展示会の新作たちの中でも、際立っていた存在感。
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日本で裏原と呼ばれる独自のストリートカルチャーが一気に花開いた94 年にスタートしたモンキータイム。トラッドやストリートといったキーワードを黎明期より掲げ、キックスブームの隆盛とともに歩んできたこのショップでは、現在においてもスニーカーのラインナップは重要な意味を持つ。各ブランドから最新モデルが続々と登場する中で、今季、同店の限られたスペースを勝ち得 たスニーカーのひとつが〈プーマ〉の「イグナイトリミットレス」だ。このモ デルをオーダーした理由を、バイヤーの森本聡さんはこう話す。
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森本:元々〈プーマ〉は、別注をやらせていただいたりと、モンキータイムでは主力ブランドのひとつだったんです。毎シーズン必ず展示会で新作も拝見しているんですが、今季で言えば、このイグナイトリミットレスのデザインは一 際目立っていました。IGNITE フォーム自体は〈プーマ〉がずっとこだわって使っているから履き心地が良いことも知っていたし、そこにこのハイテク感のあ るアッパーデザインっていうのが目新しく感じられたんです。
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IGNITE のミッドソールを始め、ストレッチ性のあるメッシュアッパーに、フィッティングをアップするTPUケージの構造など、〈プーマ〉の技術が詰まったニューモデル。それを現在のストリートにマッチするモダンなデザインで仕上げているのが特徴だ。
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森本:ロゴの配置なんかもかなり今っぽいですよね。少し前まではフォームス トライプのイメージが強かった〈プーマ〉だけに、個人的にも新鮮でした。ク ッション性も高くて歩きやすいし、しっかり足をホールドしてくれるから安定 感もある。このロゴの入ったバンドがデザインだけじゃなく機能的にも利いて いるのが面白いですよね。スニーカー好きに刺さるモデルだと思います。
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バイヤーとして国内外を飛び回りながら、世界各国のトレンドに触れている森本さんは、海外の主要都市と比べて、日本のスニーカー事情を「偏りが強い」 と話す。このシューズに期待を込めているのも、そんな風潮と関係があるようだ。
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森本:海外の方が日本に比べて、もっと自由にスニーカーを楽しんでいるイメージです。日本はブランドもモデルも、ひとつ何かが流行るとみんながそれを向く傾向が強い気がしますね。そういう意味でも、ハイテクモデルがすごく新鮮な〈プーマ〉はそんな流れに一石を投じてくれると思うし、イグナイトリミットレスは一バイヤーとしてもお客さんからどんな反応が返ってくるかが楽し みなモデルなんです。
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形がシャープなので、普段ハイテク系を敬遠して履いていない人にもお勧めし たいと話す森本さん。飽和状態のスニーカーシーンで、〈プーマ〉が仕掛けるそんなアプローチは、彼らの目論見通り、新たな火種となりそうだ。
左:〈プーマ〉IGNITE LIMITLESS ¥15,000+TAX(プーマ お客様サービス)、〈A.D.S.R.〉 サングラス ¥18,000+TAX、〈monkey time〉ブルゾン: monkey time ¥19,000+TAX、〈P.A.M〉Tシャツ ¥12,000+TAX、〈CALUX × monkey time〉パンツ ¥14,000+TAX、〈A COLD WALL〉ソックス ¥4,000+TAX、〈424〉ネックレス ¥32,000+TAX、 〈BLACK DAKINI×monkey time〉ネックレス ¥32,000+TAX(すべてモンキータイム ビューティ &ユース ユナイテッドアローズ 原宿店)、他私物
右:〈プーマ〉IGNITE LIMITLESS ¥15,000+TAX(プーマ お客様サービス)、〈STAMPD×monkey time〉ブルゾン ¥58,000+TAX、パーカー ¥35,500+TAX、中に着たTシャツ ¥17,500+TAX、パンツ ¥41,500+TAX(すべてモンキータイム ビューティ &ユース ユナイテッドアローズ 原宿店)
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フライトジャケットにジョガーパンツを合わせてメリハリを生んだ、モダンストリートの王道的サイジング。随所に効かせた白はシューズのロゴでも踏襲することで、統一感が増している。(右)
春らしい淡いトーンをブラックで引き締めたコーディネイト。ノーブルなベー ジュのスニーカーは清潔感も強いので、ダメージデニムと合わせてもラフにな りすぎないのがうれしい。(左)