ALL NEW STANDARD from JOURNAL STANDARD ジャーナルスタンダードの原点回帰 - page5 - FASHION FEATURE

　ショップ・イン・ショップといえば、その名の通り、ショップの中に異なる空間を設け、ひとつのブランドの世界観を表現すること。最近では決して珍しい光景ではないが、ここジャーナルスタンダード表参道のそれは、若干様相が異なる。言うならば、ショップ・イン・ショップの複合体なのだ。

　他店の場合、ショップ・イン・ショップは店舗内の1コーナーとして展開するが、ここ表参道は、そのコーナーを複数設け、大々的に各ブランドをフィーチャーしている。もちろん、ただブランドごとにコーナー分けをしているわけではない。それぞれのブランドにおける"リアル"を表現するために、実際にブランド側が使用しているディスプレイや什器を利用することで、よりリアルな空気感を演出している。

　このショップ・イン・ショップは期間限定となっているため、次に訪れた時には、また別のブランドのショップ・イン・ショップになっているだろう。ジャーナルスタンダードが"今"そして"本当に"リコメンドしたいブランドを、そのブランドならではの世界観で表現する。これこそ、まさにセレクトショップの進化系と言えるだろう。

モーターサイクル、サーフィン、そしてスケートボードといった様々なカルチャーをクロスオーバーさせた独自のスタイルが、人気を集める＜Deus EX Machina（デウス エクス マキナ）＞。オーストラリア、バリ、そしてアメリカはベニスビーチに構えるオリジナルショップ同様に、自社ブランドだけでなく、リーバイスやレッドウイングなどもセレクト。直営店とジャーナルスタンダード表参道のみの展開となるメッシュキャップなど、ココでしか入手できないアイテムも展開している。

生地からボタンなどの付属に至るすべてのパーツは、イギリス諸島内で作られたモノのみを使用し、また自社の工房で丁寧に生産をしている英国ブランド＜S.E.H.KELLY（S.E.H.ケリー）＞。元々サヴィルロウで修行をし、そこで培ったテーラードの知識をカジュアルウエアに落とし込み、理にかなったミニマムなデザインを表現している。まだまだ日本では認知度の低いブランドだが、そのクオリティ及びデザイン性は、今後さらに注目されることは間違いない。ブリティッシュベンタイルを使用したジャーナルスタンダード限定のジャケットも3型展開。

"グローバルシチズン"をコンセプトに、後進国や発展途上国で商品の生産を行い、その国々に社会貢献をするというユニークなアイデアでプロダクトを製作するUSブランド＜APOLIS(アポリス)＞。ロサンゼルスを拠点に2004年スタートし、ワークやミリタリーなどのデザインをベースにしたウエアが特徴的。またノマドマーケットを積極的に展開し、今回ジャーナルスタンダード表参道のショップ・イン・ショップで使用している大型テントも本国より輸送するという徹底ぶり。今回のオープン記念として制作されたオリジナルバッグは、ここ表参道のみのエクスクルーシブ。

ニューヨークはブルックリンのトレンド発信エリア、ウイリアムズバーグにあるショップ＜HICKOREE'S（ヒッコリーズ）＞。本国アメリカは勿論のこと、日本のブランドを積極的に展開し、さらにはネクタイやチーフを展開するブランド＜The Hill-Side（ヒルサイド）＞も、このショップが手がけたオリジナルレーベルとして有名だ。ヒッコリーズのオリジナルウエアをジャーナルスタンダードと共同で製作していることなどもあり、以前からヒッコリーズのアイテムを取り扱っていたが、ショップ・イン・ショップという形態は今回が初めて。本国の実店舗同様に、温かみのあるディスプレイと充実した商品セレクトは、このスペースならでは。