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映画監督としてのトム・フォード。その圧倒的な才能を詰め込んだ映画『ノクターナル・アニマルズ』が公開中!

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たとえファッション好きならずとも、現代を生きる人たちにとって、“トム・フォード”というデザイナー名は一度は耳にしたことがあるはず。そしてファッション業界において、常に第一線で活躍する彼が、映画監督もこなすというのも耳にしたことがある人も少なくないでしょう。でも初監督作『シングルマン』(2009年)以来、彼がメガホンを取ることはなかったのです。

そして長い時を経て、11月3日(金)より、監督第二作目となる『ノクターナル・アニマルズ』が公開されました。

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改めて申し上げておけば、門外漢が撮ったなんちゃって映画とは、あまりにかけ離れている出来と言えます。それは、第89回アカデミー賞®助演男優賞ノミネート(マイケル・シャノン)、第74回ゴールデングローブ賞助演男優賞(アーロン・テイラー=ジョンソン)、第73回ヴェネチア国際映画祭審査員グランプリなど、さまざまな事実がそれを証明しています。

〜STORY〜
経済的には恵まれながらも、夫との関係が上手くいかず満たされない日々を過ごすスーザンのもとに20年前に別れた元夫から送られてきた衝撃的な内容の小説が送られてくる。精神的弱さを軽蔑していたはずの元夫の送ってきた小説の中に、それまで触れたことのない非凡な才能を読み取り、再会を望むようになるスーザン。彼はなぜ小説を送ってきたのか。それはまだ残る愛なのか、それとも復讐なのか。

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映画業界の外からやってきたトム・フォードは、一体どんな監督なのか。本作品に出演する名優たちがその名手腕っぷりを証言する動画がこちらです。1:24までがその部分です。

名優たちによる演技合戦、過去や現在、小説&現実世界を違和感なくつなげる脚本とプロット、画面の端々に行き届いた美意識、倫理や人生観などさまざまなものを揺さぶるストーリーライン。サスペンスでありながら、ホラーのようでもあり、人間ドラマでもあり、美しい絵画のようでもある。この映画に、デヴィッド・リンチやクローネンバーグの映画を重ねる人もいます。

美しいだけの退屈な映画とは違い、その美しい悪夢のような世界へジェットコースターのように圧倒的な力で引き込まれていきます。映画監督・トム・フォードの次回作が観られるのはいつかはわかりません。となれば、まずは映画館でこの作品を観ない手はありません!

Text_Shinri Kobayashi


映画『ノクターナル・アニマルズ』
2017年11月3日(金)公開
監督・脚本:トム・フォード
出演:エイミー・アダムス、ジェイク・ギレンホール、マイケル・シャノン、アーロン・テイラー=ジョンソン、アイラ・フィッシャー、アーミー・ハマー/ローラ・リニー、アンドレア・ライズブロー、マイケル・シーン
原作:「ノクターナル・アニマルズ」(オースティン・ライト著/ハヤカワ文庫) 
2016年/アメリカ/116分/PG-12 
ユニバーサル作品 
配給:ビターズ・エンド、パルコ
©Universal Pictures  

www.nocturnalanimals.jp

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