Interview with Yasumasa Yonehara 米原康正が語る、日本と中国。そしてラコステ。
2013.12.26
-米原さんはGoogle+でウェイボーに送られてくる写真を公開されていますよね。
米原: ご覧頂ければわかると思うのですが、かなりセクシーな自画撮り写真が大量に送られてきます。彼女たちは、190万のフォロワーがいる僕に、フックアップされるのを求めているんです。その結果、生活が激変する可能性が多いにありますからね。貧しい生活を抜け出す手段の1つなので、とにかく積極的。悪く言えばあざといんですが。
-「自画撮り」そのものがブームになっているというのも伺いました。
米原: 自画撮りが流行ることで、そういった機能に特化した製品も生まれています。カメラの機材にケータイの機能など。自画撮りという文化が、テクノロジーの発展にも貢献しているんです。
米原さんのGoogle+ページで公開されている画像。すべてウェイボーに送られてきたもの。
-そういった成長のダイナミズムは、今の中国ならではと言えるのかもしれないですね。
米原: 一方で日本を見てみると、総合的に発展を遂げた文化ってここ数年存在していないんですよ。SNSも普及こそするものの、内輪型の情報交換ツールになってしまっているし。発信性が乏しいんですよ。ブロガーだってメディアに囲われているか、祭り上げられた人ばかりじゃないですか。お国柄と言ってしまえばそうなんですけど、世界を見渡してもそんな国はないですからね。もっと危機感を持った方が良いと思います。
-ファッションの分野では、どんな成長を遂げているのでしょう?
米原: 裏原宿にギャル、赤文字・青文字系、あらゆる日本発のファッションが伝わっているだけではなく、世代が変わることでオリジナルスタイルとして進化しています。今の中国の若い世代は、そういったファッションのルーツが日本にあることを意識していないんじゃないですかね。ファッション誌のクオリティもどんどん上がっています。最近では漢字の行間を詰めるようになりましたからね。そんなこと今までの中国ではあり得なかった。それだけ美的感覚が磨かれてきているんだと思います。