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SAINT LAURENT
2014.02.10
テディボーイとは、50年代のロンドン下町の不良なティーンズたちやそのスタイルのことを指す。英国国王エドワード7世治世期の細身のフィットしたラインのエドワーディアン・ルック(Edwardian look)を誇張した独特のスタイルである。テディとは、エドワード7世の愛称であるTeddyからきている。エドワード・ジャケット(Edwardian jacket)や衿だけがベルベット地のテディ・ジャケット、テッズジャケットなどと呼ばれる丈長(three-quarter-length)のジャケットに、タイトなパンツ、厚底靴、リーゼントヘアなどが特徴だった。カルチャーアイコンであるマルコム・マクラレンやセックス・ピストルズも初期はテッズの服を着ていた。これが後のオリジナル・パンクとも底通するスピリットへと繋がる。テディボーイはヨーロッパ発のユース・カルチャーそのものと言える。ランウェイのスタイリングは“TEDDY BOYS”からインスパイアされている。
実際に活動をしているミュージシャンを中心にランウェイモデルをキャスティングすることで独自の世界観と今シーズンのテーマである“TEDDY BOYS”を表現している。
クリエイティブ・ディレクターであるエディ・スリマンにとってランウェイの音源はコレクションのクリエイション同様にシーズンを表す上で重要な要素である。今回の音源を手掛けたサム・フラックスは複数の楽器を操るカリフォルニアのアーティスト。初のアルバム「Age Waves」は、フラックス自身が数年間かけてプロデュース、録音、作曲、演奏し、2012年にBurger Recordsからリリースされた。アヴァンポップの独特の世界を映しだし、異質な要素を融合させることでフラックスの変幻自在なソングライターぶりを見せている。サム・フラックスは、ビデオ、デザイン、アニメーション、イラスト、写真を手がけるマルチビジュアルアーティストでもある。
Photo_Courtesy of Saint Laurent
サンローラン(SAINT LAURENT)
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