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HYNM EYE ～フイナムの視点～ VOL_03 BIOTOP NURSERIESリニューアル！ アーバンボタニカルショップの新しき姿

ライフスタイル、ファッション、フードを取り扱い、一店で三度楽しめる複合型ショップ「BIOTOP」。その一角で植物を扱う「BIOTOP NURSERIES」は誕生当初から、それまでにない洗練された雰囲気のボタニカルショップとして、多くの人に支持されてきました。今年の10月にリニューアルを果たしたこの店はどう変わったのか？　どう変えたのか？　中心人物・SOLSO代表の齊藤太一さんにそのコンセプトをお聞きしました。

―リニューアルのビフォア・アフターについて教えてください。

齊藤：内装は、白を多めにした、クリーンなイメージで店内を刷新しました。以前よりも少し女性的になってると言えるのかもしれません。例えば、什器ひとつ見ても、これまではウッディで、ヴィンテージ感のあるものが中心だったのですが、リニューアル後は白くプレーンな家具を多く配置しています。

―取り扱う植物は変わりましたか？

齊藤：これまで通り、自分で楽しむための植物はもちろん、ギフトにもちょうどいいものが増えました。例えば、箱にパッケージされたものとか。そして、このお店のコンセプトは「アーバンガーデニング」なので、都会でも植物を楽しんでほしいと考えています。都会で植物を育てるというのは、スペースの問題等で他の場所に比べて少し大変かなと思うんです。

―スペースが限られてしまいますからね、特に一人暮らしの人は。

齊藤：そうなんです。だから、都会では都会なりの楽しみということで、机の上や窓際に置くシチュエーションを想定したセレクトもしています。ちょっと小振りなものとか、ディスプレイ映えのする鉢とかですね。植物や花が身近にあると、ふっと気持ちが楽になる瞬間があるじゃないですか。ぜひ都会暮らしの中でもその楽しさを味わってもらいたいですね。

―お客さんが植物を選ぶときのアドバイスはありますか？

齊藤：育てやすいというのは、大きなポイントです。珍しくてレアな植物も面白いんですが、世話の仕方が独特だったり、こまめな手入れが必要だったりと、結果的に枯れやすくなってしまうんです。それはやはり本末転倒なので、丈夫で枯れにくいものを、「BIOTOP NURSERIES」でも揃えるようにしています。

ここまでが、植物や花のお話。
そして、リニューアルにもコンセプトや経緯をお聞きするうちに、お話はファッションやライフスタイルへとつながります。どうやら最近のファッションのトレンドとは無縁ではないようで… 今回のリニューアルにも影響大なファッションの昨今のトレンドやキーワード、齊藤さんの最近の暮らしぶりについてもお話頂きました。

齊藤：最近のファッションのトレンドを見ると、華美過ぎるものよりも、スッキリとシンプル、でもどこか気が利いているものが好まれていると感じるんです。例えば、一見、普通に見えてもディテールにそのこだわりが詰まっていたり、着心地が抜群にいいものとか。ファッション業界を始め、自分の周りのクリエイターと呼ばれる方々の志向性を見ていると、今後、その流れはより大きくなっていくことは間違いないでしょう。

齊藤：ライフスタイルで考えると、夜遅くまで深酒するのは、今はかっこ悪いという時代だと思うんです。夜よりも朝。やはり朝からアクティブなのがいい。これからはクリーンで健康的な時代だと思いますね。僕自身、車が大好きで、燃費が悪いけど、クラシックで秀逸なデザインの車ばかりに乗っていましたが、やはり未来のことを考えて電気自動車に乗り換えましたからね。社会のことを考える時代が来ているんだと思います。

齊藤：社会といえば、この白金台に住む人々ともしっかりコミュニケーションが取るという目的もあって、店先にボックスを作ってます。その地域の花屋ということで、地元の人にも愛されるお店にしていきたいと考えています。

聞けば、齊藤さんは本や雑誌からそのトレンドを知ったわけではない。周りの人々の声や自分の暮らしを考える上で、このコンセプトを敏感に感じ取ったというわけなのです。
ライフスタイルの一部として「ボタニカル」「植物」「グリーン」というキーワードは、昨今のファッションにおいて欠かすことはできません。しかし、「BIOTOP NURSERIES」のように、コンセプトが実際の植物にまで落とし込まれて、さらにファッションとリンクしているというお店は希少です。
ビギナーはもちろん、そこから先の植物の奥深さをすでに知っている人、どちらでも楽しめる、植物店の新しい姿です。