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Inside of Gap. ギャップの中心にあるもの。
—2015年春夏の〈ギャップ〉のテーマについて教えてください。
トニー：「Great American Casual Style」を今シーズンは意識しデザイン。現代的で親和性を持ったアイテムが多くラインナップしているのですが、それらのアイテムを無限に組み合わせて着ることができ、その人の持つ個性が存分に発揮できるようにデザインしています。
—具体的にはどんなアイテムがあるんですか？
トニー：特徴的なのは、エネルギッシュでパワーがみなぎる色や柄を用いた事です。〈ギャップ〉の強みであるアイコニックなアイテムに、気分を楽しくさせるギミックやパターン、そして、エフォートレスで自由なカラーやプリントをのせて、新しいシンプリシティを提案しています。
—今シーズンはブランドの定番である「カーキ（チノパン）」がリニューアルされたんですよね。
トニー：そうですね。今回「The New Khaki」として、大きなリニューアルを実施しました。シルエットをアップデートして、より現代的なアイテムへと進化させたのが大きなポイントです。モデルによってはテーパードを効かせたり、レングスの短いアイテムを用意したりと、気分やオケージョンに合わせてコーディネートできる様に、バリエーションも豊富に展開しています。あとは、従来あったシワ加工をなくしたのも大きなポイントです。「The New Khaki」では、洗うたびに穿く人の身体に馴染み、風合いが増していくようなファブリックを使用しているので、時間の経過と共に自然なシワやアタリがつきオリジナリティ溢れる1本に変化していきます。
—細かなディテールに関して、こだわった部分はありますか？
トニー：ぜひウェスト部分に注目してほしいですね。というのも、ただリニューアルするのではなく、どこかに〈ギャップ〉らしさというものを表現したかった。その実現に向けて試行錯誤を繰り返した結果、辿り着いたのが“インディゴ”だったんです。“インディゴ”というのは〈ギャップ〉にとってのアイコン的な素材で、思い入れの強いファブリックのひとつなんです。その生地をウェストの内側にあしらうことで、新しいカーキに私たちのアイデンティティを注ぐことができました。
—確かに、このインディゴのシャンブレーがあしらわれていることで、他とは違う〈ギャップ〉らしいアイテムに仕上がっていると思います。今回、このようなアップデートを行なったのには、どんな意図があるのでしょうか？
トニー：ファッションが細分化され、トップスにもボトムにもたくさんの選択肢がある中で、〈ギャップ〉としてカーキをモダナイズし、改めて世に打ち出しいという気持ちが強かった。何年も昔に放送していた「Khaki Swing」というCMはご存知ですか？ 何十人ものモデルたちが〈ギャップ〉のカーキを穿いて踊るという素敵なCMがあったんですよ。さらに「Who Wears Khakis」というキャンペーンでは、アーネスト・ヘミングウェーやジーン・ケリーなどをフィーチャーし、カーキの魅力を伝えました。その当時のカーキの勢いを現代のアパレルシーンにふたたび打ち出したいと思ったのが最大の理由ですね。
—現在のトレンドの傾向を見ると、5ポケットのジーンズはもちろん、ジョガーパンツやチノ、トラウザーといったアイテムにも注目が集まっていますもんね。
トニー：そうですね。ずっと前からカーキをリニューアルしたくて、それに見合った適切な生地やディテールを模索しながら、長いあいだ準備をしてきました。準備が整ったタイミングとトレンドの流れが合致した事も、うれしいポイントの1つですね。
—様々なアプローチを今日知ることで、今後の〈ギャップ〉の展望がますます楽しみになりました。
トニー：そう言っていただけると嬉しいです。今後も〈ギャップ〉らしさを失うことなく、ユニークなアプローチを行なっていきたいと考えています。カスタマーのニーズや、トレンドを眺め、現状に満足することなく常に楽しい話題を提供できるようにしていくつもりです。ブランドは常にチャレンジ精神を持って進化していかなければいけないですからね。
（中）The New Khaki Skinny Fit “cream caramel” ￥7,900
（右）The New Khaki Slim Fit “chino academy” ￥7,900
Gap フラッグシップ 原宿
住所：東京都渋谷区神宮前1-14-27
営業：10:00～21:00
定休日：不定休
電話：03-5786-9200
www.gap.co.jp/
