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interview with Paul Vincent from S.E.H KELLY .S.E.H ケリーの確固たるアイデンティティー。

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Lancastrian Hi-lo Corduroy Jacket

ランカシャーのミルに行ったときに工場の人から「おもしろい生地があるんだけど見てみない?」と言われて見つけたのが、このコーデュロイ生地。これの何がいいって、キャラクターのある畝。一列ごとに太さが変わっているのがわかりますか?1980年代に織られたもので、当時は全然人気がなかったのであまり在庫もなかったそうなんです。デッドストックはもう買い占めているんだけど、とても気に入っているので、また同じ工場に織ってもらえないか頼んでいるところ。

ジャケット ¥88,000+TAX

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Ten-ply lambswool tuck-stitch Crewneck jumper 

このニットは、通常はラグジュアリーブランドとしかお仕事をしていないウェールズにあるファクトリーが手掛けてくれているもの。多分サラがウェリッシュアクセントでお願いしたから、向こうも親近感が湧いてやってくれたんじゃないかな(笑)。ここ3、4年継続して出しているジャンパーで、これまでは身頃も袖も10本糸を使っていました。でも分厚すぎてジャケットが着れなかったので、今回から袖だけ6本糸に変更したんです。ラグランスリーブにすることで、腕を動かしやすくもなりました。

ニット ¥98,000+TAX

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Inner Hebrides Sheep Tweed 

英国の羊毛が原料の、一切染めていないオーガニックな糸を使って織っています。スコットランドに近い、インナーヘブリディーズという地域でとれた糸しか使っていないのに色がブラウンとグレーに分かれているのは、グレーはより歳をとった羊の毛だから。僕もこの羊毛に出会うまで、羊が白髪になるとは知りませんでした。あと、このミルはおもしろいパターンを編むのに長けているので、ただのストライプとかではなく、幾何学っぽい模様でオーダーしています。

ジャケット ¥138,000+TAX、パンツ ¥88,000+TAX、グローブ ¥38,000+TAX

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British Military Heavy Ventile Trench Coat 

これは日本でのヒット商品で、僕達もかなりこだわって作っています。だから、説明も少し長くなりますよ(笑)。まず、一枚袖、クラシックな襟、ロングレングスという昔ながらのトレンチコートの基本をすべて守っています。さっき話したように、熟練のパタンナーさんにお願いしているので、袖の取り付けもパーフェクト。でも、ベルトループをポケットの下に通すことで〈S.E.H ケリー〉らしさを加えました。生地には、通常のベンタイル生地の1.5倍くらい重い“ミリタリーベンタイル”を使っているのですが、着ると両肩に均等にウェイトが乗るようデザインしているので、首には負担がかからないようになっています。というのも、パタンナーさんが若い頃に、重いコートを着ていて偏頭痛に悩まされていたようなのですが、長年研究して生まれたこのパターンでコートを仕立てたら、その途端に頭痛が直ったんですって。勉強になりますよね。

コート ¥188,000+TAX

マッハ55リミテッド
電話:03-5413-5530

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