前情報のないブランドを判断するとき、何を基準にすればいいのでしょうか。コレクションへの出展や有名メゾンとのリレーションといった付帯情報に頼るのは、もちろん妥当な姿勢ではあるのですが、ブランドの描く世界観と服そのものを自分の目で見つめることから逃げてはいけないな、と思います。
「1LDK」にて取り扱うフレンチブランド〈アンカー(ANCOR)〉は、まさしくインデペンデントな姿勢でのものづくりを貫いています。
既存のアパレル産業のSS/AWといったサイクルと距離を置き、「自分たちがつくりたいものを適切なタイミングでつくる」と決めて打ち出すアイテムの数々。アイコニックながら絶妙に匿名的なウェアからは、「都会」を感じます。
テーラリングの美しさ、巧みさだけではなく、誤解を恐れずに言うなら、古くていなたいストリートの気配を携えたモダンクラシックな服たち。まさしく今、袖を通すべきブランドのような気がしてなりません。
〈アンカー〉は基本的に卸しを行わず、現在全世界で扱っているのは「1LDK」のみだそう。パリのストリートの空気をふんだんにはらんだシャツを、コートを、スウェットシャツを、ぜひ試してみてください。こちらのブログで、その人間らしい出会いの過程を知ると一層興味が湧くかもしれません。
Text_Taiyo Nagashima
1LDK
住所:東京都目黒区上目黒1丁目8−28 マンション鈴鹿
電話:03-5728-7140
1ldkshop.com
www.instagram.com/ancor_paris