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FEATURE|井浦新とエルネストの10年。

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井浦新とエルネストの10年。

スクリーンの中で唯一無二の存在感を放つ俳優・井浦新さん。モデルから役者となり、今日では日本映画界に欠かせない俳優として活躍する彼のもう一つの顔が、ファッションブランド〈エルネストクリエイティブアクティビティ(ELNEST CREATIVE ACTIVITY)〉のディレクターである。国産にこだわったアイテム展開や日本の伝統工芸品を活かしたモノづくりを企画し、俳優活動と同じく独特かつ新しい価値を創り続けている。デビューから10周年を迎えた2017年秋冬コレクション、その全貌に井浦さんとともに迫る。

  • Photo_Katsunori Suzuki
  • Interview&Text_Yasuyuki Ouchi
  • Edit_Shinri Kobayashi

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自分自身の中にあるものでしかモノづくりができないから、常に旅をし続ける。

ブランド設立10周年、おめでとうございます! まず、この10年を振り返ると?

井浦感覚的にはあっという間です。最初は小さなワンルームから始まり、目の前のことをコツコツとやり続けてきたら、いつの間にか10年経っていた、というのが正直な感想です。

ブランドを立ち上げた当時、10年後のビジョンみたいなものはありましたか?

井浦特になかったです。というよりも、その時その時をしっかりやっていこうというのが〈エルネストクリエイティブアクティビティ〉(以下〈エルネスト〉)のスタンスだったので、10周年を目前にした昨年、スタッフみんなで「もう10年経つんだ…」って驚いたくらいです。

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この10年で変わったこと、また変わらないことは何ですか?

井浦やっていることは変わらないです。ただ、モノづくりの幅が広がったり、見せ方には変化があると思います。今回の展示会で、久々にコレクションを見てくれた方から「変わらないね」と言ってもらったのはうれしかったです。

ブランドとしてブレていない、ということですね?

井浦そう受け止めています。この10年は小さな新しいことへの挑戦の積み重ねだったと思うんです。その中でブランドの軸はブレずに、でも変わることは楽しんでやってこられたかなって。

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硬派な部分を持ちながら、新しいことは柔軟に取り入れていく感じですね?

井浦自分自身の中にあるものでしかモノづくりできないから、常に旅をし続けています。自分自身に飽きないように。素直な驚きや感動を熟成させ形に表していきたい。

それは昔からですか?

井浦いいえ(笑)、20代の頃は自分が作りたいモノをつくると言い切っていましたから。ただ、そういう時期を経て今があるのだと思います。こんな人たちに着て欲しい、使って欲しいという考えが、結果としてクリエイションに繋がっていく、そんな10年間のモノづくりでもありました。

昔から縄文が本当に面白いです。

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〈エルネスト〉の服づくりの礎には「旅」というテーマが脈々と流れている。それは実際に旅が好きな井浦さんとリンクし、そこからフットウエアブランド〈キーン〉と繋がり、今ではアドバイザーとしても活躍している。

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また、旅を通じて趣味を深めたカメラは、アウトドア総合メーカーの〈スノーピーク〉と〈エルネスト〉とのフォト関連のギアやウエアをつくるコラボブランド〈KAMAEL(カマエル)〉の展開にも繋がっている。

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旅やカメラはすでに井浦さんのライフワークのような存在だと思うのですが、その他に最近ハマっていることはありますか?

井浦最近ではないですが、昔からどっぷりハマっているのは縄文です。歴史もそうですが、縄文人の生活様式や美意識は、知れば知るほど面白いです。

縄文にハマったキッカケは何だったのですか?

井浦子どもの頃から縄文の遺跡に遊びに行ったり、資料館で考古なものなどに触れる機会が多かったことですかね。で、そのまま大人になってもその興味は変わらず、より深く知りたくなったという感じです。人間がつくる造形の美しさを感じるようになったキッカケも、僕にとって縄文土器や土偶だったと思います。

それは縄文を美術(アート)として捉えている感じなのですか?

井浦その通りです。近代までは考古と美術は別物として考えられてきましたが、岡本太郎さんなど芸術家によって、縄文も美術として捉えていいと証明されました。僕の考えも同じだったので、それを岡本太郎さんの本を読んで知ったときはすごく嬉しかったし、より縄文にハマっていきました。あとは、縄文からの繋がりで日本美術にも興味があります。僕は常にネイティブでプリミティブなものに触れたいと思い旅を続けているのですが、そこで辿り着いたひとつが日本美術だったのかもしれません。

モノづくりもプライベートも、すべて旅に繋がる訳ですね?

井浦旅をし続けている経験そのものが、本当に自分の仕事や活動に活きていると思います。

10周年のラインナップはすべてがコラボレーションアイテム。

そして2017年秋冬シーズンは、10周年のアニバーサリーイヤーに相応しいコレクションを発表。井浦さん率いる〈エルネスト〉がこれまでに展開してきたモノづくりの中で、関係の深いブランドやクリエイターとコラボレーションしたスペシャルアイテムのみというコレクションだ。

まずは、「衣」「遊」「美」「野」「旅」「香」「動」「器」「装」「光」という10のテーマを選定するところから始まったと?

井浦これまで〈エルネスト〉が大切にしてきたことだったり、ブランドとしての活動、スタッフたちの趣味や仲間などを、それぞれ一文字の言葉にしてみると、ちょうど10のキーワードにカテゴライズすることできました。そのカテゴリーに合わせるカタチで、各ブランドやアーティスト、職人さんなどとコラボレーションして商品を作りました。

そのコレクションの一部がこちら。

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(左) M.V.P×エルネストクリエイティブアクティビティ〉 シャンブレーシャツ ¥22,000+TAX、(右)A-1 クロージング×コロナ×カイハラデニム×エルネストクリエイティブアクティビティ〉デニムカバーオール ¥38,000、デニムパンツ ¥20,000+TAX(すべて10月発売)

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(左から〈ガルニ×エルネストクリエイティブアクティビティ〉コードスライダーシリーズ ネックレス ¥25,000+TAX、ブレスレット ¥13,000+TAX、ループタイ ¥15,000+TAX(すべて9月発売)

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〈ヒューマンメイド×エルネストクリエイティブアクティビティ〉ヨコスカジャンパー‘ザ ルーツ’ ¥130,000+TAX(10月発売)

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〈バナナマン×クンバ×エルネストクリエイティブアクティビティ〉 インセンス セット ¥3,000+TAX(9月発売)

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最後に、今後の〈エルネスト〉の展望をお訊かせください。

井浦これまでと同じですね。11年目に向けて淡々とやるだけです。今は自分の好きなモノやコトをつくっていける環境が整い始めています。この環境をしっかりと固めていきたいです。

ELNEST CREATIVE ACTIVITY
elnest.com

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