Pick up ASIA
ジャカルタのモノづくりスペース“INDOESTRI”。
これからはアジアだ! とかそういうことではなく。シンプルに、“ヒップ”というお題に最初に思い浮かんだ場所、今回はジャカルタのメイカーズスペース“INDOESTRI”をご紹介します。
“selfmade”=“じぶんでつくる”をコンセプトに、豊富なファシリティと作業スペース、シェアオフィスにイベントスペースとレストランを内包した2,000㎡という巨大な空間がジャカルタに登場しました。
ファウンダーのLeonard Theosabrataは、大学で渡米。Art Center College of Designを卒業し、red dot design awardやwallpaper design awardをはじめとする数々の受賞歴をもつジャカルタ出身のプロダクトデザイナーで、ジャカルタのカルチャーメイカー。母国・インドネシアに帰国後、オンラインメディア“WHITEBOARD JOURNAL”、デザインフェス“THE BRIGHT SPOT”の主宰、そしていまやインドネシア随一のトレンド発信源となったセレクトショップ“THE GOODS DEPT”を立ち上げるなど、様々なフィールドからローカルクリエイティブシーンの発展に尽力してきました。
もちろん世界各都市で最近“ものづくり”にフォーカスしたスペースがオープンしているけれど、ここがヒップなのは“インドネシアにて”だから。
世界中からアツい視線を集める新興国。どんどん豊かになっていく国民が盲目に“ブランド品”を買い漁る景色の向こうに見えるかつて先に先進国となった国々の凋落の姿。PCでデザインすることはできるけど、ミシンひとつ扱えない。そんなデジタル世代に危機感を覚えているのも事実。
モノ作りを通じて物事のプロセスを体験し、“モノ”へのリスペクトを育む。
クリエーターへの敬意を実感する。その上で、豊かになった国民が“正しく”消費を選択する。まったく新しい価値観を基に生まれたこのスペースは、実は誰しもが今後向かい、経験すべき方向を既に指し示しているのかもしれません。
とはいえそんな難しいこと言ったって、伝わらない。
だからまずは、ヒップな“遊び”としてこのスペースを楽しんでもらおう。
ってなわけで昨年末無事にオープンしたINDOESTRI。
911やゲレンデ、ベントレーにテスラ(!)で若手富裕層のいちばんアツい場所となり、注目の若手クリエーターたちがこぞって集まる。早くも大盛況です!
INDOESTRI
Jalan Lingkar Luar Barat No. 36
Jakarta Barat 11750
http://www.indoestri.com/
PROFILE
道田有妃株式会社マーチングバンド代表
映画『0.5ミリ』では広報企画としても活躍。ファッションから食、文化交流などなど世界各国で多数のプロジェクトを進行中!