ヒマラヤから砂漠まで、地球が取り揃える過酷さのバリエーションに適応し、人間を生存へと導く。アウトドアブランドとは、元来そういうものです。〈ザ・ノース・フェイス（THE NORTH FACE）〉はそういった観点から見ても一流の機能性を誇りますが、最も特徴的なのは、そのアーバンでソリッドなアティチュードにこそあるでしょう。

洗練されたミニマルなデザイン、シックなカラーパレットなどは、まさしく「都会的」と呼ぶに相応しいもの。それでいてただシックなだけに陥らないのは、「アウトドア」と「カルチャー」という芯をきっちりと備えているがゆえ。

同ブランドが今回オープンする「ザ・ノース・フェイス　スタンダード（THE NORTH FACE STANDARD） 」京都店は、東京・原宿、二子玉川の「STANDARD」に続く3店舗目の展開で、路面形式のショップになるとのことです。都市と自然をつなぐツールとしてのアウトドア・ウェアは、冬寒く夏暑い京都の盆地気候にも、もちろん対応してくれることでしょう。

1～2階には、メンズ、ウィメンズ、のアパレルやギアを取り揃え、3階にはギャラリースペースを設けアートイベントやワークショップなどが定期開催されます。＂進化する市場の多様性と個性化に適切に対応する次世代の「ホリスティック（包括的な・全体的な）・アウトドアスタイル」を提案いたします。"というワードは、決して大げさではありません。

なお、3Fギャラリースペースにて、「STILLSCAPE document」という展示が開催中です。アーティストの「永戸鉄也」とフォトグラファーの「水谷太郎」の共作によるこちらの展示、過去には「la kagu」、「FROM WHERE I STAND」にて開催されたというから、嫌が応にも期待値が高まります。アメリカ・デトロイト州の廃棄塗料の積層から生まれたデトロイト瑪瑙（めのう）の断面を撮影した写真に加え、架空の山岳風景をコラージュした立体と写真が展示されるとか。

展示は3月31日までと、長めの会期なので、頭の片隅に名前をつけて保存しておいて、京都にご入用の際は必ず立ち寄っておきましょう。そこで暮らす人にとっても、旅行者にとっても喜ばしいショップであることは間違いなさそうです。ぜひご注目を。