各 ¥9,000(ベネクシー ビルケンシュトックカスタマーサポート)

“ビルコフロー”のチューリッヒ、ぶっちゃけどうですか?

ダブルストラップを用いたワイドなアッパーが特長の「チューリッヒ」。この度リリースされた日本限定バージョンの一足は、アッパーの素材に“ビルコフロー”と呼ばれるオリジナルの合成皮革素材を採用している。これによってウェイトが大幅に軽くなったのと、レザーに比べて手入れが格段にラクになったのだ。しかも合皮とはいえ、ルックスは本物のレザーと言っても遜色ないレベル。もちろんアウトソールは既存のコルクソールで、足にフィットするインソールも健在。なじめばなじむ程にやみつきの履き心地へと進化していく。とにかく良いこと尽くめのアイテムなのである。今回集まってもらった3名は、このアイテムを見てどんなことを思ったのだろうか?

藤井:一目見て直感的に思ったのは『すごくモードだな』ということ。とくにホワイトのほうはベルトのバックルがシルバーっていうところも相まって、洗練されていますよね。女の子が履くのもよさそう。逆にブラックは金具もブラックで統一されているから、すごくクールだと思います。

髙橋:藤井くんの話す通り、ぼくもモードっぽい印象を受けました。思ったよりも素材感が大人っぽいというか上品な感じがするので、ジャケットを羽織ったり、セットアップを着たときのハズしのアイテムとして足元に合わせたいですね。

土井地:あと、値段もビックリ。一万円払っておつりが返ってくるなんて、コストパフォーマンス高すぎですよね(笑)。『チューリッヒ』を履いたことない人でも、これなら手を出しやすい。デザインは先の2名が語ってくれた通りの魅力があるから、既に履いたことがある人にも自信を持って提案できますし。足元のバリエーションを増やしたいなら2足買ってもいいと思います」

土井地 博さん提案のスタイル

「古着を中心に、いま注目を集めるフェードカラーのデニム。90年代の要素があるこのアイテムを、ビームスでは現代的なバランスで着こなす提案をしています。トップスはビックシルエットに、ボトムはテーパードをきかせたアイテムで、ストリートライクなシルエットに仕上げました。サンダルにソックスを合わせたところもポイントです」

ビルケンシュトック〉サンダル ¥9,000 (ベネクシー ビルケンシュトックカスタマーサポート)、〈クレプスキュール〉パーカ ¥14,000、〈チャリ&コー エヌワイシー×ビームスT〉 ロンT ¥9,000、〈リーバイス®×ビームス〉パンツ ¥15,000、〈チャリ&コー エヌワイシー〉ハット ¥6,000(ビームス メン 渋谷)

「サックス×ピンクという今シーズンのビームス カジュアルの空気感を表現したカラーリングに、ブラックのサンダルを合わせました。『チューリッヒ』は幅広いコーディネートに対応できるアイテムなので、小物やカットオフしたパンツでグランジ的要素を詰め込んだスタイルにもバッチリはまると思います」

〈ビルケンシュトック〉サンダル ¥9,000 (ベネクシー ビルケンシュトックカスタマーサポート)、〈ヴェイパライズ〉シャツ ¥11,500、パンツ ¥16,800、〈ビームス〉タンクトップ ¥2,700、〈サンク〉フェザーネックレス ¥7,500、ネックレス ¥36,000、〈チャリ&コー エヌワイシー×ビームス〉サングラス ¥10,000(ビームス メン 渋谷)

チューリッヒの誕生。

サンダルブランドとしてのイメージが強い〈ビルケンシュトック〉だけど、その機嫌は王様や貴族の靴をつくるマイスターとして、1774年にまでルーツが遡る歴史のあるブランドだ。以来、足元の快適さを求めて創業から240年以上ものあいだ真摯に研究をつづけている“ビルケン”が、はじめてサンダルをリリースしたのは1963年のこと。それがつま先にストラップがひとつだけついた「マドリッド」と呼ばれるモデルで、今回フィーチャーしている「チューリッヒ」はその進化版として1966年に生まれたアイテム。ダブルのストラップでホールド力を高めたのだ。そんな「チューリッヒ」は今年で誕生50周年! みんなどんなときに履いているのだろうか?

藤井:ぼくは春夏に素足で履くことがほとんどなんですが、やっぱり『チューリッヒ』の魅力はなんといっても合わせやすさだと思います。冬場にはソックスを合わせて履いている人も最近多くみかけますよね。本当にいろんなスタイルへの汎用力でいったら、このアイテムがいちばんなんじゃないかな。

土井地:藤井くんが言うように、ぼくも素足派なんですけど、若い子たちはいまみんなソックスを合わせてますよね。それこそ日本でソックスオンを広めたのは、ビームスのスタッフがきっかけだと思います。10年以上まえに雑誌でうちのスタッフがそういう履き方をしていて。当時サンダルにソックスを合わせるっていう概念がなかったから、すごく新鮮だった。いまは車に乗るときとかよく履きますよ、ホールドがしっかりしているからアクセルを踏んだり緩めたりしやすいんです。

※サンダル着用による車の運転は、都道府県によっては禁止されている場合がありますのでご注意ください。

髙橋:当時はヘザーのソックスが多かったけど、いまは白いソックスを合わせる人がほとんどですよね。これは『チューリッヒ』に限ったことじゃないけど、個人的にはインソールにも注目したい。足の土踏まずのアーチに添うように設計されているから、歩き方や姿勢の補正になるところもうれしい魅力だと思います。

藤井隆行さん提案のスタイル

「コーディネートのなかで白い色の面積が大きくなりすぎると、印象が爽やかになりすぎてしまうので、オリーブを効果的に合わて土臭さを漂わせることでバランスを取った着こなしに仕上げました」

〈ビルケンシュトック〉サンダル ¥9,000 (ベネクシー ビルケンシュトックカスタマーサポート)、〈ノンネイティブ〉リップストップベスト ¥25,000、コットンショーツ ¥22,000、〈ノンネイティブ×ラコステ〉ノーカラー鹿の子ポロ ¥17,800、タンクトップ ¥8,800(ベンダー)

「オールブラックでモードな佇まいのサンダルを引き立てるために、洋服もすべて黒で統一したコーディネートにしています」

〈ビルケンシュトック〉サンダル ¥9,000 (ベネクシー ビルケンシュトックカスタマーサポート)、〈ノンネイティブ〉サテンガウン ¥33,000、ナイロンイージーパンツ ¥29,000、〈ノンネイティブ×ラコステ〉ノーカラー鹿の子ポロ ¥17,800、タンクトップ ¥8,800(ベンダー)

みんな“ビルケン”を履いて大人になった。

この写真のアイテムは藤井さん(ベージュ)と土井地さん(ブラック)の私物。どちらも味わい深く経年変化していて、表情がカッコいい。今回「チューリッヒ」についてたくさん語ってもらったことからわかるように、土井地さんも、藤井さんも、髙橋さんも、みんな〈ビルケンシュトック〉と長い時間を共有している。ということで、みなさんこれまでどんなモデルを履いてきたのか? ブランドとのエピソードを語ってもらった。

髙橋:ぼくたちは3人とも、20代のはじめからの友人で。それこそぼくが初めて〈ビルケンシュトック〉のアイテムを履いたのは藤井くんが『チューリッヒ』を履いているのを見たのがきっかけ。そのあと自分でも同じモデルのネイビーを履きだしたんですよ。その後はアメリカの直営店で、パープル×ピンクのスペシャルなカラーリングのアイテムを見つけて履いていたのも覚えていますね。あとは『アリゾナ』がモチーフになったシルバーのブレスレットとかもあったなぁ。それをハイブランドのアクセサリーと合わせて、ミックス感を楽しみながら手首に巻いてましたね。

藤井:ぼくは高校2年のときに『ボストン』を。当時15,000円くらいしてて、『サンダルにこんなに金を使っていいのか?』ってすごく悩んだ挙げ句、購入したのをいまでも覚えています(笑)。それからいまに至るまで結構な足数を履いてきました。やっぱり多いのはベージュ系の色かな。アッパーがベージュで、ソールがホワイトのときはわざわざブラウンのソールに張り替えてもらったり。そうやってソールの交換ができるところもブランドの強味だと思いますね。『チューリッヒ』は、ブランドのショールームに行っては珍しい色のアイテムを見つけて買っていました。それこそパープルとか、グレーとか。だからいま履いているものが何代目か、もうわからないですね。

土井地:たしか大学生の頃だったと思います、初めて履いたのは。雑誌を見てて『こんなブランドがあるんだ』って知って、そのあとすぐにお店へ買いに行きましたね。モデルは『アリゾナ』でした。そして、その後ビームスでも〈ビルケンシュトック〉も取り扱うようになって。93年とかに入ってきたから、うちの取り扱いは結構早いほうだったと思います。大阪で販売をやっているときは『アテネ』に短パンを合わせてました。グラディエーターみたいなコーディネートしていましたよ(笑)。おしゃれなやつの家へ行くと、玄関には決まってのこのブランドのアイテムがあったのも印象的でした。いろんなブランドの靴箱のなかにポツンと〈ビルケンシュトック〉の箱が置いてあると、すごく絵になる。もともとは健康志向のサンダルなのに、ファッションとしてもしっかり成立するあたりは、さすがだなと思いますね。

髙橋ラムダさん提案のスタイル

「ホワイトは爽やかな色なので、春らしいクリーンな着こなしをイメージしました。メリハリのでるロングシャツにトレンドのパッチワークのデニムを合わせて、全体を淡い配色でまとめています」

〈ビルケンシュトック〉サンダル ¥9,000 (ベネクシー ビルケンシュトックカスタマーサポート)、ほかすべて私物。

「白が爽やかな着こなしなので、黒はもっとダークに寄せてみました。革パンやオーバーサイズのトップスで、パンクっぽいイメージにしています。足元がサンダルなので、ウェアが重たくてもバランスが取れる。『チューリッヒ』がコーディネートにほどよい“抜け”をもたらしてくれていますね。

〈ビルケンシュトック〉サンダル ¥9,000 (ベネクシー ビルケンシュトックカスタマーサポート)、ほかすべて私物。

土井地 博 / BEAMS
大阪のショップスタッフとしてビームスに入社後、プレスに着任し上京。現在は、ビームスのコミュニケーションディレクターとして宣伝広報、販促部門の統括を務める。

髙橋ラムダ / Stylist
スタイリスト白山春久氏に師事し、2008年に独立。メンズファッション誌をはじめ、アーティストやタレントのスタイリングも手掛けるなど、幅広いフィールドで活躍している。

藤井隆行 / nonnative
セレクトショップにて販売の経験をしたのち、2001年に〈ノンネイティブ〉デザイナーへ。ミリタリー、アウトドア、ワークといった普遍的な機能美を優先したモノづくりを行なう。

ベネクシー ビルケンシュトックカスタマーサポート
電話:0120-206-450

ビームス メン 渋谷
電話:03-3780-5500

ベンダー
電話:03-6452-3072