『フイナム・アンプラグド』で紹介した、ぼくたちの身近にあるアメリカンなスポット。誌面ではたくさんのお店が載っているけど、実はほかにもまだまだたくさんある。ということで、こちらでも「これぞアメリカ!」と思わず声をあげてしまうような、魅力的なお店を紹介しよう!
Photo / Genzo Shibori(Osaka,Kyoto)、Manabu Yamabe(Fukuoka)、Yuhki Yamamoto(Sapporo)
Text / Yuichiro Tsuji
Edit / Masaki Hirano
大阪・京都エリア
BUFF STOCK YARD
プロが集まるアンティークショップ。
「うちはアメリカからもバイイングしていますけど、タイから買ってくるアイテムも多いんですよ」と快活な口調で話してくれたのは、アンティーク家具や雑貨類を扱う「BUFF STOCK YARD」の川西さん。2フロアある店内は、1階にアンティークもののアイテムが並び、2階には細かな雑貨類が並ぶ。フロアを繋ぐ階段にも所狭しと商品が積んであって、ずっとお店にいても飽きないほど。「もともと社長はこういったアンティークの資材を使って内装屋をやっていたんですよ。でもいつのまにか売る側になっていたんです(笑)」と川西さん。前職の経験が活きてなのか、一般のお客さん以外にプロの内装屋さんもお店へ来るらしい。つまりプロが認めるプロの店なのだ。
〒562-0035
大阪府箕面市船場東2-4-3
072-730-0512
13:00~19:00 土、日、月、祝日のみ営業
http://www.buffstockyard.com/
#MACHETE
本場のラテンアメリカを感じろ!
大阪と言えばたこ焼きやお好み焼きでおなじみだけど、そこばかりに注目するのもナンセンス。そうゆうときこそ、地元の人におすすめを聞く。『フイナムアンプラグド』に登場してくれた〈THE UNION〉の牧田耕平さんに「アメリカを感じるおいしいお店」というリクエストを伝えると、「#MACHETE」というタコス屋さんを紹介してくれた。タコスだけをパッとつまみにくるのもいいし、テキーラを飲みながらガッツリご飯を食べるのにも向いている。オーナーの中村さんは、アメ村のメキシコ料理屋で修行を積んでこのお店をスタートさせたんだとか。その経験から繰り出されるタコスは、ホットでスパイシーなだけじゃなくて、挽き肉の旨味もしっかりとあって味わいに奥行きがある。本場のラテンアメリカさながらのウッディな内装も、料理をおいしくする最高のスパイスだ!
大阪府大阪市浪速区元町2-4-15 難波ビル1F
06-6643-5200
LUNCH 12:00~15:00 / DINNER 18:00~23:00
PINE BROOKLYN
大阪のカルチャーを味わうならココ!
「ニューヨークのブルックリンがいま熱い!」って、ずっと言われ続けているけど、じつは大阪のブルックリンも熱いのだ。「PINE BROOKLYN」は、アートやアパレルの展示会、それにライブやワークショップも開催するイベントスペース。いつもユニークなイベントが開催されているから、大阪のカルチャーを味わいたいなら、まずはここへ足を運ぼう。ギャラリースペースは無機質でクールな内装。それとは対照的にオーガニックな雰囲気の屋上テラスもあって、ここにはキッチンやBAR設備もあるからフード系のイベントをやるのもアリ。つまり、ここは自分でイベントをやるのに最適ってことなのだ。「なにかを発信したい」と、日々悶々とした気持ちを抱いている人は、すぐにコンタクトを取ってみよう。
大阪府大阪市福島区福島1-2-35
06-6225-7097
10:00~20:00
http://pinebrooklyn.com/
福岡エリア
BEEHIVE DELUXE
髪を切るついでにアメリカの知識も蓄えよう!
赤坂にある「BEEHIVE DELUXE」は、超アメリカンなヘアーサロン。ここのオーナーである上野さんは根っからのアメリカ好きで、髪を切りながらたくさんのアメリカ話を聞かせてくれる。そして人柄もすごく優しくて、思わず顔がほころんでしまう。「もともと50年代のアメリカのポップなカルチャーが好きだったんですけど、そこから掘り下げていくとどんどん古いものが好きになっていっちゃって…(笑)。大量生産ではない、味わい深さがやっぱり最高です」と話してくれた。内装で使っているインテリアや雑貨類は、上野さんがアメリカで買い付けてきたもの。話を聞いていると、いまではなかなか見つけられないものも多いらしいので、インテリア好きなら髪を切りに行くついでにこれらの内装をチェックするのも忘れずに。
福岡県福岡市中央区赤坂3-1-23
092-711-7121
火金 11:00~20:00 / 水土日祝 10:00~19:00 / 木10:00~18:30
※オーダー内容によって最終受付が早まります。
毎週月曜日、第1および第3火曜日は定休
http://beehivedeluxe.com/
THE MONDAYS
天神に鎮座する重要ショップ!
セレクトショップや古着屋、ブランドの直営店に至るまで、たくさんのショップがひしめく天神エリアで、ひと際目立つレディース古着のお店がある。それが「THE MONDAYS」だ。ヴィンテージからレギュラーに至るまで、独創的な視点で集められたアイテムは、いまのリアルなアメリカのストリートファッションを見事に反映させていて、男目線で見てもユニーク。オーナーの荻野さんは現役の美容師。二足の草鞋を穿きこなす上に、普段は「HABANA」というバンドでも活動を行うなど、芯があってとてもアグレッシブな人。「基本的にはアメリカ全土から集めてきたものが多いですけど、たまにヨーロッパにも行って買い付けていますね。とくに年代やテイストを絞っていなくて、おもしろいものがあれば新品のものも買ってきます」と話していた。
福岡県福岡市中央区大名1-14-23 入り江ビル2F
092-791-3657
12:00~21:00 不定休
中村美容室
人の温もりを感じる粋な美容室。
昭和6年創業と、福岡で長い歴史を育んでいるヘアサロンがこの「中村美容室」だ。現在3代目となるオーナーのYASUさんは、長いあいだニューヨークでヘアサロンに勤め、そこで技術を磨かれたそう。「私たちの美容室はお客さまの人生にとっての舞台裏でもあります。自分たちの技術でお客さまにキレイになっていただいて、自信をつけてもらう。我々は日々を楽しく過ごせるような余韻の残る接客と時間を提供できるように目指しています」とはYASUさんの言葉。カットだけではなく、内装にもYASUさんのこだわりが反映されていて、「若い方には美しさを、大人の方々には安らぎを感じとっていただけたら嬉しいです」と話している。什器や小物類はニューヨークに住んでいるときから集めていたもののようで、カットを受けながらそういったアイテムを眺めるのも楽しい。
福岡県福岡市中央区大名1-11-24 MIHARAビル1F
092-741-7415
9:00~19:00
12月~2月 火曜日定休、3月~11月 火曜日に加え第1および第3水曜日定休
http://nakamura-biyoushitu.com/
MAVAZI
本当のアメカジを教えてくれる老舗ショップ。
王道から、ちょっと品を感じるきれい目なものまで、幅広いアメリカンウェアを取り扱う「MAVAZI」は、創業から19年も続く老舗のセレクトショップ。ミリタリーやワーク、トラッドはもちろん、ウエスタンなアイテムもあり、アメカジを語る上で必要不可欠なエッセンスがここには揃っていて、お店に一歩入るだけで強いこだわりを感じる。店内には所狭しと商品が並んでいるけど、“アメカジ”というキーワードにつきものの土臭さはまったく感じず、落ち着きがあってすこし大人っぽい雰囲気が魅力だ。最近は国内生産にこだわったオリジナルのアイテムも人気らしい。「サイズ感やシルエットはあくまでアメリカらしくゆったり、でも生地や縫製のクオリティーは抜群の仕上がりです」とスタッフの方も誇らしげに話していた。
〒810-0022
福岡県福岡市中央区薬院3-3-15 1F
092-531-3396
12:00~20:00
http://www.rakuten.ne.jp/gold/mavazi/
GLOW ANTIQUE
ジャンクなアイテムの品揃えは圧巻!
「glow」はアメリカのガレージ雑貨やインダストリアルアイテム、ミッドセンチュリー家具や照明などを取り扱うショップ。オーナーの荒木さんは年に4回ほどアメリカへバイイングへ行っているんだとか。「ヨーロッパにはない“泥臭さ”がありますよね。そうゆう人間味というか、いい意味でラフな感じに惹かれるんです」とアメリカの魅力を教えてくれた。広い倉庫のなかにズラリとアンティークがならぶ光景は圧巻! 荒木さんのアメリカ感が見事に反映されていて、「すげ~!」と思わず声を漏らしてしまいそうになる。とくに注目したいのはアメリカのジャンクなアイテム。ビールの販促用のサインや、なにかの部品、細かな雑貨類に至るまで、「コレは一体なんだろう?」と思うようなアイテムに好奇心をそそられて、つい手が伸びてしまう。時間があるときにゆっくり来て、いろいろと品定めするのがおすすめだ。
〒811-0101
福岡県粕谷郡新宮町原上1711
092-410-7067
12:00~19:00(土日 11:00~)金曜定休
http://www.glow-furniture.com/
札幌エリア
BACK IN THE DAYZ
札幌で感じるオールドスクールなヒップホップカルチャー。
「バックイン・ザ・デイズ」と聞いて、オールドスクールなヒップホップファッションを追いかけたあの写真集を思い浮かべる人も多いはず。それは半分ハズレで半分正解でもある。札幌の街でおしゃれな人にこのワードを出すと、まず返ってくるのは古着屋の「BACK IN THE DAYZ」という答え。店主の水嶋さんは、その写真集が好きでお店の名前をつけたのだそうだ。店名の由来通り、オープン当初は昔の黒人が着ていたような古着を取り扱っていたそうだが、徐々にレギュラーのアイテムも増えてきて、遊び心が効いたいまのスタイルを確立したんだとか。「最近はアトランタとか、黒人の多い地域で買い付けに行きました。おもしろいネタ、いっぱい揃えてますよ~」と水嶋さんも話していたので、ユニークな古着を見つけに遊びに行ってみてはいかがだろうか。
〒060-0062
北海道札幌市中央区2条西7丁目1番5-3 2・7ビル2F
011-200-0410
11:30~20:00 月曜定休
SCHOOL BUS
アメリカに惹かれ続ける職人のいる店。
札幌の街を歩いていて、やたらアメリカンな格好をした人が店先で溶接の作業をしているところがあれば、そこが「SCHOOL BUS」と思っていい。溶接作業をしていたのはオーナーの沖舘さん。脱サラをして、このお店をオープンさせたんだとか。どうして溶接作業をしているのか尋ねたら「いまアンティークの資材を使って、什器をつくっているんです。ほかに内装とかもやってますよ」と明るく答えてくれた。このお店にあるアンティークはすべてアメリカもの。頑なにアメリカものだけを使うのはどうしてなのか? 「理由は考えたことないですね、ただ単純にアメリカが好きなだけ」と沖舘さん。お店ではアンティーク資材の販売を行っているほか、一般向けにも家具類をつくってくれるそうなので、なにか欲しいものがあれば沖舘さんに相談しよう。
北海道札幌市中央区北3条東10-16
011-302-4649
12:00~20:00 水曜定休
THE MEAT SHOP
札幌でアメリカのステーキを味わうなら。
アメリカのなかでもとくにメジャーな牛、アンガス牛の肉を使ったステーキを食べられる「THE MEAT SHOP」。ここでは赤身のおいしいリヴロースがおすすめで、それを“揚げ焼き”というスタイルで提供している。肉を一度油で揚げたあとに全体に火を通すことで、外はカリッとした食感に、なかは肉汁たっぷりのジューシーな仕上がりになるんだとか。実際に一切れ食べてみると、噛んだ瞬間に肉汁があふれてきて、口全体に肉の旨味が広がってくる。最初に、塩こしょうで味付けされたステーキをそのまま食べたあと、オリジナルの薬味(3種類)をつけて食べるのがおすすめ。いろんな味があるから、ついつい何度も手が伸びてしまって、あっという間に完食してしまう。レンガを使用したお店の内装もどこかクールで、ニューヨークステーキを食べている気分になれるぞ。
北海道札幌市中央区北1条西3 札幌中央ビル5F
011-231-2909
LUNCH 11:30~15:00 / DINNER 17:00~23:30
http://the-meatshop.com/