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FEATURE|This is the “VOTE FORWARD” 今野直隆が参加。ナイキのイノベイションにおけるコアゾーン。

今野直隆が参加。ナイキのイノベイションにおけるコアゾーン。

This is the “VOTE FORWARD”

今野直隆が参加。ナイキのイノベイションにおけるコアゾーン。

〈ナイキ〉が「エア マックス」の30周年を記念して仕掛ける、過去に類を見ない革新的なプロジェクトが「VOTE FORWARD(ヴォート フォワード)」だ。〈ナイキ〉が選出した、今世界のなかでも秀でた活躍をしているデザイナーやアーティストたち12名が、〈ナイキ〉のデザインチームと共に、全く新たな「エア マックス」像を描き出すというこのプロジェクト。先日のニュースでも紹介した、世界中のイノベイターが〈ナイキ〉の本社に集結していたのは、このプロジェクトのデザインセッションの為だったのです。あの日〈ナイキ〉の本社では何が行われていたのか、日本から唯一参加した、〈マジック・スティック(MAGIC STICK)〉の今野直隆氏に話を聞いた。

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今野直隆

2011年にブランド〈マジック・スティック〉を立ち上げ、国内外の強いコネクションを活用多くのイベントやアーティスト招聘、コラボレーションを実現。近年では海外の展示会にも積極的に出展し、国内外で高い評価を獲得。2015年には国内生産にこだわったスモールパッケージブランド〈リバイズド(revised)〉をスタート。
www.magicstick-xxx.com
revised.red

マニアの方にも恥ないデザインをすることが自分の役目。

ー初めに、今回「VOTE FORWARD」に参加されることが決まったときのお気持ちをお聞かせください。

今野:今回の30周年という特別な節目、そして世界の12人。1フォロワーとしてずっと買い続けていた〈ナイキ〉からのオファーには驚きを隠せなかったですね。

昨年末、ぼくの誕生日に日本の〈ナイキ〉の方が来てくれて、みんなに酔いつぶされる前に重大な誕生日プレゼントがあるから、という形で初めに聞かされて、酔いが完全に覚めたのを覚えています(笑)。

いままでの人生で、色々な経験をさせて頂いてきたなかでもトップ3に入る重大な出来事でした。本当に光栄なことだし嬉しかったですが、同時に鬼のようなプレッシャーも感じています。特に日本はスニーカーカルチャーに特化しているし、知識や拘りが強い人がとにかく沢山います。

そういう人たちを差し置いて、なぜぼくなんだろうとも思いましたが、いま自分のやっていることが伝わったのかなと嬉しくもあり、先人やマニアの方にも恥ないデザインをすることが自分の役目だと感じています。

ー実際にポートランドの〈ナイキ〉の本社に行ってみてどうでしたか?

今野:いままで行けた場所のなかでも一番嬉しい場所でした。自分が影響を受けてきたものが生み出されてきた、聖地のようなところですからね。本当に感動。ディズニーランドにいるような気分でしたよ。

初めて行くアミューズメントパークで、アトラクションに全部乗せてもらえたみたいな感じ。そして更に、そこでお仕事が出来るっていう喜びはたまらなかったです。ニヤニヤしてましたよ、ずっと(笑)。

ー向こうでのスケジュールはどういうものだったんですか?

今野:2泊の弾丸スケジュールだったんですけど、着いた日は夕方で、食事して寝て。次の日は朝からオリエンテーションを受けて、施設内を案内してもらったんですけど、結構色々行かせてもらいました。

参加者全員で施設内用の自転車に乗って回ったのですけど、東京ドーム何個分みたいな、巨大な敷地なんですよ。ボー・ジャクソンの名前が付いたスポーツセンターがあったり、ジョーダンの館があったりして。サッカーコートにプール、体育館とかジムも入ってたり。

午後からはデザインセッション。夜は参加者や関わったデザイナーたちも交えて30〜40人くらいで食事会をして、翌日には帰国っていう感じ。あっという間でしたね。

エア マックスを通して、バックグラウンドを表現する。

ーオリエンテーションはどんな内容でしたか?

今野:〈ナイキ〉のエアのイノベーションについてとか、創業期からのナイキのヒストリーだったりとか、創業者の方の話とかを教えてもらいました。

一番ヤバかったのは、写真も勿論ダメ、携帯のGPSも切ってくださいっていうような、機密度の高い「DNA」っていうナイキの本社のなかでも凄い限られた場所があって、そこがまさに体育館レベルの倉庫なんですけど、過去のものがアパレルもシューズもすべてアーカイブしてある場所で。そこに入れてもらえたんですよ。

社内でも本当に限られた人しか入れない、スペシャルな場所だったみたいで。当時のオリンピックのユニフォームとか。そういうところを見せてもらえたってのも感動的でしたね。これ『Boon』で見たことある(笑)! みたいなものとかをいろいろ拝見して、そこでインスピレーションをもう一回受けて、デザインセッションに臨みました。

ーそこでインスピレーションを受けたことで、当初今野さんが考えていたデザインにも変化があったんですか?

今野:そうですね。「DNA」で見せてもらったアーカイブで、自分でも忘れていたような生地や素材を思い出したので、そういうものを使ったりしました。昔使われていたような硬いメッシュとか、今は使われないようなマテリアルも使いたいっていうリクエストをしたり。

イメージ的にはフライニットと、スパンデックスと、3Mのエンボス合皮を使った「エア マックス97」をベースにしようと思っていたんです。自分のバックグラウンドを現すように、クラブのブラックライトをイメージしたり、未来の東京だったり、夜の雰囲気をイメージして。

ーデザインセッションというのは、各参加者に〈ナイキ〉のデザインチームのデザイナーが一人づつ付いて行われたんですよね?

今野:自分たちの描いているイメージを、絵型に起こしてくれるっていう作業でした。ファブリックとかソールユニットとか、使える素材がたくさん用意されていて。自分の中ではイメージがある程度出来上がっていたので、組み合わせを考えながら仕上げていくっていう感じでしたね。

凄い楽しかったんですけど、楽しいことってあっという間だから、時間が足りなかったです。NIKEiDどころの話じゃないんで。組み合わせが無限過ぎてなかなか着地できなかったです(笑)。

現場では皆シリアスなムードだったんですけど、他の参加者も面白い人が多くて。ヨーロッパの人たちは凄い寡黙で、黙々とデザインをしていたり。LAのショーンは、お前何作ってんだよ? みたいな感じで気さくに話しかけてきたりして。そういうコミュニケーションも面白かったですね。ブラジルの女の子が凄いオシャレだったな。トルコのやつとかも凄いイケてましたね、キャラもあって。

参加者の誰よりもスニーカーが好きだという自負がある。

ー今回の参加者は若い人たちが多いそうですね。

今野:そうですね。今回は意図的に若くしてる気がしますね。印象的だったのは、多くの参加者がベースに「エア マックス97」を採用していたこと。それに〈ナイキ〉の人たちは驚いていましたね。もっとクラシックな「エア マックス」を選ぶと思っていたみたいで。

参加するメンツの世代を変えたっていうことが、こういう選択に繋がったんだと思います。皆とどの「エア マックス」が好き? みたいな話をすると、やっぱり「エア マックス プラス」とかが挙がって。いま流行ってることもあるかもしれませんが、90年台後半のナイキのデザインにみんな反応していましたね。

ー「エア マックス」のデザインをするっていうのは、普段洋服を作るときとは違うマインドでしたか?

今野:スポーツブランドのものだし、怪我をさせられないとか、履き心地とか、色々ケアするところがあるじゃないですか、いわゆる洋服よりも。ちゃんとデザイナーと話をして、フィットの良さとかには凄い気をつけましたね。もちろん、服を雑にやってる訳じゃないんですけど、スポーツブランドだからこそ十二分に気をつけなくてはいけないところがあるじゃないですか。

せっかく選んで頂いたんで、見た目だけだったねってのにはしたくなくて。負けられない試合だと思っているので。建築家とか、洋服屋とかいろんな人がいましたけど俺は他の人たちよりも靴が好きだっていう自負もありますし、今まで履いて来たものの良かったところ、悪かったところをちゃんとフィードバックさせられたのかなと思います。

本当に勝ちたいんですよ。世界で発売されることになるし。

ー〈マジック・スティック〉の海外展開にも大きな追い風となりますもんね。

今野:それよりも何よりも、自分がデザインした「エア マックス」がリリースされたら嬉しいじゃないですか(笑)。

ー間違いないですね。18日からのインターネット上での投票期間が楽しみですね!

今野:まだ自分も他の参加者のデザインは見ていないんですけど、誰がデザインしたかっていうのを分からないような状態での投票という形になると良いなって思ってます。

そうすれば、本当にデザインの良し悪しで選んでもらえますからね。それなら一位になれる自信があります。

VOTE FORWARD

〈ナイキ〉が世界中から選んだ12名のクリエイター、デザイナーが、それぞれ〈ナイキ〉のデザインチームと共に、新たな「エア マックス」をデザインする革命的なプロジェクト。HP上で各参加者によるフレッシュな提案が公開され、どなたでも投票可能な選挙が開催されます。投票期間は3月18日(土)から25日(土)の1週間。その結果は3月26日(日)の「エア マックスの日」に発表されます。「エア」の未来は皆さんの手に託されているのです。
NIKE.COM/SPORTSWEAR
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