井上聡さんと井上清史さんの兄弟によって2004年にスタートしたブランド〈ザ・イノウエブラザーズ（The Inoue Brothers）〉。デンマークのコペンハーゲン出身の二人は、日本文化の感性とスカンディナヴィア文化のシンプルな美意識が融合した独自のアイデンティティのもと、クリエーションを展開しています。ブランドを代表する上質なニットウェアは、アルパカウールの生産者とダイレクトな信頼関係を築き、糸から時間を掛けて作るなど、製品を見ただけでは分からないこだわりが凝縮されています。

優れたプロダクトが生まれる背景を紹介する〈ザ・イノウエブラザーズ〉のショートフィルムシリーズの最新作では、比類なき着心地を誇るアルパカ製品をフィーチャー。ペルーのパコマルカ・アルパカ研究所と協働で開発された「シュプリーム・ロイヤル・アルパカ」が作りだされる背景を、生産者のインタビューを交えながら紹介しています。

パコマルカ・アルパカ研究所の目的の一つは、アルパカウールの品質向上と、その生産で生計を立てる小規模な農家の生活水準の改善を図ること。彼らは、標高4,000メートルを超えるアンデス高地の雄大かつ過酷な自然の中で、アルパカを育てています。「Style Can't Be Mass-Produced（スタイルとは大量生産されるべきでない）」という井上兄弟のものづくりの哲学と、それが提起する "本物のラグジュアリーとは何か" という問いについて考えさせられるフィルムになっています。