての始まりでしたね。

小木さんを交えてのトークセッション 。フォーティセブンの魅力と別注の話。

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―皆さんは実際に〈フォーティセブン〉のアイテムを見てみて、いかがですか?

荒木:普通にアイテムのクオリティがちゃんとしているので、純粋にいいなって感じましたね。ブリムがスクエアで少し広いので、モダンな感じがしました。

中室:歴史があるブランドなので、そこにストーリーがあるから、PRする上ではやりやすいブランドですよね。カスタマー同士で、アイテムやブランドを伝え合う、いわゆる“バズ”みたいな現象も起こりやすい形です。ポッとでのブランドじゃないというのも伝えやすいですね。

DKJ:ベースボールキャップは、歴史とか公式ライセンスとか、なおさらそこが重要だったりしますからね。モチーフがあるものなので、デザインの振り幅はある程度限られてきますので、そういった背景は買う理由の一つになると思います。

中室:やっぱりアイテムを手にとってかぶる側も偽物は嫌ですよね。ヤンキースのこのマークがついているのに、公式じゃないのもちょっとテンション下がると思いますし。

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荒木:最近のファッションでもスポーツミックスがキーワードになったり、ドレス的な着こなしでも絶妙なハズしになってくれるアイテムでもあります。

中室:他社のキャップと比べると、クラウンが若干浅いんですが、その辺はスタイリスト的にはどうなんですか?

荒木:今の気分の着こなしにはクラウンが浅いほうがフィットすると思いますね。ハットもブリムが広いのが流行りましたし、ブリムの広さもトレンド感がありますね。

―トレンド的にもフィットする〈フォーティセブン〉ですが、さらなる認知拡大のため別注を作っていくことになります。そのコラボ先がなんと小木さんがディレクションする〈ユナイテッドアローズ&サンズ(UNITED ARROWS & SONS)〉でした。これはどういった経緯で、アイテムが作られていったんですか?

DKJ:まず、僕が小木さんにお話を持って行ったんです。

小木:そうなんです。じつはお恥ずかしい話ですが、それまでは〈フォーティセブン〉というブランドは存じ上げませんでした。DKJさんにお話をいただいて初めて知ったブランドだったのですが、レトロさと今のデザインのバランスがいいなというのが第一印象でしたね。野球との深い関わりや歴史もブランドを知ってから勉強しましたし、撮影の時にニューヨークのシティ・フィールド(編注:ニューヨーク市クイーンズ区にある野球場で、MLBニューヨーク・メッツのホームグラウンド)に行かせてもらった時に、球場内にも〈フォーティセブン〉の売り場があって、ちゃんと現地でスポーツをサポートしているのが知れたのもいいなと思いましたね。本国アメリカではマニアックなブランドではないですよね?

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中室:そうですね、実はアメリカでは有名というかメジャーなブランドで、MLBの球場周りからスタート(編注:フォーティセブンはMLB最古の球場といわれるレッドソックスの本拠地、フェンウェイパークの周辺のワゴンセールからスタート)したという歴史もあるぐらい、野球と密接に関わっているんです。

荒木:僕もドジャー・スタジアム(編注:カリフォルニア州ロサンゼルスにある野球場で、ドジャーズの本拠地)に行ったときに、球場内の売店として〈フォーティセブン〉のショップがいくつもあるぐらいメジャーなブランドなんですよ。

DKJ:アメリカのMLBファンにとって、キャップは大きな意味がありますよね。

―そこから小木さんが別注をするという流れになったんですね。

小木:そうですね。今回はキャップとブレザーを作らせてもらいました。オフィシャルでそういうことをやらせてくれるブランドもなかなかなくて。ただ〈フォーティセブン〉はDKJさんが直でブランドとつながっているというのが大きいと思いますね。あとは、僕がラスベガスで「Poggy’s Wprld」という展示会をやっていたのですが、その時にも〈フォーティセブン〉の方々が遊びに来てくれたりして。本国の方々と直でコミュニケーションをとれる機会もなかなかないですし、アメリカのブランドは大きな企業なので、別注などのミーティングをしてもまた聞きのまた聞きという感じで、最初に提案したことが薄れてしまったりするので、そういう意味ではコミュニケーションの取りやすさは魅力でしたね。僕が野球の知識が、ファミコンの「燃えろ!!プロ野球」(編注:ジャレコより1987年6月26日に発売された、プロ野球を題材にしたファミリーコンピュータ用ゲームソフト。通称”燃えプロ”)ぐらいから時代が止まっているので、DKJさんみたいに詳しい方と情報を得ることができるのは貴重ですね。

DKJ:ありがとうございます(笑)。

小木:あと(ヒップホップの)ラッパーとかが、自分の地元を本拠地にする球団のキャップをかぶっているのをよく見かけていて、音楽とスポーツとが絶妙に混ざり合い、クロスオーバーしている感じが昔は好きだったんですけど、今、日本もサッカーとか野球でそういう雰囲気になってきてますよね。若い子たちが東京読売ジャイアンツのキャップをかぶっていたりするので、マーケット的にもいい傾向になっているなとは感じますね。自分たちの世代だと日本にはカッコいいものがなかったので、逆に今の時代が羨ましいですね。

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DKJ:確かに、渋谷とか原宿とかで最近見かけますね。

荒木:キャップとかユニフォームが醸し出す雰囲気って大事ですよね。

中室:確かに、いろんな情報が刷り込まれているのはありますけど、やっぱりヤンキースのマークはかっこいいし、別格ですよね。あとは純粋にアメリカへの憧れはありますよね。

―ちなみに皆さん、好きなMLBのチームやモチーフはあったりするんですか?

中室:なんだかんだヤンキースですね。あの〈ティファニー〉がデザインしたというのも魅力ですしね。

DKJ:僕はサンフランシスコ・ジャイアンツですかね。

中室:レッドソックスのキャップかぶってるのに? 違うの?(笑)

一同:爆笑

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荒木:僕はやっぱりロサンゼルス・ドジャーズですかね~

中室:確かに荒木さんっぽい。

小木:僕も着こなしとの合わせやすさでいえばヤンキースですけど、パブリック エナミーのチャックDがよくかぶっているピッツバーグ パイレーツのキャップはいいですよね。“Poggy”の頭文字が“P”なので。あとはアウトキャストがよくかぶっていたアトランタ ブレーブスのキャップもかっこいいと思います。

中室:(小木さんのほうを見て)唐突ですけど、そのヤンキースもかっこいいですね。

小木:ありがとうございます(笑)。

中室:やっぱり、そういったアーティストは自分の出身地をホームにするチームのキャップをかぶるのがまたかっこいいですね、地元意識というか。

小木:そういえば、シトウレイさんとかラッパーのKOHHくんも東京読売ジャイアンツのキャップかぶっててかっこよかったなぁ。

DKJ:チームのロゴって大事ですね~。

小木:だから、今回の別注ではロゴ自体を活かしながらも、ホームとアウェーのカラーをロゴに同居させました。

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DKJ:これも結構なチャレンジだったんです。本国(アメリカ)側も「なんでそれやるの?」みたいなところから入るので。

中室:オフィシャルのロゴを2トーンに配色するって難しそうですよね。本国側にはなんて言ったんですか?

DKJ:「今までにないものを作りたい」って熱意を伝えました。キャップだけじゃなくて、ジャケットも作って〈ユナイテッドアローズ〉さんと一緒に販売します…と伝えて、やっとOKがもらえたんですよ。なかでもヤンキースが大変だったらしいです。

荒木:だってなかなかないカラーの使い方ですもんね、今までのベースボールキャップに、ありそうでなかったデザインですし。

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中室:こういったところが日本人的感覚なのかもしれませんね。

荒木:新しい扉をガンガン開けているイメージはありますね、今まで思いつかなかったこととかもチャレンジしているし。小木さんとのコラボも大成功だったし、どんどん幅を広げていることができているので、〈フォーティセブン〉にとってはいい流れが来ていると思います。

DKJ:老舗の枠にとどまらず、常に進化しているのも今の時代にフィットしそうですね。

中室:これからも一緒に盛り上げていきましょう。

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次のページでは、フォーティセブンを使った小木さんのスタイリングとオススメのキャップを紹介
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