vol.50
BURBERRY BLACK LABEL Special 2
島津由行が語る、モッズコートの魅力。
大注目の2 in1ミリタリーのスタイリングも必見です。
2010年秋冬のトレンドといえば何と言っても"ミリタリー"。1着で3通りの着こなしが楽しめる〈バーバリー・ブラックレーベル〉の「M-51」と 「M-65」はそんな今シーズンのトレンドでもあるミリタリーテイストを取り入れるのにぴったりのアイテム。自身もよくモッズコートを着るという人気スタイリスト島津由行さんに、おすすめのスタイリングとその魅力を語っていただきました。
モッズコートは音楽を感じる服。
今季の〈バーバリー・ブラックレーベル〉のM-51とM-65。1着で3通りの着方が楽しめる2in1アイテムです。島津さんのスタイリングはこちらからどうぞ。
ー本日組んでいただいたM-51とM-65のスタイリング、すごく素敵でした。ミリタリーアイテムの中でも、島津さんは普段からよくモッズコートを着るとお伺いしているのですが、その魅力はどんなところにあるのでしょう?
島津由行氏(以下、島津。敬称略):モッズのスタイルは、彼らがモダンジャズをよく聴いていたというところから「モッズ」っていう言葉が出来たように、できた当初のジャジーで音楽を感じるスタイルが魅力。さらに今回はちょっとアイビーな匂いを残したコーディネートにしてみました。
ーどのスタイルもとても参考になりました。
島津:モッズカルチャーを代表するバンド「The Who」のアルバム「Quadrophenia」を元にした映画「さらば青春の光」がモッズのリバイバルブームにつながっているんだけど、今またこうやってモッズのスタイルがフィーチャーされているのは面白いことだと思いますね。
ーモッズのスタイルは音楽と密接に結びついているんですね。
島津:そう。何が良いかっていうか、僕の好きなものは大体音楽を感じるものですね。ファッションに関しても音楽を踏んできているものしか着ないので。
ーなるほど。
島津:昔は必ずパンクがあって、モッズがあって、僕達はそれに憧れて追いかけてきたわけだから。今は音楽を感じるものが無いじゃないですか。昔よりみんな聞かなくなってきちゃってるし。レコードも無いし、CDも駄目、ダウンロードも微妙。じゃあみんな何してるのって感じだよね。若い子お酒も飲まないし遊びに行かないでしょ。
ー確かに、そうかもしれないですね。
島津:ツバキハウスからゴールドまでずっと大箱の歴史があったわけでしょ。僕なんかもずっと行ってたし、そういうところで遊んでた人たちが今この業界でやってるもんね。それが途切れちゃうと、カルチャーが生まれる土壌が無くなるというか。
ーたしかに。
島津:単純だけど、遊んで場所があるから、ある集団が生まれたりするわけで。見る見られるの行為が無いと、スタイルが無くなるよね。今、マジョリティの時代からカオスの時代になってきていると思うんですよ。ファッションを含めて生き方もそうだけど、自分がどういう色かをこれからは重んじないと。
ー身にしみます。話は戻って、モッズコートというアイテム自体はどのような存在だと思われますか?
島津:M-51は1951年の大戦モデルなわけだけど、機能性やデザインも含めて、今のメンズアイテムはほとんど軍モノにつながるよね。時代によってシルエットは変わるけど、M-51も永遠の定番といえるんじゃないでしょうか。
ー今回スタイリングしていただいた〈バーバリー・ブラックレーベル〉のモッズコートはご覧になっていかがでしたか?
島津:〈バーバリー〉のアイテムは僕も好きで、1920年代のコートとかいっぱい持ってます。60年代のものとかも好きですね。こちらのモッズコートは本来のM-51とは違って細身に改良されている印象ですね。チェック柄を合わせると今っぽいんじゃないですか。〈バーバリー・ブラックレーベル〉らしくシックでインテリジェンスに着こなしてほしいですね。
ーありがとうございました。
プロフィール
島津由行 (Yoshiyuki Shimazu)
スタイリスト。1959年熊本生まれ。TV-CF、雑誌、広告を中心に数多くのアーティストのスタイリングから衣裳製作を行う。ファッションショーの演出、雑誌のクリエイティブディレクションも手掛ける。
http://otaoffice.jp/
Photos_Yuya Wada
真剣な眼差しでアイテムをチェック。
モッズコートのインナーのボアライナーは単体で着ることもできます。
今季大注目のモッズコートのスタイリングは必見です。
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