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渋谷慶一郎×太田莉菜×伊藤直樹×清水幹太 スペシャル座談

2012.02.15

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伊勢谷友介がおよそ9年ぶりに監督を務めた映画『セイジ/陸の魚』。そのイメージソングとして制作されたシングル「サクリファイス」は、作曲に音楽家の渋谷慶一郎、ヴォーカリストにモデルの太田莉菜を起用した意欲作として話題を集めた。そして今回、クリエイティブラボ「PARTY」の伊藤直樹と清水幹太が手掛ける、楽曲のビデオクリップが完成。撮影真っただ中の4人の話から、完成した映像の全貌に迫る。

Edit_Yohei Kawada

渋谷慶一郎 feat. 太田莉菜 「サクリファイス」 Director:伊藤直樹+清水幹太(PARTY)
Production:太陽企画+aircord
技術協力:アロマックラボ、McRAY
「今回のPVに関してはかなり技術的なチャレンジをしている」

―今回、「サクリファイス」のPV制作をPARTYのお2人が制作されたきっかけというのは何だったのでしょうか?

伊藤直樹(以下、伊藤:敬称略):渋谷さんに頼まれたんです。

渋谷慶一郎(以下、渋谷:敬称略):そうです、僕がお願いしました。

伊藤:近所だからでしょ(笑)?

渋谷:ははは。いや、以前から1度何かお願いできればと思っていて。

―「こういうPVを作ってほしい」というような、具体的なオファーだったのですか?

渋谷:基本的にそういう頼み方はしないですよ。人選がすべてですね。それで結果が悪かったら頼んだ方が悪いですしね。すべて任せてあります。

―制作にあたって伊藤さんと清水さんのお2人はどのように話合って進めていったのでしょうか。

伊藤:そうですね、けっこう話合いましたよね。渋谷さんが近所なんで、ちょくちょく行って曲を何度も聴いたりしながら。最初はピアノだけのバージョンでしたから、それをまず聴かせてもらって。

清水幹太(以下、清水:敬称略):曲がアップデートされていくなかで、それに合わせて話を進めていきましたよね。色んなアイデアが生まれては消え...(笑)。

伊藤:今回のPVに関してはかなり技術的なチャレンジをしているのですが、やはり技術というのは限界値があって。やろうと思っていても、うまく表現できないからやめようとか、ギリギリのところを攻めているとどうしてもそうなっちゃうんでね。

清水:そこで潔く引き返せるかって重要なことですよね。

伊藤:そうなんですよね。あまり固執してしまうと表現が技術寄りになってしまって、おざなりになっちゃうから。

清水:技術上の制約をなるべく減らすような仕事ですけど、そうするとやっぱりクオリティは上がっていきますよね。

伊藤:最初はテーマから話していって...。

―テーマというのは具体的に?

伊藤:歌詞ですね。どういうことをPVで表現したらいいのかと。あとは、太田さんにどういう感情を表現してもらうのがいいのか。そういうことを話合ったうえで、表現できる技術を模索していきました。さらに言えば、その技術というのはいままで誰も見たことない技術でないとダメなんで。

渋谷:うん、そうですね。

伊藤:これいいかも、という候補をテストしてみて、ああやっぱりそうでもねえな、なんてことを繰り返しながら進めていきましたね。今回は、光ファイバーを使った技術を試して、「これはいける!」となったので使いました。ギリギリのところでしたが。そこら辺は幹太君の方から。

清水:スタジオに雪山のセットを組んで、その山間部に光ファイバーの管を巡らせています。で、その光ファイバーの束はすべてプロジェクターにくっつけているんです。元々、光ファイバーにまっすぐ光を入れれば割と複雑な光を出せるのですが、それを完全に音楽にシンクロさせて、(その光を)こちらのコントロール下に置くというのが今回の技術的なチャレンジの大きな部分ですね。普通にやっていると、なんかモワモワとしたアンビエントなものになってしまうのですが、それを完全にコントロールするんです。

渋谷:そのためのソフトウェアを作ってシミュレーションしたんですよね。

清水:その通りです。(PCのモニターを見せながら)このモニターに映し出されている光が、光ファイバーを通した時にどのように光るのかという予測しながらあてはめていって...

太田莉菜(以下、太田:敬称略):スゴい(笑)。

渋谷:しかしこの球が動いている状態で光ファイバーのプログラミングしてるっていうのが暗中模索すぎるよね(笑)。すごい想像力。

清水:なんと言えばのか...つまり、光の翻訳機能というのはある程度シミュレーションしながら自分のなかに付いていくので、それを計算して色なんかを作っていったんですよ。

一同:へー、スゴい。

伊藤:大事なのは、光ファイバーって管じゃないですか、つまり光が抜けていくんですけど、その抜けるタイムラグというのはないんです。光なので一斉に光る。でも、僕らは光の流体感が欲しかったんです。

清水:そう、移動してる感じですね。

伊藤:光がシャーっと抜けるというか。それを出すために、パーティクルを、光の球を動かすことで管がカシャカシャするんですよ。そうすると光がこう血管の中を血が巡っているようにシュシュシュっと行っているように見えるんです。

清水:色々チャレンジしたんですが、一定のアニメーションでみると一定にしか流れないから面白くないんです。全体的に光っているから「ああ、光ってるね」で終わってしまう。ところが、1回プログラムを使ってランダムに光を出してみたら、突然流れて来たかのような感じになったりして、流体感のランダムさが出たんです。

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