〈ナイキ〉のイノベーションを象徴するランニングシューズであるとともに、ファッションアイコンとしても幅広い層から支持され続けている「ナイキ エア マックス」。近年のスニーカーシーンの盛り上がりも相まって、その存在感は高まるばかり。なぜこのシューズは人々を魅了してやまないのか? AからZまでの26のキーワードとともに、その魅力を解き明かしていきます。3月1日から26日まで毎日更新!
Edit_Issey Enomoto, Hiroshi Yamamoto
Art Work_Masayoshi Suzuki(BY ONE)
VISIBLE
20XX年、ナイキ エアが遂に足に搭載される!?
20XX年X月、〈ナイキ〉はブランドの代名詞であるソールテクノロジーの最新形態としてナイキ エアを足そのものに搭載させた「ナイキ エア マックス ヒューマン」を発表。
ビジブル仕様のマックス エアをそのまま足に移植するという奇想天外な発想を実現したことで、ランニングはもとより日常、ナイトライフ、就寝中にいたるまで、すべてのシーンでナイキ エアのクッション性を、脱ぎ履きのストレスを感じることなくシームレスに味わえることが可能に。
また、この発表と同時にNIKE.COMでは、ナイキ エアを搭載するための施術プロジェクト「ナイキ エア ヒューマン オペレーションβ」の予約を開始。想像をはるかに超えるアクセスが殺到している模様で、開始から48時間経った現在もNIKE.COMは繋がりにくい状態が続いている。
なお、今回の新製品の開発に携わり、オペレーションの執刀医としてもらつ腕をふるうことになる現役女子大生アーティストの趙燁(チョー・ヒカル)は下記の通りコメント。
「ナイキ エアを足にペイントする、このユニークなアイディアに賛同して、今回のプロジェクトに参加させてもらいました。エアの丸みや艶、奥行きをボディペイントで表現するのは、思いのほか難しかったですね。いつかこんな未来が本当に来たら? う〜〜ん……、そんなことあるわけないでしょうけど、それはそれで面白いんじゃないですかね〜〜? てへへ(笑)」
近年の〈ナイキ〉の名テクノロジーである「フライニット」は、靴下にソールを着けるという斬新なアイディアから開発がスタートされたという逸話があります。ということは、馬鹿げたアイディアもいずれ……。あるわけないですね。失礼しました。でも、夢があるでしょ?
PROFILE
趙 燁(チョー・ヒカル)
1993年東京生まれ。武蔵野美術大学在学中の現役女子大生アーティスト。“UNUSUAL(非日常)ART”をテーマに掲げ、体にリアルな目や物を描くボディペイントや衣服のデザイン、イラスト、立体、映像作品などを制作。衣服ブランドMelantrick Hemlight、タイツブランドtokoneとのコラボレーションや、ポスター、スマートフォン向けアプリのイラストやキャラクターグッズのデザインも行っている。2015年7月には初の作品集を出版予定。
Art Work_Hikaru Cho
Photo_Kengo Shimizu
Model_Issey Enomoto
Text_Hiroshi Yamamoto