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米国市場シェアNo.1を誇る〈ティンバック2〉のCEOが語るブランドのこと。

米国市場シェアNo.1を誇る〈ティンバック2〉のCEOが語るブランドのこと。

 
卓越されたデザインと確かな品質を武器に、多くのメッセンジャーから愛されるバッグブランド〈ティンバック2(TIMBUK2)〉。アメリカではメッセンジャーバッグのパイオニア的存在として認知され、米国市場シェアNo.1の人気を誇るだけでなく、先日日本上陸を果たしたコーヒーショップ「ブルーボトルコーヒ」とコラボレーションするなど、その動向に注目が集まっています。そんな同ブランドのCEO、パティ・カザート氏がこのたび来日。ブランドのコンセプトや、今後の展望について話を訊いてきました。


本物志向のメッセンジャーバッグ。


ーまず、〈ティンバック2〉のコンセプトについて教えてください。


パティ・カザート(以下、パティ):私たちのブランドには、3つの方針があります。1つ目は、「インディビジュアル・スタイル」というもので、ユーザーの個性を発揮させようということ。2つ目は、「イントゥティブ・ファンクション(直感的機能)」。つまり、様々なシーンにおける直感的なニーズに対応するということで、例えば自転車に乗るときのペットボトルや、通勤時のパスなどを安全かつ"快適"に収納できるようにして、他のバッグブランドとひと味ちがったモノ作りを行なっています。最後は、「フューチャー・シェーピング(未来を形づくる)」。私たちはサンフランシスコの本社と直結した工場を持つことで、ハイクオリティで耐久性に富んだバッグを作っています。ファストファッションのように一過性のものではなく、良質なアイテムで未来も楽しんで欲しいと思っているのです。


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ーなるほど、つまりユーザーのニーズに応えることとハイクオリティーであることがアメリカでの人気の秘訣だと?


パティ:そうですね。あとひとつ付け足すなら、メッセンジャーバッグのパイオニア的存在として認知されているということも、〈ティンバック2〉の人気の所以です。創設者であるロブ・ハニーカットはもともとメッセンジャーで、自分のためにバッグを作って自転車に乗っていました。そういったことからも、私たちのつくるアイテムは本物志向のバッグであるということは疑いの余地がありません。3パネルのカラフルなデザイン、そして渦巻きのマークは、"本物のメッセンジャーバッグ"であることの証明で、そのことがしっかりとアメリカ全土で根付いているのです。


ーちなみに渦巻きのマークにはどんな意味が込められているのでしょうか?


パティ:実は2つの意味があるんです。ひとつは渦のように終わりのない永続的なもの。もうひとつは、回転する自転車のホイールを象徴しています。


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日本に上陸したカスタムオーダーシステム。


ー〈ティンバック2〉はアメリカにおけるメッセンジャーバッグマーケットで、No.1のシェア率を誇るそうですが、今後はどのような活動を行っていこうと?


パティ:私たちが目指すものは、アメリカ国内だけでなく世界中にメッセンジャーバッグブランドとしての認知度を高めることです。それを実現するために、アジア、ヨーロッパでのシェアを広げていきたいと考えています。しかし、ただ単に拡大するのではなく、先ほどお話したブランドとしてのルーツをしっかりと保持することが重要です。クラシックなメッセンジャーバッグという、私たちが最も大切にしている部分を世界に広めていきたいと思っています。


ーその一環としてこの度、日本でカスタムオーダーのシステムをローンチされるわけですね。


パティ:そうなんです。2月20日から、アウトドアグッズなどを扱うロッジ京都店にてカスタムオーダーシステムを導入しました。スポーツやビジネスといった様々なシーンに対応する素材を60種類用意し、バッグの形や機能に合わせて好きなように組み合わせることができます。ちなみに2014年はアメリカで約8万点の注文がありましたが、ひとつとして同じものがありませんでした。なので、どのお客様にも世界でひとつだけのバッグを作っていただけると思いますよ。


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ロッジ京都店【カスタムオーダー対応店】
住所:京都市中京区御池通高倉西入高宮町200 千代田生命御池ビル1F
電話:075-222-0363
営業時間:10:30〜20:00(無休)


ー8万点もオーダーがあるのに、同じ仕様がないというのは驚きです。


パティ:私もです(笑)。でも、自分のセンスでオリジナルのバッグを作れるというのは、魅力的なことですよね。さらに言えば、オーダーから納品までのクイックな対応もポイントです。タイミングによっては、注文を受けてから1週間程でお手元にお届けできるので、商品の到着を待ち焦がれるといった煩わしさがありません。もちろん生産は自社工場で行ないますので、私たちのアイデンティティである"Made in San Francisco"のバッグを楽しんでいただけるはずです。


ー物理的に大きな距離が離れているにも関わらず、そんなに早く商品が到着するのは嬉しいですね。


パティ:実はこのシステムがアメリカ国外でローンチされるのは、日本が初めてなんです。日本の人がどんなアイテムをオーダーされるのか、今からとてもワクワクしています。


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サンフランシスコに息づくカルチャー。


ー自転車をバッグボーンに持ちながらも、ヨガに関連した商品をつくったり、「ブルーボトルコーヒー」とのコラボレーションも行なっています。こういったライフスタイルとの関連性もブランドのロイヤリティを高めるうえで重要なことなのでしょうか?


パティ:そうですね、自分たちとは異なるカルチャーや哲学と交わることで、相互的に認知を高めることができる思っていますので。それこそ今お話いただいた「ブルーボトルコーヒー」とのコラボレーションが良い例で、大変好評をいただき、お互いのブランド力を高めることができました。あと、なぜだか分からないのですが、アメリカのサイクリストたちはコーヒーをよく飲むんですよ。なので、私たちが結びついたのも自然な成り行きで起こったことなのかなと思っています。今回は「トラベル」というコンセプトで商品をリリースしましたが、今後は「オフィス」や「ピクニック」といったテーマで商品開発を行なって行く予定です。「ブルーボトルコーヒー」だけでなく、アパレルブランドとのコラボレーションも仕掛けていく予定です。


ー「ブルーボトルコーヒー」に見られるサードウェーブコーヒー文化のほか、いまサンフランシスコではどんなカルチャーが流行っているんですか?


パティ:たくさんの人が"フード"に注目してますね。特に"ファーム・トゥ・テーブル=農場から食卓へ"という文化が定着しつつあります。日本でも、農家の顔が見えるトレーサビリティが話題になっていると思いますが、それと同じでバックグラウンドがはっきりとした農家で作られる新鮮な作物がとにかく人気です。あとはクラフトビールなんかも文化としては根強い人気がありますね。


ークラフトビールは気になりますね。逆にパティさんが注目している日本の文化って何かありますか?


パティ:はじめて私が日本にきたのは1993年のことで、それ以来、日本のメンズ・ファッションに興味津々なんです(笑)。というのも、日本人は感性が繊細で、それぞれの人が個性というものを上手に表現していますよね。あとは、アメリカのブランドが日本に上陸し、日本の文化に触れることで、よりユニークで独創的なブランドに様変わりしていることがある。それだけ日本のトレンドというのものは刺激的かつ魅力的なものだと感じています。もし私がデザインに行き詰まったら、すぐ飛行機に乗って日本へ飛んで行こう思っているぐらいですから(笑)。


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ーでは最後に、日本の〈ティンバック2〉ユーザーに向けてメッセージをお願いします。


パティ:日本のみなさんに楽しんでもらえるよう、これからも面白いことを仕掛けていくので楽しみにしていてください。あと是非京都のショップに行って、自分だけの〈ティンバック2〉を作ってみてほしいですね。


Photo_Masahiro Arimoto
Text_Yuichiro Tsuji
Edit_Jun Nakada

伊藤忠ファッションシステム株式会社

電話:03-3497-4421
https://timbuk2.jp
https://www.facebook.com/timbuk2japan

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