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メイヤー・ホーソーンとジェイク・ワンが語る“タキシード”という音楽。

Tuxedo talk about Tuxedo.

メイヤー・ホーソーンとジェイク・ワンが語る“タキシード”という音楽。

新作アルバム『Tuxedo II』が絶好調のディスコ・デュオ「タキシード (Tuxedo)」。先月の来日時には、東京・大阪を舞台に最高のパフォーマ ンスを繰り広げた。もちろん会場は超満員。そして、8 月に開催される「サ マーソニック 2017」の「Billboard JAPAN Party!」への出演と、ビルボー ドライブでの単独公演も決まっていたりと、とにかく話題に事欠かない目下 最重要アーティストである。そんな彼ら、メイヤー・ホーソーンとジェイ ク・ワンはいま、どんな想いで音楽と向き合っているのだろうか?

  • Photo_Ko Tsuchiya
  • Translation_Lena Suda
  • Interview & Text_Yuichiro Tsuji
  • Edit_Jun Nakada
  • Special Thanks_SOUND MUSEUM VISION
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タキシードはソロ活動のエスケープ・ゾーンなんだ。

ー「タキシード」というユニット名はメイヤーさんが考えたと聞いたんですが、どうしてこの言葉が思い浮かんだんですか?

メイヤー:ぼくらが影響を受けているバンドは、ワンワードで完結した名前をもっているものが多い。例えばザップとかね。短くてタイトなら覚えやすいと思ったんだ。それで「Tuxedo」という名前が浮かんだんだよ。華やかなパーティ、そしてエレガントな佇まい。そういったイメージと自分たちの音楽がリンクしたんだ。

ーユニット名と同じく、ステージの衣装もタキシードですよね。

ジェイク:そうだね。一昨年、サマーソニックに出演させてもらったんだけど、そのときは本当に暑くて正直しんどかったよ…(笑)。たくさん汗をかいて、すぐにクリーニング店へ駆け込んだんだ。

ータキシードは何着くらい持っているんですか?

ジェイク:俺は10着くらい。メイヤーはもっと持っているよ。

メイヤー:Too many。ジェイクよりもかなり多いな。チープなものもあれば、すごく仕立てのいいものまで幅広く。でも、タキシードってゴージャスだから、全部いいものに見えるだろ(笑)?

ーメイヤーさんは歌手として、ジェイクさんはプロデューサーとして、それぞれの顔をお持ちですが、普段の活動とタキシードの活動はどのように棲み分けをしているのでしょうか?

ジェイク:タキシードは俺にとって特別なスペースなんだ。メイヤーとしかできないことだと思っている。だから他のプロジェクトではここで奏でる音は出せないし、デモもほかの関係者に渡すことはないね。

メイヤー:タキシードはエスケープ・ゾーンなんだ。

ーエスケープ・ゾーン?

メイヤー:ソロではメイヤー・ホーソーンという“個人”を表現している。だからタキシードに比べると、よりパーソナルでディープでエモーショナルな音楽になっている。でもタキシードは違う。楽しむことを念頭に置いているからね。とにかくフィーリングを大事にして、音を楽しむ。だから俺たちの楽曲は構造がシンプルだし、とくに強いメッセージがあるわけでもない。すべてがシンプルなんだ。

自分たちのスタンスを変える気持ちはない。

ー曲づくりはどちらが主導で行っているんですか?

ジェイク:前作では俺が曲をつくって、そこにメイヤーがメロディーとリリックを乗せるというやり方だった。

メイヤー:そうだね、役割は別だった。でも『Tuxedo Ⅱ』はユニットとしての共同作業を意識して制作したよ。曲づくりから歌詞を乗せる行程まで、ふたりで一緒に考えたんだ。




ー『Tuxedo Ⅱ』は前作の音楽性を踏襲した、これがタキシードの音楽だよな、と思わせる内容でした。リスナーの気持ちにフィットするアルバムだったと思います。

メイヤー:本当に? そう思ってくれているならすごくうれしいな。

ジェイク:前作をつくったのが2010年。ニューヨークで「Do it」や「So good」を録音して、できあがった瞬間に「これが俺たちの音楽だ」という確信を持てた。いまでも俺たちの音楽は唯一無二だと思っている。だから、わざわざそれを変えるつもりもないんだ。

メイヤー:前回のアルバムでは大きな成功を収めることができた。ジェイクが話したように俺たちにしか奏でることができない音楽をつくることができたし、驚いたことにセールスも自分たちの期待を越えるものだった。

ー前作『Tuxedo』は世界的なセールスをマークしたそうですね。

メイヤー:うん、本当にありがたいことだよ。でも、だからといって自分たちのスタンスを変える気持ちはないかな。何あを付け足して派手な音楽にしたり、よりディープなリスナーに投げかけたいという気持ちもなかった。“楽しむ”ということをキープしたかったんだ。

ー今作を通して表現したかったことは?

ジェイク:2年間、ツアーで各地を廻っているあいだのフィーリングを曲づくりに生かしたんだ。

メイヤー:すごく刺激の多い2年間だった。アメリカはもちろん、いろんな国を訪れることができたからね。タキシードとして日本にも来日することができたし、その出来事を曲に反映させたんだよ。

ー具体的にどんなことを反映させたんですか?

ジェイク:例えば、「Back In Town」はいろんな街へ訪れて、そこで出会った人々とのことを書いた曲なんだ。一方で「Take A Picture」はショーの曲。みんなiPhone片手に俺たちの写真を撮ろうとするだろ? それなら、みんなが同じタイミングでシャッターを押せる曲をつくろうとしてできあがったものなんだ。あと、スヌープ(・ドッグ)と共演した「Fux With The Tux」は、はじめはジョークだったんだよ。

セールスなどを気にせず、 自分がいいと思った曲しか彼はつくらない。

ースヌープ・ドッグとの共演は、今作の大きなトピックですよね。

メイヤー:元々曲はできあがってたんだよ。で、偶然同じスタジオに居合わせた彼が、曲に合わせて即興で唄ってくれたんだ、ノリでね(笑)。あの曲はそれを形にしたものなんだ。

ー彼らしい、自由なスタンスが伝わるエピソードですね(笑)。

メイヤー:俺たちはずっと彼のファンなんだ。そんな彼とこうして親しくできているのは本当に光栄なことだと思っている。タキシードはもちろん、ソロに関しても、彼は俺たちのことをサポートしてくれているから。

ー彼のどんなところに惹かれていますか?

メイヤー:音楽をつくっている多くの人たちのなかでも、彼は本当に信頼できる数の少ないアーティスト。つまり、俺たちにとっては稀有な存在ともいえるね。タキシードの音楽を本当によく理解してくれているから。実は彼、プライベートではラップをほとんど聴かないんだよ。

ーそれは意外ですね。

メイヤー:ファンクやソウルを傾聴していて、それが俺たちとの共通言語になっている。だからすごく相性がいいんだ。

ースヌープ・ドッグとの交流を通して得たものがあれば教えてください。

メイヤー:楽しむこと。それに尽きるね。彼は自分がクールだと思ったことがあれば、全力でそれを楽しむ。他の誰がなんと言おうとお構いなしにね。それは彼がつくる音楽にも通じていると思う。

ジェイク:セールスなどを気にせず、自分がいいと思った曲しか彼はつくらないからね。

メイヤー:その姿勢を俺たちはリスペクトしているし、同時に自分たちもそうであろうと思っているよ。

ー他に共演したいアーティストはいますか?

ジェイク:俺はチャーリー・ウィルソンだね。

メイヤー:ザ・ウィスパーズかな。

ーそれはまたどうして?

ジェイク:彼の声がすごく好きなんだ。それにアドリブもうまい。

メイヤー:彼のアドリブは天才的だね。

ーメイヤーさんがザ・ウィスパーズを推す理由は?

メイヤー:40年という長いキャリアのなかで、時代の変化に応じて音楽性を変えていったバンドなんだ。その変遷のなかで数々の名曲をリリースしている。本当にリスペクトしかないよ。

とにかくスシが好き。

ー最近、どんな音楽を聴いているんですか?

ジェイク:ラッパーのフューチャーかな。今年リリースされた『HNDRXX』というアルバムで、俺がプロデューサーとして参加している曲があるんだ。

メイヤー:俺はビジー・ピーを聴いている。ジェイクと同じく今年リリースされた「GIENIE」という曲でフィーチャーしてもらっているんだ。あとはカディア・ボネイも最近よく聴いてる。要注目の女性シンガーなんだ。

ーメイヤーさんとジェイクさんが二人でいるとき、音楽以外でどんな話をするんですか?

ジェイク:グッド・フードについて(笑)。俺たちはスシが大好きなんだ。

メイヤー:アメリカにいるときは、よくスシ・ミーティングぐらいだしね(笑)。スシを食べながらあれやこれやと二人で話し合うんだ。

ー今回日本に来て、もうスシは食べました?

ジェイク:もちろんだよ。3週間ほどパリにいて、ずっとスシが恋しかった。パリでスシは食べられないからね。成田に到着してすぐにスシを食べに行ったよ(笑)

ー好きなネタは?

メイヤー:俺はサーモン。ベーシックかつクラシックなネタだと思う。

ジェイク:トロが大好きだよ。

シンプルなリズムとグッドメロディー。それがタキシードの魅力。

ータキシードは日本で公演することが増えていますが、お二人の目に日本のオーディエンスはどのように映っていますか?

メイヤー:すごく献身的で、たくさんの愛を感じているよ。

ーショーでは若者に限らず、80年代のディスコブームを通ってきた世代の人たちの姿もありますよね。

ジェイク:それは日本だけじゃないんだ。人種、年齢を超えてさまざまな人たちが俺たちのショーを観に来てくれる。本当にうれしいことだよ。

メイヤー:俺たちの音楽は単純なんだ。シンプルなリズムとグッドメロディー。だから子供から大人まで楽しめる。それがタキシードの魅力だと思ってる。

Billboard JAPAN Party!

日時:2017 年 8 月 19 日(土)16:00~20:00(予定)
場所:SUMMER SONIC 2017(QVC マリンフィールド&幕張メッセ)内
Beach Stage
出演:Kehlani / Honne / Tuxedo
Billboard JAPAN Party! 特設サイト
www.billboard-japan.com/special/detail/1954
SUMMER SONIC 2017
2016年8月19日(土), 20日(日)
※「Billboard JAPAN Party!」は 8 月 19 日(土)のみ開催
東京会場:QVC マリンフィールド&幕張メッセ
大阪会場:舞洲サマーソニック大阪特設会場
www.summersonic.com/2017
Tuxedo 単独公演
会場:ビルボードライブ東京
日程:8月16日(水),17日(木)
サービスエリア ¥10,000, カジュアルエリア ¥8,500
1st ステージ:開場 17:30 開演 19:00
2nd ステージ:開場 20:45 開演 21:30
会場:ビルボードライブ大阪
サービスエリア ¥9,800, カジュアルエリア ¥8,800
1st ステージ:開場 17:30 開演 18:30
2nd ステージ:開場 20:30 開演 21:30
チケット予約開始日:会員 6月9日, 一般 6月16日
www.billboard-live.com
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