HOUYHNHNM

FEATURE|The Man Who is Working At The Place.

あの街のこのひと。

- JOURNAL STANDARD NAGOYA -

Photo_Yousuke Morimoto
Edit_Yuichiro Tsuji

04ファッションも趣味も
とにかくスマートな名古屋店スタッフ。

全国津々浦々、各地に名産、名所、名物があるように、
〈ジャーナル スタンダード(JOURNAL STANDARD)〉のお店にも
“名物スタッフ”と呼ばれるひとがいる。
ファッションに対して熱い情熱を燃やし、誰にも負けない趣味を持っていて、
自身が働く街に対して深い愛情を抱いている。
そんな彼らに、ファッションのこと、自分自身のこと、
そして街のことを語ってもらおう。きっと、おもしろい話が聞けるにちがいない。

就職活動の第一志望がジャーナル スタンダードだった。

手羽先、ひつまぶし、味噌煮込みうどん、味噌カツ。名古屋の名物は見た目も味もとにかく濃いのが特徴的。だから「JOURNAL STANDARD 名古屋店」の名物スタッフもきっと濃い目なんだろうと思っていると、会って早々そのイメージは覆されることになる。何を隠そう、このお店に所属する薄田崇彬さんはあっさりとした塩顔のイケメンだからだ。話を聞くと、どうやら彼は福井県の出身なんだとか。新卒で〈ジャーナル スタンダード〉に入った薄田さんは、大学を卒業してすぐに名古屋店に配属となり、今年で赴任して6年目になるそうだ。

「大学在学中は地元のセレクトショップでバイトしていたんです。そこで接客の楽しさとか、ファッションの奥深さを知って。在学中の3年間はそこで働いて、その後大学を一度休学してオーストラリアへ1年弱ほど留学へ行ったんですよ。就職活動の前に自分を見つめ直そうと思って(笑)。平日は語学学校に通いながら土日は時間を自由に使っていたんですが、結局いつもシドニーのセレクトショップをグルグル廻りながら洋服を眺めていることにふと気がついて。そのときに『やっぱり俺は服が好きなんだなぁ』と思って、就職はアパレル一本で行こう、と決めたんですよ」

そうして日本へ戻ったあと、どんな会社に務めようか考えた結果、いくつかのセレクトショップへエントリーシートを提出。なかでもいちばん入りたかったのが〈ジャーナル スタンダード〉だったという。

「福井にはお店がなかったので、京都へ旅行に行ったときにはじめて〈ジャーナル スタンダード〉に入ったんです。いまから6年前、当時のセレクトショップと言えばガラスの什器を使ってキレイに商品を並べるのがスタンダードな時代。おしゃれで洗練されたイメージですね。でも、このお店は違ったんですよ。内装はウッド調でもろアメリカの影響が感じられて、商品もいい意味で雑多に配置してあって。なんかワクワクしたのをいまでも覚えてますね。掘れば掘るほどおもしろい物が見つかりそうだなって」

薄田式の仕事の流儀は
ひとつ一つの仕事に真摯に向き合うこと。

そうしてエントリーシートを提出後、いくつかの面接を経て見事第一志望であった〈ジャーナル スタンダード〉に入ることができた薄田さん。仕事は思った以上に過酷だったけど、名古屋名物のように濃いキャラクターの先輩たちから教わることも多く、毎日が刺激だったんだとか。

「地元のセレクトショップでバイトしていたこともあって、仕事内容はなんとなくイメージがついていたんですけど、それでも想像を上回るしんどさがありましたね。お店の規模や商品量など、思っていたよりも全然大きくて。裏作業をしていたら全然店頭に出れないし、生半可な気持ちじゃもたないな、と。それですごく気合いが入ったというか、一からちゃんと頑張ろうって思いました。裏作業をしっかりやる分、店頭にようやく出れたときもしっかりと接客に臨めるんですよ。いま振り返ると、あのときしっかりと仕事に向き合っていてよかったなと思いますね」

目の前の仕事に真摯に向き合いながら、店頭では「一客一笑」をモットーに接客にも力を入れている。

「接客を担当させていただいたお客さまには、必ず笑顔になって欲しいんです。笑顔にこそ、その人の素の部分が現れると思うので、一緒に笑いながら買い物を楽しんでもらえたらうれしいですね」

自分らしいスタイルを周りにアピールすることが店頭では大事。

接客のこだわりを持って店頭に立つ一方で、お客さまにはもちろん、ほかの店舗スタッフに対しても自分のスタイルをアピールするように意識していると語る薄田さん。彼らしいスタイルとは一体どんなものなのだろうか?

「機能美のあるアイテムがぼくは好きなんですよ。撥水性があったり、然るべきところに収納がある洋服が。もともとパソコンとかスマートホンなどのデジタルガジェットがすごく好きで、そういったものと連動した洋服になんだか心が惹かれるんです。がっつりアウトドアっていうよりも、そういったウェアを都会的かつスマートに着こなしたいんです」

この日も〈Columbia BLACK LABEL(コロンビア ブラックレーベル)〉のアイテムをサラリと現代的に着こなしていた彼に、機能服を上手に着こなすための薄田式のコーディネートの極意を聞いてみた。

「全身機能服でコーディネートするとコテコテの機能バカになってしまうので…(笑)、ストリートやアメカジ、ドレスといったスタイルのなかに機能的なアイテムを添えるようなイメージで着こなすのがぼくの理想です」

薄田さんが自信をもっておすすめするブランド。

オリジナルはもちろん、セレクトアイテムも充実する名古屋店。魅力的なブランドがひしめくなかで、とくに薄田さんが好きだというのが〈Tilak(ティラック)〉だ。

「機能というものが前提にありながらも、ほかのブランドにはない佇まいが〈ティラック〉にはあるんですよ。独特なカッティングも男心をくすぐりますし、他に着ている人が少ないのも魅力的ですね」

自信に満ちた表情でそう語るだけあり、薄田さん自身も何着かこのブランドのアイテムを持っているそう。今回はそのなかでもお気に入りのアイテムと、今季気になる一着を紹介してもらった。

「これは3年くらい前に購入した〈ジャーナル スタンダード〉別注のアイテムです。伸縮性と速乾性に優れていて、ぼくはロードバイクに乗るのが好きなのでツーリング中に着るのにちょうどいいかなと思って買ったんですよ。レイヤードしたスタイルにも使えそうだし、購入してから時間が経ったいまでもワードローブの一軍に入ってます(笑)」

「これは生地に『ベンタイル』という防水、透湿に優れた生地を使用しているんです。本気のアウトドアではなくやや街仕様のソリッドなデザインになっているので、気軽にサラっと羽織れそうだなと。雨の日にも問題なく着れるし、マットな質感の生地なので天気がいい日も街で浮かずに済むのも魅力的なんですよ」

「コーディネートはこんな感じでインナーにはちょっとクラシックなベストやニットを着て、このアイテムのもつハイテクなニュアンスとのコントラストを楽しむ着こなしが今季はしてみたいです」

いちおしアイテムの着こなし方まで教えてくれた薄田さん。今後もより魅力的なコーディネートを提案して、自分の好きなスタイルがより多くのお客さまに届くようにしていきたいと最後に爽やかな笑顔で語ってくれた。

「先程話した『一客一笑』という接客の心得を大事にしながら、お客さまの笑顔をこれからも増やしていきたいですね。あとはやっぱり自分の好きなものをより多くの人に知ってもらって、アイテムの魅力をお客さまと共有できたらうれしいですね」

JOURNAL STANDARD 名古屋店
愛知県名古屋市中区栄3-29-1 名古屋パルコ西館1F・2F
電話:052-259-7351
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※営業時間はシーズンにより異なります。詳しくは名古屋パルコのHPをご覧ください。