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NIKE AIR MAX A to Z 2015年版。ナイキ エア マックスの(だいたい)すべて。

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〈ナイキ〉のイノベーションを象徴するランニングシューズであるとともに、ファッションアイコンとしても幅広い層から支持され続けている「ナイキ エア マックス」。近年のスニーカーシーンの盛り上がりも相まって、その存在感は高まるばかり。なぜこのシューズは人々を魅了してやまないのか? AからZまでの26のキーワードとともに、その魅力を解き明かしていきます。3月1日から26日まで毎日更新!

Edit_Issey Enomoto, Hiroshi Yamamoto
Art Work_Shin Hamada(BY ONE)

JAPAN

なぜ「エア マックス 95」は日本で社会現象になったのか?

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エア マックス 95(1995)

現在ではそのデザイン性の高さが評価される「エア マックス 95」も、当時の展示会では「スポーツシューズらしくない!」とか「今回のエア マックスは売れないかも!?」というネガティブなコメントのほうが圧倒的に多かったという。

「エア マックス 95」を担当したデザイナーのセルジオ・ロザーノは、人体のパーツをモチーフに、後年歴史的な名作として称えられることになるランニングシューズをクリエイト。アッパー部分の隆起は筋肉を、アウトソール中足部のクリアパーツは背骨を表現するなど、従来のスポーツシューズデザインのアプローチとは大きく異なっていた。

さらにグラデーションのカラーリング、ネオンイエローのアクセントなど、独創的なディテールを結集することで完成した革新的なシューズは、リリースから数ヶ月を経過した後に、日本の何人かのクリエイターに注目され、集中的にストリートファッション誌で紹介されたことがブレークする大きなきっかけとなり、社会現象としてテレビのニュースでも取り上げられるほどになった。

それまでは「エア ジョーダン」をはじめとしたバスケットボールシューズの流行など、アメリカのトレンドが若干のタイムラグを経て日本に上陸するということが一般的だったが、この「エア マックス 95」のブームに関しては、アメリカでもヒットしたものの、そのヒートアップぶりは日本ほどではなかった。それが証拠に日本ではすぐに完売していた“ブラック/レッド”や“ブルーグラデ”などは、しばらくのあいだは定価で購入できたからである。

Text_Masahiro Minai

ナイキ エア マックスの詳細はコチラ
nike.com/airmax