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01
Chubasco
チュバスコのハラチサンダル
サンダルはレザーが来ます。 ここ数シーズン、〈チャコ〉や〈テバ〉、〈スイコック〉などのスポーツサンダルが流行りに流行っておりましたが、その波にはなんとなく乗り切れなかった自分。今年のサンダルどうしようかなーと思っていたところ、個人的なムードがヒッピーやらウエスタンになってきまして、その目線で探した大正義、大正解な一品がこちらです。アメリカ西海岸サンディエゴに拠点を構えるアウトドアスポーツサンダルメーカー、〈チュバスコ〉に「ジャーナル スタンダード」が別注をかけたこのモデル、レザーの編み込みアッパーに、はき心地のいいハイテクソール。この二つが組み合わさったこのタイプが、今季は大本命です。
¥16,800+TAX

ジャーナル スタンダード 表参道 03-6418-7961

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02
KAPTAIN SUNSHINE
キャプテン サンシャインのデニム
デニムパンツは色落ちが熱いです。 デニムパンツに関しては、ここ数年リジッド以外は眼中にありませんでした。加工なんてもってのほか、どこかもっさりした印象すら抱いていました。それがどうでしょう、いまはちょいと薄めの色落ち具合がジャストな気分。変われば変わるものです。そんな個人的なトレンドを胸に秘めショップを回ってみると、どうやら世の中的にもそういう方向に向かっているような気がします。今回選んだのは、〈キャプテン サンシャイン〉の一本。このブランドは、ものすごく細かくマニアックなことをやっていても、それがまったく押し付けがましくなく、さらに適度にトレンドに目配せをしている感じがとてもクールなんです。デザイナー児島さんのキャラクターがそのまま出ているような気がします。ゆったりとしたテーパード具合に、ベルトループ周りの色落ちなんかは、かなり“酸っぱい”仕上がりですが、そこがいいんです、たまらなく。
¥28,000+TAX

クリップ クロップ 03-5793-8588

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03
TENTHOUSANDTHINGS
テンサウザウンドシングスのジュエリー。
アクセはシンプル&スタイリッシュで。 ちょっと前にデザイナーの二人をフイナムでインタビューした、NYのジュエリーブランド〈テンサウザウンドシングス〉。基本はレディースのアイテムが多いのですが、今回選んだものは「ジェンダーレスコレクション」と呼ばれるもの。男性でもまったく問題なく付けられる、ノーブルな仕上がりになっています。アクセ界の最近の流行としては、インディアンジュエリー系なのかもしれませんが、個人的にはこうした知的でマットな雰囲気のものがクールだと思っています。ギラついてないのがいいんですよね。Tシャツに短パンで、こういうアイテムを一点付けているとか、とてもヒップだと思うんですが、いかがでしょうか?
左から時計回りに、¥37,000、¥29,000、¥23,000、¥190,000、すべて+TAX

テンサウザウンドシングス伊勢丹新宿店 0120-62-4377

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04
REMI RELIEF
レミ レリーフのデニムウエスタンシャツ。
シャツはウエスタンが気分です。 しつこいですが、最近のモードはウエスタンなんです。となれば、アイテム名にもなっている、ウエスタンシャツを選ばない道理はありません。様々な生地、色目でリリースされていますが、今回選んだのは、これまたマイブームである色落ちデニム系の一品。ウエスタンシャツ×色落ちデニムの組み合わせを考えたときに、2秒で〈レミ レリーフ〉のことを思い出しました。岡山にある自社工場を取材させてもらったことがありますが、色落ち、加工にとんでもない手間暇をかけており、恐ろしいレベルに達しております。間違いなく世界基準のクオリティだと言えます。ちなみに、ボトムにはコーデュロイを合わせてしまおうかな、と思っています。はい、コテコテです。
ともに¥22,800+TAX

ユナイトナイン 03-5464-9976

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01
boreas
ボレアスのバックパック
山でも使えて、都市にも馴染む。 トレイルランニングや帰宅ランを嗜むようになってから、バックパック選びに変化が生じてきた。オーセンティックなルックスに気の利いた利便性が備わっていれば満足できたのに、今では安定感やフィット性といった機能面はもちろん、日常的にも使える優れたデザインまで求めるようになってしまった。そんな欲張りな僕の要望にピタッと応えてくれたのがサンフランシスコの新鋭〈ボレアス〉の品。ご覧の「Monterey」はタウンユースを想定したシックな配色ながら、ロールトップ式のドライバッグを内蔵した本格的なウォータープルーフタイプ。外側にはキスコーティングを施し、耐久性も抜群。山でも使えて、都市にも馴染む。まさに理想的な一品。ちなみに僕が今現在愛用しているのは、「Repack 15」という走れるモデル。すでに廃盤ではありますが、ネットでググると出てくるので、気になる方はチェックしてみてください。
¥23,000+TAX

ビッグウイング 045-548-4145
www.bigwing.co.jp

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02
SALOMON
サロモンのロード用ランニングシューズ
山からロードへ殴り込み!? 普段からランニングシューズばかり履いている。単純に軽いし、通気性も抜群。走るために設計されたテクノロジーは、歩行時にだって機能してくれる。しかも、ランニングを感覚的に楽しんでいる僕にとって、走りたいと思ったその瞬間に走り出せる魅力的。そんな僕のなかで今シーズンもっとも気になっているのが、トレイルランニングの雄〈サロモン〉が満を持して発売する初の本格派ロードシューズ「SONIC PRO」です。足を包み込む3Dアッパーに、グリップ性の高いCONTAGRIP®のアウトソール、そして軽くて柔らかく瞬発性にも富んだ新開発のミッドソールなど、マウンテンスポーツで培ったテクノロジーがいかにロードへと受け継がれたのか。とにもかくにも試してみたいとこです。この発売を機に、〈サロモン〉が市場規模の大きなロードシーンにおいてどんなポジションを築いていくのか。その動向も含め、見逃せません。
¥16,000+TAX

サロモン/アメア スポーツ ジャパン 03-6831-2718
www.salomon.co.jp

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03
mont-bell
モンベルのU.L.シェルグローブ
驚くほど軽い手袋。 電車通勤をしていると、思いのほか手袋を必要としない。電車のなかは暖かいし、降りたら手はポケットに突っ込んでしまうからだ。とはいえ急に必要になったときに、持っていないのも忍びない。そこで目を付けているのが、モンベルの「U.L.シェルグローブ」。アクリルコーティングを施した12デニールのリップストップ生地で形成したこちらは、驚きの重量10グラム。持ってることすら忘れてしまう軽さに加え、クルッと丸めてしまえばコンパクトに持ち運べるし、タッチパネルにも対応済み。普段使いはもちろん、ランニング、トレイルランニングなど、あらゆるシーンで重宝しそうです。
¥2,200+TAX

モンベル・カスタマー・サービス 06-6536-6740
www.montbell.jp

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04
STANCE Fusion Run Collection
スタンスのランニングソックス
グッドデザインの本格派ランソックス。 ランニングにおいて、靴下はギアである。とはいえ、スポーツメーカーのロゴが入ったガッチガチのランニングソックスというのも、僕のようにゆるくランニングと付き合っている人間にとって正直、遊び心に欠ける。だからといって走るときにただお洒落な靴下を履こうとは思えない。なんて考えていたら、ありました。カリフォルニアのソックスブランド〈スタンス〉のランニングソックスコレクション。〈スタンス〉ならではのノリのあるデザインはそのまま、左右の足の形状にマッチする構造と優れた速乾性、耐久性など、ランニングにおいて求められる機能をスマートにパッケージ。走るモチベーションを上げてくれるランニングソックスにようやく出会えました。
(左3足)¥2,900+TAX、(右)¥2,700+TAX

ストレートシックス 03-5784-3123
www.stance.com

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01
Porter Classic
ポータークラシックのシャツ
不動の4番。 2015年春夏シーズンにリリースされた、通称”ROLL UP SHIRT”。これが個人的に特大ホームランで、展開していた白、黒、ストライプをすべて揃えて、ほぼ毎日着ていました。その2016年版がコレ。やや短めの着丈に、広くとられた身幅と肩幅、腕周りのサイズ感はそのままに、テキスタイルをギンガムチェックに変更しています。しかも体の線が太い細いに関係なく、誰でも不思議と似合ってしまうのがこのシャツ最大の魅力。で、31年間生きてきて、ここまでドンズバのシャツはないと思っているだけに、コンプリートは必須だなと。フイナム読者のみなさん、ぜひ騙されたと思って袖を通してみてください。黒、青の他に赤も展開あり。スポットで単色ネイビーも出るとか出ないとか。
各¥30,000+tax

Porter Classic 銀座 03-3571-0099
www.porterclassic.com

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02
BEAMS
BEAMSのイージートラウザーズ
“男心をくすぐる”とはこのこと。 今シーズンからサーフ&スケートをコンセプトにしたビームスのオリジナルウェアがリリースされます。サーフ&スケートのユースカルチャーに造詣の深いバイヤーの加藤さんが監修してるってだけでアドレナリンが出まくる自分にとって、このパンツは是が非でも欲しい逸品。映画『KIDS』で、ジャスティン・ピアース演じるキャスパーがデリでお酒(40oz)を万引きしてパンツの裾に入れて歩くシーンからヒントを得て作られたそうで、そのエピソードを聞くだけでもう120%ビンビン。フロントのダブルポケットは、ひとつは40ozが入る深いものが付いていて、しかも紐付きなのでベルトなしでもOK。久しくチノパンを穿いてなかったので、楽しみでしょうがないです。
¥13,500+tax

ビームス 原宿 03-3470-3947
http://shop.beams.co.jp

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03
South2 West8
サウス2ウエスト8のテンカラシャツ
街着としての釣りアイテム。 モデル名からも分かる通り、釣好きが釣好きのためにつくったシャツ。ただ、随所に配置されたポケットやカモ柄のキャンバス地が相俟って、どことなくミリタリーの匂いを感じさせるのは、決して気のせいじゃないはず。短めの着丈や適度にとられた身幅の広さは、インナーのレイヤードが多い釣り時はもちろん、街着としても幅広い着こなしができる、そう思って即オーダーしました。フロント両サイドのポケットはマチ付きで容量あるし、背面にも大きめのポケットが付いているので、なんならバッグを持たずに出かけられそう。使い勝手のいい、極めて汎用性の高いシャツです。
¥36,000+TAX

NEPENTHES 03-3400-7227
www.south2west8.com

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04
Riprap
リップラップのヘッドウェア
パナマ帽とワッチキャップの合いの子。 2016年春夏から始動する〈リップラップ〉。クリーンでミニマルなデザインだけど、血が通った温かみのあるモノ作りで、なおかつデザイナー西野くんの服に対して変態でとにかくお茶目な人柄に完全にノックアウトされました。以後、お見知りおきを。で、1stコレクションで気になったのが、このへんちくりんな被り物。見たことあるようでない(たぶん)、キャップでもなければハットでもベレー帽でもない。何にも属してない、いわば新ジャンルの被り物。毎年、夏はパナマハットという、そのマンネリ化した僕のヘッドウェア事情に風穴を開けてくれそうな気がしてなりません。
各¥17,000+tax

Riprap 03-3865-2454

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01
VAINL ARCHIVE
ヴァイナル アーカイブのジャケット
珍しいタイプのアノラック。 ズバリ、キーワードは「アノラック」。展示会を拝見する限り、アノラックパーカが各ブランドからリリースされるのですが、それぞれいい出来なのです。その中から選んだのが、〈ヴァイナル アーカイブ〉のアノラック型のジャケット。プルオーバーではなく、フロントがフルボタン仕様なので厳密にはアノラックではないのかも、という事実確認は棚上げさせてもらいつつ、時には脱げないことがネックになるアノラックがフルスナップ仕様になっているということが好ポイントなのです。そして従来のアノラック特有のクラシックな佇まいが個人的にはなんとなく苦手だったのですが、こちらはじつに洗練された仕上がりに。シーズンを重ねていくなかでの天井知らずの成長ぶりに瞠目する〈ヴァイナル アーカイブ〉の、レベルの高さを体現するアイテムなのではないでしょうか。
¥41,000+tax VAINL ARCHIVE

SHIPS渋谷店 03-3496-0481

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02
KAPTAIN SUNSHINE
キャプテン サンシャインのハット
「ウェルカム、猛暑」な気分です。 トラッドやフィールドウェアをベースに、ハイクオリティかつ細部への作り込みが光る〈キャプテン サンシャイン〉。男らしいデザインを楽しめるブランドとして、毎シーズン楽しみにしているわけですが、特にこのフィッシャーマンハットは各色揃えたいほど心奪われました。一見よくあるハットなのですが、その魅力はさらっとした生地感と、つばの幅が一律ではないところ。つばが一部広くなっているこの仕様は、強い日差しから首の後ろをカバーするためだとどこかで聞いたことがあります。ここ近年つばが広い上品なブリムハットが街を席巻してるわけですが、次にはこういう一見ラフな感じがよいのではないかと。写真のネイビー、カーキのほか、ホワイトや素材違いのカーキなども展開されます。全色を買い占めたいという誘惑とどう付き合うかについては、夏まで持ち越したいと思います。
(左)¥8,000+tax(右)¥11,000+tax ※素材違いのため価格が異なります。

クリップ クロップ 03-5793-8588

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03
新吉原
新吉原の手ぬぐい
平成の江戸土産。 今年は、大人気浮世絵師・歌川国芳の行列必至な展覧会が2月・練馬区と3月・渋谷区でそれぞれ開かれます。また、海外からの旅行者も増えることから、逆説的にいやがおうでも“日本”を感じる機会が増えるようになるのかな、ということで日本をテーマにした直球勝負ものを探してみました。こちらの新吉原は、いわゆる直球な江戸日本をプロダクトに落とし込んでいるわけですが、和モノを現代的にアップデートして、ちょっとしたユーモアやエロスをプラスするところが、なんだかスケーターのクリエイティビティに通じるものがあるなあと思った次第です。このバランス感覚、どうですか? こういうひと仕掛けあるグッズは、人前で使うと会話のきっかけになったりもしますよね。ほかにもいろいろなグッズを作っているので、チェックしてみてください。
(左)¥1,800+TAX (右)¥1,000+TAX

新吉原
shin-yoshiwara.com

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04
YADOKARI
ヤドカリの月極本1「ニューミニマル」
ミニマルのその先へ。 2015年には、ウェブ「フイナム」が雑誌「フイナム・アンプラグド」をスタートしました。その第1号目で紹介した「タイニーハウスムーブメント」がますます盛り上がってきているようです。つまるところ、「人生がときめく片付け」が世界各地で人気を獲得しているのも、最低限のものだけを所有する「ミニマリズム」が注目されているのも、モノではなく人間主体の生活へとシフトしようという考え方なのでしょう。しかし、まだまだセオリー先行というか、実生活がともなっていない気がするのです。いわばモノを持ちすぎている人が、必要最低限の生活にあこがれているかのような。という点においては、彼ら「YADOKARI」はすでにそういった生活を実践し、そこからフィードバックも得ているので、「ミニマル」の向こう側がどんなものかをぜひ教えてほしいと思うのです。だって、物欲って結局なくならないわけで、どう付き合うかということなのでしょうから。
¥1,800+TAX

YADOKARI
http://tsukigime.yadokari.net

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01
SUNSPEL
サンスペル
待望のフルコレクションが日本上陸。 4、5年前に初めて、ロンドンはブリックレーンにある〈サンスペル〉の路面店を訪れた際には、とにかくその型数の多さに驚かされました。日本における同ブランドの印象といえば、創業150年を数える“英国最古の肌着ブランド“としてのカットソーやアンダーウェアが強いわけですが、実はジャケットにボトムス、さらには小物も含むフルコレクションを展開しているのです。お馴染みのカットソー類と同じく全てのアイテムに共通しているのは、英国的で上品な佇まい。特にこのセットアップは、端正なシルエットとそれをいい塩梅に崩すカジュアルな素材使い、マイルドなベージュの色合いに、ブランドの醍醐味が凝縮されている気がします。そんな〈サンスペル〉の直営店が、いよいよこの春銀座にオープンするとのこと。話題になること間違いありません。これをきっかけに、改めて〈サンスペル〉の本当の魅力に触れてみてください。
ジャケット ¥47,000+TAX、パンツ ¥22,000+TAX

アングローバル 03-5467-7864
www.sunspel.jp/

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02
OPEN COLLAR SHIRT
オープンカラーシャツ
バンドの次は“オープン”。 左からそれぞれ、〈AURALEE〉〈COMOLI〉〈Scye〉。これら今の日本を代表するブランドも揃ってこの春リリースするのが、オープンカラーシャツです。昨年のバンドカラーシャツブームも記憶に新しいところですが、16SSシーズンの展示会ではとにかく“開衿”が目につきました。また、ゆったりとした身幅設定と、リネン混だったりハリがあったりと清涼感が際立つ生地を使っているのも共通していた特徴。しかも、ここでピックアップしたブランドはあくまでも僕が個人的に気になっただけのごく一部。この夏はオープンカラーシャツが街を席巻しそうです(あまりにかぶりすぎるのも考えものなんですが…)。
シャツ(左から)¥22,000+TAX、¥19,000+TAX、¥20,000+TAX

(左から) クリップ クロップ 03-5793-8588、アルファPR 03-5413-3546、マスターピースショールーム 03-5468-3931

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03
CONVERSE TOKYO ONE
コンバース トウキョウ ワン
新しい“コンバース”。 永遠の定番スニーカー“オールスター”で知られる〈コンバース〉のアパレルラインとして昨年よりスタートした〈コンバース トウキョウ〉。その中でも特に注目したいのが、大物ゲストデザイナーとタッグを組んで展開されるコラボコレクションで、初回となる今季は、公私ともに〈コンバース〉を愛することで知られる落合宏理氏を起用。満を持して〈コンバース トウキョウ ワン〉が華々しくローンチします。もちろんアパレルウェアがフルコレクションでリリースされるのですが、個人的に気になったのがバンダナ柄のiPhoneケース。同ブランドでリリースされるバンダナがそのまま落とし込まれたケースには、毎度シンプルなケースを選びがちな僕も触手が伸びました。ちなみにiPhoneケースでは他に、シンガー/DJのユリア、イラストレーターのChocomoo、〈ミルクボーイ〉といったこれぞ“トウキョウ”といった面々ともコラボ。今後も〈コンバース トウキョウ〉の動向から目が離せません。
iPhoneケース ¥6,500(iPhone 6/iPhone 6s対応)

コンバース トウキョウ アオヤマ 03-6427-4048
http://converse-tokyo.jp/

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04
The Weekend
ザ・ウィークエンド
グラミー受賞が期待される新星。 今や誰もがその歌声に魅了されているサム・スミスがブレイクしたきっかけといえば、2015年のグラミー賞4冠です。そして今年その流れに乗りそうなのが、先頃計7部門へのノミネートが発表されたばかりのシンガー、ザ・ウィークエンド。日本でのデビューは少し先で3月を予定しているものの、本国アメリカではすでにかなり知られた存在で、まだアルバム1枚しかリリースしていないにも関わらず「コーチェラ・フェスティバル」のトリを飾ったといえば、その注目度の高さをご理解いただけるでしょう。バスキアばりのドレッドヘアにヒゲもじゃのワイルドな風貌。なのに奏でるのは、あのマイケル・ジャクソンとも比較されるほどの美しきポップミュージック。このギャップには誰もが驚かされるはずです。そんな彼の魅力は音楽だけに留まらず、旧知の仲であるアレキサンダー・ワンとコラボコレクションを発表したり、カニエ・ウエストと並んでフロントローでファッションショーを見たりと、そのファッション感度の高さもかなりのもの。最多ノミネートのケンドリック・ラマーも捨て難いですが、今年は個人的にはザ・ウィークエンド推しで。
『ビューティー・ビハインド・ザ・マッドネス』¥1,600(iTunes及び 全デジタルストアにて配信中)

http://www.universal-music.co.jp/the-weeknd/

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01
HOODCOAT
フード・コート
フード付きをオーバーサイズで。 身に付けるなら、「普通」の延長線上にあるモノがいいと、ずいぶん前から思っています。そう、いわゆるノームコアというヤツ。友達に似てる〜!としばしば言われるこの顔面も、いわばノームコアなわけで。それゆえ、ド真ん中直球の格好をしてしまうと凡夫っぷり甚だしく、あくまで普通の範疇に収まりながらもその外縁を開拓し拡げていきたいな、と常々考えているのです。そんな複雑な”普通哲学”が次に指し示すのは、フード付きのルーズなコート。〈コモリ〉、〈テアトラ〉、〈デサントポーズ〉のフードコートは、それぞれ異なる魅力を秘めながら、いずれもソリッドでシックな面構えがグッド。大きめのサイズを選んで、シンプルだけど洗練されているよね、という小狡い評価を狙っていきましょう。
左から、コモリ ¥68,000 テアトラ ¥58,000 デサントポーズ ¥30,000 全て+TAX

アルファ PR 03-5413-3546 デサント ブラン代官山店 03-6416-5989
ロスコ info@teatora.jp

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02
NEEDLES SPORTSWEAR
ニードルズスポーツウェアのナイロンジャケット
スポーツと日常の境界線をなくす。 ランニングという行為は日常化しているのに、身に付けるランニング・ウェアを改めて眺めると、何というか、日常とは縁遠いギラッとした印象のものが多いです。スポーツウェアのテックなトーンも嫌いではないのですが、今年はより普段着に近い感覚でウェアを選びたいなと。そんな気分にドンピシャでハマるのが〈ニードルズスポーツウェア〉のナイロンジャケット。薄手でありながら速乾透湿性に優れ、着用した際のストレスの無さはガチ・スポーティなウェアに勝るほど。グレーのマットな質感に、首元のVの開き具合も絶妙で、日常とアクティビティをシームレスにつなぐ一着としてはもちろん、ファッションアイテムとして純粋に見ても抜群にイイです。カーディガンのようなこの形も、新鮮ですよね。
¥23,000+TAX

ネペンテス 03-3400-7227

item
03
VAINL ARCHIVE×WILDTHINGS
ヴァイナル アーカイブ×ワイルドシングスのセットアップ
2016年のセットアップ事情。 ここ数シーズン継続している、〈ワイルド・シングス〉と〈ヴァイナル・アーカイブ〉のコラボレーション。ミリタリーのエッセンスを都会的に昇華した仕上がりが、まさに程よくジャスト・ミートな仕上がりです。この春リリースされるのは、ハーフジップのジャケットとショーツのセットアップ。タクティカルラインに見る野暮ったくも信頼性の高い雰囲気と、ヴァイナルの都会的なキレの良さが見事に共存していて、2016年のセットアップはこれで決まりだなと。オリーブ・グリーンカラーはやや見飽きたなあ、というところにこのサンドベージュを採用する辺り、流石にツボを心得ています。スポーツにも、フェスにも、もちろんデイリーにも。汎用性の塊のような出来栄えは嬉しい。兎にも角にも、早く着たいです。
トップス¥39,000 ショーツ¥23,000

ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ 渋谷公園通り店 03-5428-1893

item
04
ENGINEERED GARMENTS×TIMEX×BEAMS BOY
エンジニアド ガーメンツ×タイメックス×ビームス ボーイのミリタリーウォッチ
来る、きっと来る。 SNSの登場以降、情報は面ではなく点と線で伝播し、「大きな流行」がなかなか見られなくなりました。細分化されたクラスタ毎に小さなトレンドが渦巻いている、というのが実際のところ。と言っても、需要過多に陥るアイテムがちゃんと現れるのもまた事実なわけで。〈エンジニアド ガーメンツ〉×〈タイメックス〉×〈ビームスボーイ〉のミリタリーウォッチ「キャンパー」は、2016年を一世風靡するアイテムになるだろうと予測しています。ミリタリーテイストへの追い風に加えて、文字盤デザインがミラー反転しているという小憎いアレンジ。さらに、あのガーメンツが手がけている、という「大物がバックについてるぜ。」感もたまりません。キャッチーなだけではなく、ツウをも唸らす説得力を備えているというわけ。〈ビームスボーイ〉というのもポイントで、恋人とお揃いで購入するには絶好の一品。対象の相手がいない場合でも、この金額なら意中のあの子にプレゼントできるでしょう。これは来ますよ。
各¥10,000+TAX

ビームス ボーイ 原宿 03-5770—5550

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01
ANATOMICA
アナトミカのラグランコート
時代や流行にとらわれない一着。 東京にはファッション感度の高い人々が集まるエリアがいくつかあります。その代表である青山、原宿、渋谷……。そういった場所ではなく、雑居ビルが立ち並ぶ浅草橋に路面店を開いた〈アナトミカ〉。服好きが行くようなスポットは一切なく、店の目の前には神田川があり、屋形船が停泊するようなエリアです。そのような場所でも常に客が訪れ、ファンがしっかり根付いている〈アナトミカ〉の洋服は、一度袖を通すと病みつきになるような魅力を持っていると感じます。今回は同ブランドのなかから、ラグランスリーブのコートをピックアップ。これは、毎シーズン、ディテールや素材を少しずつ変化を加えながらリリースされている定番品。今回は、表地に撥水加工を施したコットン素材を採用しています。時代が変わっても愛用できるベーシックなデザインに特徴があり、これからの季節にも便利。あえてオーバーサイズのものを選んで、ゆったりした着こなしを楽しむのもおすすめ。写真のほかに、玉虫色のオリーブも展開。
¥120,000+TAX

アナトミカ 東京 03-5823-6186
http://anatomica.jp

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02
GRENFELL
グレンフェルのゴルファージャケット
春先に着たいアウター。 昨年の12月初旬、〈ユナイテッドアローズ〉の2016年春夏シーズンの展示会に行きました。気持ちを高揚させてくれる様々な洋服が並ぶなかで、“NEW STANDARD” というコンセプトのもとに集められた一角に目が留まりました。これは、同社が以前から大切にしているブリティッシュトラッドのファッションに改めて着目したもの。〈バブアー〉や〈ジョンスメドレー〉といった、老舗の名品をピックアップし、スタンダードなものへの関心が高まっている今だからこそ価値があると考えてバイイングしているそうです。この中から、春に着たい〈グレンフェル〉のゴルファージャケットを紹介。ナイロン素材を使った渋い色味が新鮮で、裏地にはコットンのタータンチェックの生地が用いられています。斜めについたフラップポケットや襟裏のジグザグステッチといった絶妙なディテールも印象的。コーディネートはリジッドのジーンズやベージュのチノパンと相性が良さそう。同じ英国の〈バラクータ〉のG9と甲乙つけがたい逸品です。イングランド製。
¥68,000+TAX

ユナイテッドアローズ 原宿本店 メンズ館 03-3479-8180
http://www.united-arrows.co.jp

item
03
L.L.Bean
エル・エル・ビーンのビーン・ブーツ
バージョンアップした名作。 1912年の創業当時から作られている〈エル・エル・ビーン〉のビーン・ブーツ。雨や雪を弾くフルグレインレザーのアッパーに、ゴム製のボトムを3ステッチで縫い付けたアイコニックなデザインに特徴があります。ブランドの本社があるアメリカ・メイン州の自社工場で生産を行い、ブランド誕生から100年以上経った今もデザインが変わっていません。一足一足に作った人の手書きのネームカードが付属されるなど、生産者の姿を感じられるような企業としての在り方も多くの人のこころを捉えてきた秘訣と言えるのではないでしょうか。今シーズン、このビーン・ブーツに新作が登場しました。これまでの明るいブラウンを基調にしたものよりも、ダーク系の色味を使ったシックな仕上り。さらに、履き口にパットを入れたことで、様々な動きから足を守り、より履きやすい仕様にマイナーチェンジが加えられています。雪や雨の日にもおすすめしたい一足です。
各¥19,000+TAX

L.L.Bean カスタマーサービスセンター 0120-81-2200
http://www.llbean.co.jp

item
04
JOSEPH CHEANEY
ジョセフ チーニーのケンゴン II R
2016年おすすめの革靴。 ファッションを楽しむ一つの方法として、手の届く範囲で高価なものを購入し、永く愛着を持って使うという考え方があります。特に革製品は、手入れをすることで少しずつ自分だけのものに変化していくところが愛らしい。靴はその典型であり、クオリティが高いものは何年も履くことができます。紳士靴ブランドのなかで、2016年のおすすめはイギリスの〈ジョセフ チーニー〉。今年で130周年を迎えたこのブランドは、今までファクトリーメーカーとしてファッションブランドの靴の製造を手がけることが多く、OEM工場として英国靴の普及に貢献してきました。会社の方針が転換したのは2009年8月。〈チャーチ〉創業家であるジョナサン・チャーチとウィリアム・チャーチが〈ジョセフ チーニー〉を買収したことがきっかけとなり、自社ブランドも積極的に展開をスタート。他社が工程の一部を外注するなか、このブランドはレザーのカッティングから製品の箱詰めに至るすべての工程をノーザンプトンの自社工場で行っています。そうした姿勢が気に入られ、近年、特にオーダー数が増えているそうです。写真は、カジュアルライン「カントリーコレクション」のモデル「ケンゴン II R」。シボ革とコマンドソールを使った無骨な表情が魅力の一足です。
¥70,000+TAX

BRITISH MADE 青山本店 03-5466-3445
http://www.british-made.jp