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バディオプティカルから登場する二つのアイウェアと、デザインという思考について。

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親しみやすく、美しく、そして道具として優れている。アイウェアの理想とはそんなものではないでしょうか。

と、なんとなく書いてみたのですが、〈バディオプティカル(BuddyOptical)〉のデザインコンセプトはもっともっと先を行っています。下記引用文、ぜひご一読ください。

人の顔の上で、シンプルな1本の線が演出する効果は計り知れません。線の場所・角度・大きさをコントロールする事で印象に変化をもたらし、着用する人それぞれの個性を活かした眼鏡が出来ると思っています。そして、〈バディオプティカル〉の眼鏡作りで敢えて珍しいパーツや素材を使用しないのは、従来的な眼鏡のパーツも十分な工業的美しさを有していると感じている為です。現状の生産現場にて作られているごく当たり前の素材どうしを組み合わせて、今までにない新しいものを生み出す事は生産現場にも負担がかからず、余計なコストの削減につながります。

またこれは本来的なデザイナーの役割であり、実質的なミニマリズムであると考えます。眼鏡デザインはそれ単体で完成するものではなく着用されて初めて完結するものなので、詰め込み過ぎない余白のあるデザインである事が重要です。一見しただけで全てが把握できるものはそれ以上の魅力を引き出し難いものです。

美しいと思える造形をフレームラインに落とし込み、眼鏡として必要最小限のパーツを組み合わせてその印象を作りだし、その眼鏡を取り囲む雰囲気を演出することが眼鏡デザインだと考えています。

今回、ビジュアルは現代美術家のPolke&Weissに作成して戴きました。

ビジュアルの意図は〈バディオプティカル〉のデザインアプローチを作家が読み、概念のみを抽出しビジュアル化したものです。ファッションブランドではその製品を前面に押し出す事を第一としますが、レコードやCDのジャケットなどではイメージがビジュアル化されたものが表に来ます。

このビジュアルにはそういった意味合いもあり、実物は触れてみないとわからないから実際にお店で確かめて下さい。というメッセージなど様々な想像の余地があります。

01eis-mat goldのコピー

01eis-mat blackのコピー

01eis-mat silverのコピー

eis/glasses 各¥28,000+TAX

7月末に発売開始となるeisとhisという2モデル。それぞれのモデルに関する解説も、デザイナーの言葉を借りてみたいと思います。まずは、eis/90’sに関してのテキスト。

眼鏡のデザインとファッショントレンドとの関係性は少し複雑で、90年代〜00年代初期まで眼鏡デザインのトレンドとファッションのトレンドはスタイリングにおいて結実する事はありませんでした。ここ数年の90’sフィーリングを持ったスタイリングやアイテムが増えている中で、アイウェアデザインのトレンドはヴィンテージスタイルの掘り下げを深める傾向にあります。
ヴィンテージスタイルは大変魅力的ですが、ややトゥーマッチというところも否めない部分もあり、現代的なスタイルに丁度良いアイウェアデザインとは言えなくなって来ています。

このような考察から、eisというモデルを作りました。90’sのアイウェアスタイルの代表格と言えばリムレス(フチなし)フレームなのですが、全体の線を細くやや大きめのサイズにする事でリムレスのような余白やどこか抜けた雰囲気を演出しています。レンズシェイプをパントゥ(ボストン)型にする事で現状のアイウェアトレンドとのギャップを最小限にしています。

01his-Acropolisのコピー

01his-LEDのコピー

01his-Rodeo driveのコピー

his / sun glasses 各¥30,000+TAX

そしてもう一つ、his/モードファッションに関しても。

既存の眼鏡に1本線を付け加える事で起こるイメージの変化。
それは非常に大きいもので、どこにどの様に付け加えるかでイメージは如何様にも異なりを見せます。hisというモデルでは前述したeisのフロント上部に1本の線を渡し、モードな雰囲気を作りました。90年代はグランジファッションやミニシアター等のストリートカルチャーがシーンを牽引し、当時のモードファッションにも影響を与えました。現在はその当時に影響を受けた若きデザイナー達がモードシーンからストリートシーンに影響を与え始めています。hisはそのどちらにも適応可能なタイプで主にサングラスとしての雰囲気がありますが眼鏡として使用してもバランスの崩れないプロポーションとなっています。

眼鏡は道具と装飾の間を行き来する物、だからこそ、デザインという概念に深い奥行きをもたらすのかもしれません。

と言ってはみたものの、まずは「似合うか否か」を確かめないとはじまらないので、ぜひ一度取り扱い店舗でかけ比べてみてください。いずれも7月末の発売です。

Text_Taiyo Nagashima


howse/BuddyOptical
住所:大阪府大阪市西区京町堀1丁目13-23
電話:06-6147-8834
www.buddyoptical.com

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