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NIKE AIR MAX A to Z 2015年版。ナイキ エア マックスの(だいたい)すべて。

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〈ナイキ〉のイノベーションを象徴するランニングシューズであるとともに、ファッションアイコンとしても幅広い層から支持され続けている「ナイキ エア マックス」。近年のスニーカーシーンの盛り上がりも相まって、その存在感は高まるばかり。なぜこのシューズは人々を魅了してやまないのか? AからZまでの26のキーワードとともに、その魅力を解き明かしていきます。3月1日から26日まで毎日更新!

Edit_Issey Enomoto, Hiroshi Yamamoto
Art Work_Shin Hamada(BY ONE)

MAX AIR

マックス エアの進化の系譜を紐解く。

1987年にデビューした「エア マックス 1」は、スポーツシューズ業界で初めてテクノロジーの視認化に成功するとともに、現在までラインアップにおいて最大容量のエアを内包するシューズに君臨してきたが、その変遷は興味深い。

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ナイキ エア マックス 1(1987)

1991年、「エア マックス IV」のタイミングではエア容量の拡大とともに、ウインドウの面積が拡大された。

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ナイキ エア マックス IV(1991)

1995年には「エア マックス 95」のリリースにより、初めてフォアフット(前足部)のビジブル化に成功。1997年秋冬シーズンにリリースされた「エア マックス 97」ではそれまで前後で分割されていたエアユニットが一体化され、大きな進化を遂げた。

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ナイキ エア マックス 95(1995)
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ナイキ エア マックス 97(1997)

そして2006年に発売された「エア マックス 360」では「フォーム素材を一切使用しないエアユニットだけでミッドソールを構成する」というナイキ エア開発時からの念願を達成。

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ナイキ エア マックス 360(2006)

エア マックスの進化に終わりはない。

「エア マックス 360」ではナイキ エアだけがクッション性を追求し、ミッドソール部には安定性確保のためのTPU(サーモプラスチックウレタン)製のケージのみ配され、ポリウレタンやEVAといったクッション性のための素材は用いられなかった。

「これでエア マックスの進化もストップするか?」と思われたが、かつて“There is no finish line”のキャッチコピーを使い続けた〈ナイキ〉だけに、その機能性向上の追求に終わりはなかった。

オレゴン州ビーバートンにある〈ナイキ〉の本社において、すべての製品のテクノロジー、素材開発を担当するチームは、「アッパーとエアユニットの間にファイロンというEVA系の合成樹脂を配置したほうが、走行性能が高くなる」という研究結果のもと、エアユニットの上にファイロンを採用。現在リリースされている「エア マックス 2015」にも、この構造が採用されている。今後もエア マックスは進化を続けることを止めないだろう。

Text_Masahiro Minai

ナイキ エア マックスの詳細はコチラ
nike.com/airmax