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AMRICAN EAGLE OUTFITTERS®と考えるアメカジのイロハ。 vol.20

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知っておくと選ぶ楽しみが増えるかもね

キャップの種類って、そんなに注意深く見ている人ってあまりいないんじゃないだろうか。「あ、これかわいいじゃん」くらいで、直感的にピンときたものを手に取るのがフツー。でもそこにはちゃんとデザインがあって、ルーツとかデザイナーの意図やこだわりがあったりする。それを知っておくと今よりもちょっと帽子選びが楽しくなるかもしれない、というお話。

ベースボールキャップ

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まずは大定番、ベースボールキャップ。言わずと知れた野球帽だ。これはまあ説明不要かもしれないけれど、その中にもちょっと違いがある。それは深さとバックの仕様の違いだ。

例えば一番左のキャップ。これは深さのあるタイプで、バックがスナップバック仕様。いわゆるベースボールキャップといえば一番イメージしやすいタイプだと思う。カルチャー的にいえば、80年代とか90年代のギャングスタ・ラッパーたちは深めのベースボールキャップがアイコニックだったよね。

そして右の二つ。これらは被りが浅めのタイプで、ベースボールキャップのなかでもちょっとレトロなイメージがある。バックが共生地のベルト仕様だったりアジャスターがなかったりするところも、機能的にクラシカルなものであることがわかるはず。素材も化繊ではなくコットンなどの天然素材を使っているものが多いのだ。アイビーとかプレッピーとかの流れを汲んだスタイルになら、こっちのタイプの方がしっくりくるかもね。

トラッカーキャップ

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続いてトラッカーキャップ。まあ大きなくくりでいえばベースボールキャップと同じカテゴリーになるがちょっと違う。トラック乗りが一般的に被るキャップだから、という話もあるが、農業用のトラクターに乗っていた農夫が主に被っていたのが始まり、という説が有力だ。後ろがメッシュになっているのは頭の熱気を逃がすために最適。フロント部分には会社を宣伝するためのロゴなどをプリントして、プロモーション用に配られていたりもした。そのときについた名前が「トラッカーキャップ」または「ギミーキャップ」だったそう。たしかに古着屋に行くと、アメリカのショップのロゴが入ったトラッカーキャップって多い。ファームはもちろん、輸送会社とかスーパーマーケットとか。そういうのを知っておくと、またちょっと選ぶのが面白くなるよね。

ワッチキャップ

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ワッチキャップの“ワッチ”とは英語のWatchのこと。この場合のWatchは「見張り」という意味で、もともとは漁師の仕事用の帽子だったものを、水兵の艦内帽としたもの。ニット製で頭にぴったりとしたデザインが特長だ。見張り時の防寒用に支給されていたニット帽がルーツというワケ。これは結構有名な話だよね。

ボンボン付きニットキャップ

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単純に「このボンボンって何か意味あるの?」って思う人。おおいはず。正直、残念ながらこれに関してはたしかな文献はない。だけど、おそらくこれが起源として有力だろうというのが、スコットランドの伝統的な帽子であるボンネットだ。ボンネットには頭頂部に“トゥーリー”と呼ばれる飾りが付いている。それがこのボンボンにそっくり。多分それがモチーフとなり、ニットキャップについているのではというのだ。ボンネットとは正装用の帽子であることを考えると、このディテール、ただの可愛さアピールのものではないことがわかる。むしろ切り目のシャツやジャケットと合わせたら、ある意味コンセプチュアルで通なおしゃれだったりして? 

ことほどかように楽しい(!?)キャップの世界。どう?ちょっと見方、変わったんじゃない?

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