香川県さぬき市の拠点に、日々丁寧な服作りを続ける、ドメスティックブランド〈カーリー（CURLY）〉。この秋フイナムでは、モダンなデザインを最大限に生かしたファッションビジュアルと、工場での地道なものづくりに迫り、多くの反響をいただきました。

今回はさらなる新作をご紹介していきます。

トレンチコートをベースにシングルボタンで仕上げたハーフコートには、通常は横方向に編み立てる生地を縦方向に編み立てタテ伸びを抑えたカットソー素材を使用しています。また、裏面にはボンディング加工を施すことで、生地のシルエットが保たれ、この美しいフォルムがキープできるというわけです。

糸はNASAのために開発された、身体からの余分な熱を吸収し寒くなると蓄えていた熱を放出するという"アウトラスト加工"を施されたものを使用。また、編みならではの素材感を保ちながらも。ハリ感を併せ持った優れものなのです。

お次はこちら。国内でも数台しかない旧式の編み立て機械を使用した、柔らかくふっくらしたパーカはブランドのクラシック。定番のCHARCOAL、GRAYに加えて今回はDARK NAVYとOFF WHITEが展開色となります。

着心地の良さに加え、ハイジップ、しっかりと立ち上がるフード、LAMPO社のジップ、締め付けを調整したリブ、見返し部分にも表地を貼るなど、様々なこだわりのディテールはそのままに、表面がきれいな目面の裏毛を使用しています。

最後は、ジーンズスタイルをカットソーで仕上げたこれまたブランドを象徴するようなアイテム。極限まで目を詰め低速で編み立てた超高密度スウェット素材で、脚に吸い付くような細いシルエットを作りました。

ちなみに高密度素材などとよく使われる言葉ですが、〈カーリー〉では2本の糸を撚り合わせて1本の糸にし、そんな糸を1本の針に2本通すことで超高密度素材を作り上げています。

スウェットの肌触りの良さとストレッチ性を残しながらも、スウェットとは思えないシャープな生地感とシルエットにがウリ。早い段階で履く人それぞれのラインに馴染み穿きやすくなるのも嬉しいですね。

どのアイテムもミニマルで、着る人によって色々な表情を見せてくれそうなブランド。それが〈カーリー〉なのです。