CLOSE
NEWS

トークショー付試写会プレゼント! 新しい視点から戦争状態を描く映画『ガザの美容室』。

アメリカが在イスラエル大使館をエルサレムへ移転・開設したことで、つい先日もパレスチナの民衆とイスラエル軍との間で大きな衝突が発生したばかり。

そんな緊張状態が長年続いているイスラエル内のガザ地区を舞台に、この映画は描かれています。ただし、いわゆる紛争映画とはちがった角度から描いているのが新鮮です。

〜STORY〜
パレスチナ自治区、ガザ。クリスティンが経営する美容室は、女性客でにぎわっている。

店主のクリスティンは、ロシアからの移民。美容室のアシスタントのウィダトは、恋人で、マフィアの一員アハマドとの関係に悩んでいる。亭主の浮気が原因で離婚調停のエフィティカールは、弁護士との逢瀬に向けて支度中。戦争で負傷した兵士を夫に持つサフィアは、夫に処方された薬物を常用する中毒者だ。敬虔なムスリムであるゼイナブは、これまでに一度も髪を切ったことがなく、女だけの美容室の中でも決してヒジャブを取ることはない。結婚式を今夜に控えたサルマ、臨月の妊婦ファティマ、ひどい喘息を患っているワファ、離婚経験のあるソーサン…それぞれの事情をもつ、個性豊かな女性たち。

戦火の中で唯一の女だけの憩いの場で四方山話に興じていると、通りの向こうで銃声が響き、美容室は殺りくと破壊の炎の中に取り残された…。

舞台となるのは、女性客ばかりが集まるガザの美容室で、男たちではなく、女性を描くことによって戦争を浮き彫りにするという手法が非常に巧みです。

この映画の公開に先立ち、6月11日(月)に「アップリンク渋谷」で行われる、トークイベント付試写会に10組20名様を招待します。

応募方法は、件名に「ガザ」と記入し、代表者氏名、メールアドレスを明記のうえ、5月31日(木)24時までに[presents@rhino-inc.jp]へメールをお送りください。当選者の発表は、通知をもってかえさせていただきます(当選者には1組2名様分の当選メールをお送りします)。

トークイベントには、UMMMI.さん(アーティスト/映像作家)と金子遊さん(批評家/映像作家)が登壇されます。

UMMMI.
アーティスト / 映像作家。愛、ジェンダー、個人史と社会を主なテーマに、フィクションとノンフィクションを混ぜて作品制作をしている。過去に現代芸術振興財団CAF賞 美術手帖編集長 岩渕貞哉賞受賞(2016) イメージフォーラムフェスティバルヤングパースペクティブ入選(2016) MEC AWARD2016 佳作(2016) 第7回カイロヴィデオフェスティバル入選(2015) ポンピドゥーセンター公式映像フェスティバルオールピスト東京入選(2014) など。 http://www.ummmi.net/

金子遊(かねこ・ゆう)
批評家・映像作家。慶應義塾大学ほか講師。著書に『辺境のフォークロア』『混血列島論』ほか。編著に『クリス・マルケル』『アピチャッポン・ウィーラセタクン』『映画で旅するイスラーム』など。ドキュメンタリー映画に、ヨルダンやイラクに取材をした『ベオグラード1999』、ヨルダン川西岸地区で撮影した『万葉律パレスチナ』などがある。ドキュメンタリーマガジンneoneo編集委員。

この映画のキャッチコピー「オシャレする。 メイクをする。 たわいないおしゃべりを、 たわいない毎日を送る。それが、私たちの抵抗。」が、この映画の魅力を端的にあらわしているのではないでしょうか。

それは日本にいる私たちが、日々の生活の中に美を見出すことによって、間接的に戦争を忌避する、戦争に反対するということと地続きでつながっているような気がします。

映画自体はもちろん、文脈としてその映画を捉えるという意味でも、UMMMI.さんと金子さんのトークショーに参加してみてもいいかもしれません。奮ってご応募ください。

Text_Shinri Kobayashi


映画『ガザの美容室』トークイベント付先行試写会
日時:2018年6月11日(月)19:45開場/20:00開映(上映時間84分)
会場:アップリンク渋谷(東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1F)
組数:10組20名様

『ガザの美容室』
監督:タルザン&アラブ・ナサール
出演:ヒアム・アッバス、マイサ・アブドゥ・エルハディ、マナル・アワドほか
(2015 年/パレスチナ、フランス、カタール/84 分/2.35:1/5.1ch/DCP)
提供:アップリンク、シネ ゴドー
配給・宣伝:アップリンク
公式HP:http://www.uplink.co.jp/gaza/
2018年6月23日(土)新宿シネマカリテ、渋谷アップリンクほか全国順次公開

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP > NEWS