恵比寿の路上。ショーウィンドウが2つ並ぶだけのシンプルなギャラリーを舞台に、美術家・原田裕規による企画シリーズ「作者不詳 #1」が開催されます。
原田裕規は武蔵野美術大学在学中の2012年に「ラッセン展」と「心霊写真展」を共同企画。翌年にはフィルムアート社より『ラッセンとは何だったのか？』を上梓。当時より心霊写真の考察を通して「不詳の作者」をテーマとして掲げて、その延長線上に位置付けられる企画として、「作者不詳 #1」が開催されます。
およそ2ヶ月間の会期中、3本立て(#1-1、#1-2、#1-3)の展覧会が行われます。2作品ずつの展示なので、あっという間に見終えてしまうと言えばその通りなのですが、写真のあやふやな視点や時代性、何かを写していながらも何も捉えていないというような佇まいは、思考のきっかけを与えてくれそうです。
ちなみに、今企画の舞台となる恵比寿の「CAGE GALLERY」は〈エンダースキーマ（Hender Scheme）〉の運営会社が手がけるそう。「スキマ」にも併せて足を運んでください。
Text_Taiyo Nagashima
原田裕規「作者不詳 #1」
会場：CAGE GALLERY
住所：渋谷区恵比寿2-16-8 1F
会期：8月3日（木）〜10月1日（日）会期中展示替え有り
#1-1：8月3日（木）〜8月25日（金）
#1-2：8月26日（土）〜9月15日（金）
#1-3：9月16日（土）〜10月1日（日）
24 時間展示（照明は20 時に消灯）
cagegallery.com
原田裕規/Yuki Harada
1989年山口県生まれ。2013年武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科卒業。2016年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程先端芸術表現専攻修了。2017年文化庁新進芸術家海外研修制度研修員としてニューヨークに派遣。
