驚きを提供し続けるショップになっている

ーここ数年ではファストファッションなるムーブメントが市場の話題をさらっています。「417」のプライスゾーンは非常に魅力的というか大変な企業努力のような印象です。

堀内:確かにそのような流れはありますが、「417」の目指すベクトルとは全く異なります。まず、前述の3つのキーワードを堅持した商品開発を行い恒久的に愛用できるアイテムをこだわって作っていますから。もちろん、ファッション性が排除されやすい中で時代感やモードなテイストというのは出していきますが。

田中:価格帯で勝負するようなものじゃないんです。まず、商品として抜群に良いものというのが前提にあり、それが抑えめなプライスだと驚きを与えられると考えているんです。

ー驚きですか?

田中:はい。この驚きというのは、もう1つのキーワードだといってもいいかも知れませんね。既存のエディフィスではできなかった驚きという要素を意識的に表現しているんです。例えばそれは、1点モノの什器であったり、入り口付近に積まれたコートだったり、パッケージングされたシャツであったりするわけです。

ー確かに、店内を見るとエディフィスにはない、アイテムのボリューム感というものを感じますね。

田中:それは「タフさ」の表現の1つだと思っていただければ。感覚でいうと海外のフリーマーケットのような雑多な感じというのを表現しようと留意した部分はありますね。新宿という立地にもフィットする感触があったんですが、実際には上手に融合して表現できたと自負しています。

ー賑やかな感じは買い物するムードを高めるのに最適ですしね。

堀内:店頭のスタッフもこのショップ内に住んでいるかのような違和感のなさを意識させています。あと、敢えてメインの導線を店内には作らず、宝探しをするような感覚でショッピングをしてもらえれば嬉しいですね。

定番ものからスタートして、今後は様々なものを投入していく

ーオープンして間もないということもあると思いますが、定番なアイテムが多く展開されているように見えました。

堀内:「417」としてはどこか無国籍な雰囲気を漂わせた商品展開を考えています。最初はまずイントロダクション的なことで定番モノからスタートさせましたが、今後はデザイン要素が強いものであるとかモードなアイテムは投入していく予定です。

田中:スタンダードやベーシック、ナチュラルやタフというのはありますが、そこだけを追求していくワケではないですからね。分かりやすくいうとレプリカものを突き詰めてという感じではなく、あくまで時代に沿った商品力の高いアイテムを展開していく意向なんです。

ー今は1店舗ですが、これからはコーナー展開だけでなく新しい場所に2つめ3つめとオープンしていく予定なのでしょうか?

田中:具体的にどこというのはまだですが、今後はそうなっていくと思います。ただ、新宿だからこういった世界観のプロデュースにしたので、土地柄や出店時の時代感などでも見せ方は変わっていくとは思います。

ーその部分での驚きというのは不変なんですね。

堀内:そうですね。同じモノでも違って見えるような仕掛けというのは意識してやっていこうと考えています。

ー最後にベタなのですが、今後の抱負や読者へのメッセージをお願いします。

田中:本質的なものを見る目がある服好きな方も、洋服に興味を持ち始めたばかりの方も満足していただけるショップになっています。是非ご来店ください。堀内:お客さまも我々も満足できるように、驚きを提供していきます。楽しみにしていてください。

417_sum02.jpg

様々なアイテムが並ぶ店内でも、特に豊富に揃っていたのがシャツ類でした。ラインナップも増えていくとのことで期待して待ちましょう。

新宿駅のすぐそばというアクセス至便な立地にある417 バイ エディフィス。活気のある街の新たな風物詩としてすでに人気のショップとなっているようです。カップルでの来店も多く、デートスポットとしても活用できることでしょう。

2222-thumb-autox162-12782.jpg
12