紙飛行機で宇宙旅行。 --ものについて。時々酒と、下ネタと。--
Ray and LoveRock
「写真を撮る人」
Ray and LoveRock(れい あんど らぶろっく)写真を撮る人、ファッションエ ディターでもある人。フツウの人ではありますが、生きることはどちらかという と下手です。文章もロックンロールしていければ良いなぁ。「ものや写真、少し はカルチャーのことなんかを書いていきたいですが、お酒のこと、下ネタも好き なんで、お付き合いください」
http://blog.livedoor.jp/rayandloverock/
遅すぎた出会い。
2012.04.11
季節外れ、そんな言葉にぴったりとはまった買い物をした。
桜の話もちらほら聞こえ、梅も咲き始めている、そんな新しい季節の囁きも聞こえてこようか、と胸踊るころである。
友だちと会っても、次はお花見だね、といいながら親指を出す。そんな駅での別れを目撃した。
季節は常に移ろい行くものである。そんな不安定な頃合いでもあるのだ。だからこそ、ぼくたちはこの季節と季節の狭間、もしくは季節の始まりに出会いを求めたり、別れを感じたりする。
花見はひとつの狂気を誘う。花が誘うのか、季節が誘うのか、それとも酒が誘うのか。桜を巡り、その刹那の"美"にもの想う。
人はなんで人を好きになるのだろう? とか。
人はなんで働くのだろう? とか。
人はなんで勉強しなくちゃならないのだろう?――15のぼくからのメッセージだ。
人はなんで人なんだろう? とか。
人はなんで死んでしまうのだろう? とか。
人はなんでセックスするのだろう? とか。
人はなんでオナニーするのだろう? とか。
季節は移ろいながら、人に哲学させる。センチメンタルになる季節に思うのであった。胸が痛くなる。胸が重くなる。
肺癌でも患ったか? と思うが、そんなことはない。ただのセンチメンタルだ。恋かもしれない。
何とも言えないことだけれど、この季節、どうも人間がダメになっていく気がしてならない。ネガティブになるのもこの季節特有な気がする。
毎日の通勤や通学で俄に思ってみたりする。会社のある駅、学校のある駅を越えて、このまま電車に乗ってい行ったら、どこまで行けるのかな?
季節の変わり目ならではの衝動がそこここにある。
こんなことも思うだろう。
飛行機に乗って、札幌ラーメンでも食べに行くか?
別に行かんで良いのである。良いんだけれど、行きたくなっちゃうんだよね。たぶん。
まあ、怖いのである。どこかに境界線が引かれていれば良いのだけれど、それが見えないままにいつのまにか越えていて、さらにエスカレートしていく。そんな怖さが季節の変わり目にはあるのである。
そんな季節の変わり目で境界線を越えないようにするには恋をするか、買い物でもしておくのが良い。
適度な刺激がこのむずむずした季節の飛び抜けていく感覚を麻痺させてくれるからだ。刺激を楽しめないから、麻痺していくのが人間だから仕方ないのである。
そんなわけで、ぼくはバンダナを買うためにデパートに寄った。季節の変わり目にバンダナか、ハンカチがないのはちと辛い。だから買いに行こうとしたわけなんだけれど。
きれいな水色のバンダナがあって、400円、ちと高いと思いつつも、即購入。佐手と、とエレベーターに向かおうと思って細い商品棚に目が行く。足で引っかけないようにと思って見たのが運の尽き。目と目が合って、恋の始まり。"一目惚れとは美しきかな 実篤"となるわけである。
そこに並んでいる冬の象徴のような、暖かブーツの数々。お値段も良ろしくて、赤字が付いている。なんだか、この足の形良いなあ、と思ってみたのがこの<The North Face>のスノーブーツなのであった。日本企画ではないだろうなぁ、この細身の感じ、と訊いてみたら、やはりアメリカ企画。グッドルッキングなわけである。
サイズはないんだろうなぁ、と思って聞けば、どう考えてもブカブカの28オンリー。それが、断熱材のおかげでこれまたグッドな履き心地。ジャストサイズなグッドルッキングなわけ。
どちらかというとぼくの足は形が外国人よりで、甲が低くて、幅もそれほどない。ニューバランスも、Made in U.S.Aがしっくりしたので、結果的にMade in U.S.Aしかもっていない。このスノーブーツはMade in Chinaだけれど、アメリカ企画なんでスノーブーツにしてはなかなかのシャープなシルエット。すっかり気に入ってしまった。
時計もそうなんだけれど、シューズも一目惚れが多いんだよね。
てなことで買ってしまったわけなんだが、まあ、季節をはずしまくっているもんだから、いったいどうしたもんか、と思ってもみる。このまま、寒くなるのを待つのも悪い気はしない。
近々撮影がある場所が、まだ新しい季節を待っているくらいの寒さだろう。とりあえず試し履きして、そしてメインのシーズンを待ってみようかな、と思っている。