スタイリスト、池田尚輝氏は多忙だ。ショップのリサーチやリース、そしてスタイリングを何体も組み撮影に臨む。これが基本的なスタイリスト業務。もちろん、同時にいくつもの仕事を抱えることが常だから、ゆっくりする時間もあまりない。

でも、だからといって家族とのコミュニケーションを疎かにしているわけではない。むしろ積極的に家族と接している。なぜならば、それが池田氏の原動力だからだ。

この日は、息子さんの小学校の入学式。その後のスケジュールは仕事でびっしり埋まっているから、着替える暇もない。でも、「Dress Run Model」はアクティブなシーンを想定して作られているモデル。シルエットは細身だが、身体を動かしやすいようにいくつもの機能を備えている。移動が多く、何度も立ったり屈んだりするスタイリストの仕事も、これならしっかりとこなすことができる。

上品かつ繊細なスタイリングを得意とする池田氏の着こなし。きっちりとしたスーツの印象はそのままに、すこしだけ洒脱なニュアンスを加えている。素材にトロピカルウールを使用したシャドーチェックのスーツに、ブルーのチェックシャツを着て、ブラウンを基調としたレジメンタルストライプのニットタイでコーディネートを引き締める。もちろん、白のシャツにシルクのタイを締めたビジネススタイルへの対応も可能。幅広い着こなしができるのが、このスーツの魅力なのだ。

池田氏は、普段の移動を基本的に車で行なう。普通ならスーツのジャケットは脱いで運転するが、このスーツは“ストレッチ性”があって手が伸ばしやすく、スムーズな運転が可能だ。加えて、“防シワ性”もこのアイテムの機能のひとつ。同じ場所にずっと座っていると、どうしてもシワが気になってしまうが、「Dress Run Model」なら、その心配は無用。一日働いても殆どシワがつかない。

“ストレッチ性”は当然スラックスにもある。急な階段を登ったり、足早に移動をしなければならないときも、ストレスを感じることがない。また、伸びた後の生地の戻り、つまり“回復性”も兼備しているから、経年によるシルエットの変化を気にしなくて良いのは嬉しい。

リースのためショップに到着すると、池田氏の目の色が変わる。鋭い視線でアイテムを検分し、頭の中でコーディネートを構築する。ただ、気温が暖かくなるこれからの季節は、暑さがその作業の邪魔をする。そういった状況のときに、“接触冷感”機能が役に立つ。直接的に身体を冷やすわけではないけれど、少しだけでもひんやりとした感覚を味わうだけで作業の効率はぐんと上がる。

池田 尚輝 / スタイリスト
'00年よりスタイリストとして活動。 '05年渡米(NY)。帰国後はメンズ誌、ブランドカタログなどファッションを中心にCM、広告、著名人のスタイリング、ブランドコンサルティングなど幅広く活動している。

〈エディフィス〉スーツ ¥49,000、ネクタイ ¥9,800、〈ギ・ローバー〉シャツ ¥19,000、〈ホワイトハウス コックス〉ベルト ¥15,000、〈ゼスパ〉靴 ¥45,000、〈アルテッラ〉バッグ ¥42,000
※すべて税抜き

EDIFICE TOKYO
住所:東京都渋谷区神宮前6-23-3
電話:03-3400-2931
営業時間:11:30~21:00

〈エディフィス〉のバイヤーである紺野浩靖氏は、職業柄たくさんの人に会う。特に展示会シーズンまっただ中の4月は、毎日いくつもの展示会場へと訪れ、その先々で取引をする人たちとコミュニケーションを取る。取引をする上で大切なのは、印象だ。人の印象を決めるのは見た目が9割、という言葉がある。それは大げさにしても、見た目の印象を良くするに越したことはない。

この日、紺野氏が自身のワードローブから選んだのはスーツ。普段なら、動きやすく身軽なカジュアルな服装で移動をするところだが、今日は違う。なぜならば、仕立ての良いスーツを着れば背筋が伸びるし、気持ちが引き締まる。たまには普段と違った正装で仕事をするのも良い。

数あるスーツの中から選んだのは、軽さと快適性に優れた「Light Suit Model」。その着心地の軽快さは、たくさんの展示会場を廻るのに適しているのだ。

ほどよくタイトなシルエット、そして上品な光沢とライトグレーの軽さと爽やかさ。このスーツに使用しているのは、良質なイタリア製の生地だ。モヘアを16%ブレンドしており、ハリがあり吸湿性に優れている。つまり、暖かな時期でも着心地とスーツの端整なルックスは失われないということ。

商談はバイヤーにとっての重要な業務のひとつ。スーツを着ていることで、普段よりも緊張感が増し、より集中できるような気がする。これによってミーティングも、普段より円滑に進行する。しかも、「Light Suit Model」は軽量化を追求したモデルだから、ミーティングが終わった後の疲労感も最低限に抑えることができる。

その軽量化の秘密は内部構造にある。身頃の内側にある裏地をできる限り排除し、後ろ身頃も背抜き仕様にしている。もちろん型崩れの心配はいらない。「Light Suit Model」は、毛芯にも拘っているからだ。使用している毛芯は、このスーツのために「エディフィス」が独自に開発したもの。軽量かつ立体的に象ることで、着心地は軽くとも、しっかりとした着用感を味わえる。

商談が終わり次の打ち合せまで時間があるため、青山のカフェ「クチューム」で一息つく。この日、ライトグレーのスーツに合わせたシャツはホワイト。タイとチーフにはライトグリーンを取り入れ、着心地だけでなく見た目も軽やかにしている。

次の商談の時間が迫り、目的地へと向かうためジャケットを羽織る。袖の裏地には、滑らかな肌触りを特長とするキュプラを使用しているため、袖通しはスムーズだ。見た目だけでなく、中身も充実したスーツが「Light Suit Model」なのだ。

紺野 浩靖 / EDIFICE バイヤー
1977年生まれの北海道出身。エディフィス新宿店で1年間の販売を経てバイヤーに。現在はカジュアルからスーツスタイルまで幅広くバイイングを担当。最近はバイイングだけではなく、オリジナル商品の企画にも携わり、ドレスカジュアルスタイルを中心に年齢に合わせた上品なスタイルを提案中。

〈エディフィス〉スーツ ¥78,000、チーフ ¥4,500、〈ギ・ローバー〉シャツ ¥19,000、〈ブリューワー〉ネクタイ ¥12,000、〈メゾン ボワネ〉ベルト ¥13,000、〈ジョセフ チーニー〉シューズ ¥57,000、〈トゥミ フォー エディフィス〉バッグ ¥17,000
※すべて税抜き

Le Dôme ÉDIFICE 横浜
住所:神奈川県横浜市西区高島2-16-1 ルミネ横浜3F
電話:045-450-6838
営業時間:10:00~21:00
※掲載の営業時間はシーズンにより異なります。詳しくはルミネ横浜のHPにてご確認ください。

https://www.lumine.ne.jp/yokohama/