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FEATURE|Psycho Bunny デザイナーに聞く、真摯な服作りとアイコニックなロゴの意味。

デザイナーに聞く、真摯な服作りとアイコニックなロゴの意味。

Psycho Bunny

デザイナーに聞く、真摯な服作りとアイコニックなロゴの意味。

ネクタイから発祥し、2005年に新たなジェントルマンスタイルを提案するブランドとして、アメリカはニョーヨークでデビューした〈サイコバニー(Psycho Bunny)〉。去る2月1日には、東京・渋谷のキャットストリート沿いに国内初となる旗艦店をオープンさせ、日本での展開も本格スタート。それから約2カ月ほどで、北は札幌から、仙台、横浜、名古屋、大阪、京都、福岡など、全国の主要都市に続々とショップをオープンしています。そして先日、デザイナーのロバート・ゴドレー氏と共同経営者のロバート・ゴールドマン氏が来日したタイミングで、そのこだわりや哲学からプライベートの意外な趣味に至るまで、お話を聞きました。

  • Photo_Shunsuke Shiga
  • Text_Yasuyuki Ouchi
  • Edit_Shinri Kobayashi
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(左)ロバート・ゴールドマン(以下:ロブ)
共同経営者。

(右)ロバート・ゴドレー(以下:ロバート)
共同経営者、デザイナー。ターンブル&アッサー社のネクタイデザイナーの後、ラルフ・ローレンのチーフ・ネクタイデザイナーを務める。独立して2006年に、〈サイコ・バニー〉を立ち上げる。

トラディショナルとクラシックにユーモアを。

ーまずはお二人のキャリアと関係性から教えてください。

ロバート:じつはファッションデザイナーになりたいと思ったことは一度もなかったんです。スキーのインストラクターや運送会社など、さまざまな仕事をしていたある日、イギリスで200年の伝統があるデヴィッド・エヴァンス・カンパニーというネクタイ用のシルクプリント生地を作っている会社から誘われました。はじめは生地のこともプリントのことも何の知識もなかったので不安でしたが、工場が自分の生まれ故郷であるケント州にあったので、働いてみることにしました。

ーそれが、ロバートさんがファッション業界に入ったきっかけですか?

ロバート:はい。そこで、営業の仕事で世界のトップファッションメーカーやブランド、デザイナーたちと商談をしたり、さらに仕事に打ち込むことで、デザインや色のセンス、メンズファッションについても少しずつ学んでいきました。その後独立し、自分自身のコレクションを作り始めていたときに、現在のビジネスパートーナーであるロバート・ゴールドマンと出会いました。ロブはアメリカで3代続くネクタイ会社の御曹司。僕のヴィジョンに共感してくれ、一緒に〈サイコバニー〉を立ち上げることになったのです。それが2005年の時でした。

ー〈サイコバニー〉の一番のこだわりを教えて下さい。

ロバート:先ほどお話した通り、僕らにはネクタイというバックボーンがあります。ですので、“トラディショナル”や“クラシック”という言葉がキーワードに挙げられますが、〈サイコバニー〉ではそこに独自のユーモアを加えるようにしていますね。同時に、クオリティをすごく大切にしています。

ロブ:ネクタイではイギリスやイタリアの生地を使用することがほとんどで、素材選びは〈サイコバニー〉でもこだわりを持っている部分です。そういったクオリティ、そして価格帯については真摯に取り組んでいると自負していますので、お客様から見てもコストパフォーマンスは高いのではないでしょうか。

ーやはりネクタイが、〈サイコバニー〉の商品展開でもキーアイテムになるのでしょうか?

ロバート:いいえ。品質や素材であったりと、ネクタイはあくまでもプロダクトをつくる上で大切にしている、ということです。実際に展開しているコレクションは、ブランドの拠点でもあるニョーヨーク風のクールなアメリカンカジュアルですね。また〈サイコバニー〉では、まずコアアイテムをつくり、それを軸に広げていくようなアイテム構成をしています。これは他ブランドにはないコレクション展開ではないでしょうか。

ーなるほど。では現在のコアアイテムは何にあたるのですか?

ロバート:まずはポロシャツです。ロブが素材へのこだわりについて話しましたが、それを象徴するこのポロシャツも100%ピマ・コットンを使用しています。あとはプリントTシャツもコアアイテムですね。

ロゴーマークに込めた意味。

ー〈サイコバニー〉と言えば、アイコニックなロゴマークも印象的ですが、このロゴはどのようにして生まれたのですか? またどのような意味が込められていますか?

ロバート:大きなウサギの耳をつけたスカル&ボーンズ。パイレーツ(海賊)とラビット(兎)という正反対の要素を持ったマークです。海賊は冒険精神や自由の象徴であり、兎は昔からラッキーシンボルとして親しまれてきました。人生においては自分自身の内面に正直であると同時に、アドベンチャーによって自分が何者かを探し求める、そんな陰と陽のバランス感覚が大切だと考え、この2つを組み合わせてデザインしました。

また、イメージとしては、着てくださっているひとが〈サイコバニー〉クルーの一員だと感じてくれるといいなと思ってました。まるで秘密結社みたいに(笑)。

ーお二人は今回が何度目の来日になるのでしょうか? また、日本のファッションシーンや日本人のファッションについては、どのように感じましたか?

ロブ:私は二度目の来日になるのですが、新たに発見することも多いですし、日本にはいい印象しかありませんね。日本の男性は自分自身のファッションに自信を持っていますし、新しいファッションにも積極的だと思います。これは手前味噌ですが、〈サイコバニー〉のショップスタッフも、ファッションへの知識やセンスに優れているので頼もしいですね。

ロバート:僕が最初に日本へ来たのは21年前です。それから毎年、年に2回ほどのペースで訪れています。なので、トータルでは50回近くですね。ファッションについては、みなさん自己表現が上手だと思います。その個性的な着こなしやスタイルからは、僕も学ぶことが多いです。

また、これは今回初めて気が付いたのですが、日本ではファッションに限らずエクスクルーシブアイテムが人気ですよね。裏を返せば、こだわりが非常に強いのだと思いました。あらゆる面でサービスが行き届いて、水準が高いですよね。たとえばデニムやコーヒーもレベルが非常に高くて感動しました。

ーロバートさんは日本でお気に入りのショップなどありますか?

ロバート:「伊勢丹」、「ビームス」、「シップス」、「バーニーズ ニューヨーク」などのスペシャリティショップには必ず行きますね。すごく刺激を受けます。あとは「サンスイ(釣具のプロショップ)」です。今回もたくさんのルアーを購入しました。日本のルアーは非常にクオリティが高いので、来日する度にゲットしています(笑)。

ー「サンスイ」ですか? 意外ですね(笑)。

ロバート:自転車や山登りなどのアウトドアアクティビティが好きなんですが、とくに釣りに夢中で、大きな買い物をしちゃいました(笑)。海釣りができるボートなんですよ。仕事のインスピレーションを得るというよりも、自然の中に身を置いてリラックスして、仕事とのオン・オフを使い分けていますね。

ーでは、〈サイコバニー〉の今後の展望を教えてください。

ロバート:高い目標ですが、年内に日本国内の店舗を20ショップまで増やしたいです。と同時に日本での〈サイコバニー〉の地位も築きたいですね。また今後は新たにEコマースにも力を入れていきたいと思っています。

ー最後に『フイナム』読者と日本の〈サイコバニー〉ファンにメッセージをお願いします。

ロバート:〈サイコバニー〉は常に真摯な服づくりを心掛けています。ファッションのレベルの高い日本の皆さんには、是非〈サイコバニー〉の服を着て、クールにかっこよく着こなして欲しいですね。

“ファン ミーツ デザイナー”というイベント。

インタビュー翌日には、旗艦店である「サイコバニー 渋谷店」にてスペシャルイベントが開催されました。ロバート・ゴドレーさんとロバート・ゴールドマンの二人も駆けつけ、お客様をお出迎え。店内は多くの〈サイコバニー〉ファンで溢れ、ファンはさまざまな質問やブランド愛を揚々として二人にぶつけていました。

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