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東京とロッテルダムに、文化拠点となるクリエティブスペースがオープン。オープニングが豪華なんです!

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アジアの写真作品を世界中のオーディエンスに届けることを目的に2013年にスタートした「shashasha」の大西洋氏、「リムアート(limart)」のディレクター中島佑介氏、そしてアートディレクターの田中義久氏によって構成されている「CASE」が、この度東京とロッテルダムに新スペースをオープンします。

今後は日本各地、ソウルやベルリン、台北など世界各国に拠点を設け、「CASE」の出版部門である「CASE Publishing」の書籍刊行に合わせた展覧会をはじめ、シンポジウムやレクチャー、ワークショップなどを開催し、各地のコミュニティに根ざした文化交流の場を目指すそうです。

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「CASE」の空間・什器はDAIKEI MILLSによるデザイン。「印刷物」「プラットフォーム」をキーワードに、配送用パレットから展開された什器は、各スペースのサイズや展示のコンセプトによって可変していきます。(※写真はプロトタイプの什器です)

「CASE TOKYO」、「CASE ROTTERDAM」それぞれのこけら落としは以下の通りです。

まず、東京では「タカ・イシイギャラリー」と「Zen Foto Gallery」の協力のもと、荒木経惟の「愛の劇場」が開催されます。

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©︎Nobuyoshi Araki

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©︎Nobuyoshi Araki

本作品は、荒木が電通勤務時代の65年前後に撮影したキャビネ判作品100点あまりによって構成され、2011年2月に「タカ・イシイギャラリー」での展覧会で発表されたものです。「CASE TOKYO」のオープンを記念した本展では「愛の劇場」全作を収録した作品集の刊行と合わせ、オリジナルプリント全作品を展示します。

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©︎Nobuyoshi Araki

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荒木経惟 「愛の劇場」 Case Publishing ボックス入り 初版1500部 5,800円(予価)

〈愛の劇場〉と書いてあるキャビネ判の箱が出てきた。開けてみると150枚ほどのプリントが入っていた。65年頃のプリントだ。その頃オリンパスペンFでガチャガチャ撮って、わざと熱現像とかイイカゲンにフィルム現像してイイカゲンにプリントしてた、その頃の私と女と時代と場所が写っている、表現しちゃってる。あの頃から〈愛の劇場〉とか言ってたんだねえ。まーそれにしても、イイねえ、イイ写真だねえ、デジタルじゃこうはいかねえだろ。
2010年12月 荒木 経惟(タカ・イシイギャラリー プレスリリースより)

一方、「CASE ROTTERDAM」では、香港をベースにする写真家Chan Dick (チャン・ディック)の代表作『Chai Wan Fire Station』の刊行に合わせた展覧会が開催されます。

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©︎Chan Dick

彼が国際的に評価されるきっかけとなったのが、この「Chai Wan Fire Station」でした。チャンが窓から遠く下に覗き見た小さな世界では、消防士たちが日常生活を営んでいます。その模様を、ミニマルで美しい鳥瞰図を映し出したチャンの視点は高く評価されました。

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©︎Chan Dick

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©︎Chan Dick

本展は「CASE Publishing」より刊行される『Chai Wang Fire Station』の出版に合わせた、本シリーズをヨー ロッパで発表する初の機会となります。

日蘭、ともに貴重な展示となりました。どうぞお見逃しなく。

Text_Ryo Komuta


荒木経惟 愛の劇場
期間:9月30日(土)〜11月11日(土)
会場:CASE TOKYO
住所:東京都渋谷区渋谷2-17-3 渋谷アイビスビルB1

Chan Dick 「Chai Wan Fire Station」展/ 荒木経惟 [愛の劇場] ブックローンチ
期間:9月29日(金)~11月19日(日)
会場:CASE ROTTERDAM
住所:Katendrechtse Lagedijk 489A 3082 GD Rotterdam Netherlands

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